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俺の『全自動支援(フルオートバフ)』で仲間たちが世界最強 ~そこにいるだけ無自覚無双~  作者: epina
第四章 勇者裁判

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57.旧友をもてなすのにも作法を持ち出せというのか?

 その日の裁判はつつがなく終わった。

 勇者パーティである俺たちは、アレスにされたことの数々を証言して。

 エチカもまた、アレスにセクハラされそうになったことを証言させられた。

 明日以降は陳情書の件が裁かれる。俺たちの出番は終わりだ。


「ご苦労だったな、スラッド」


 だから、俺たちが王の面前にいるのはまったくの別件。

 謁見の間ではなく、王の執務室で人払いをしたうえで、こうして相対している。


 俺の希望により、エチカ、シーチャ、ディシア、レメリが揃っていた。

 護衛はいない。この王相手に俺たちが総出でかかったところで勝ち目はないからだ。


「既にそなたの……いや、お前のスキルのことはアレス以外の全員に話したか?」


 俺は無言で頷いた。


「そうか」


 それを見た王はフッと笑い。


「こいつ、ヤバいだろ」


 ニカッとスマイルを浮かべて俺のことを指差した。


「「「「……は?」」」」


 みんなの目が点になる。


「ちょっとカシウ。それだと俺がおかしいみたいだ」

「お前は充分におかしい奴だと思うが……じゃあ、訂正してやろう。スラッドのスキルの効果はヤバかっただろ? ああ、ここでは堅苦しいのは抜きでいいぞ。周りの目もないからな」


 一同、しばし沈黙。


「え~っと、ちょっと待って。いや待ってください。頭が混乱してて~……」

「ん? あ、普通に喋っていいことなのね? 共通語は難しいから、すごく助かるのだわ」

「王様が急にフレンドリーなのです」


 シーチャ、エチカ、レメリが同時に喋り始めた。


「……ベルクラフト陛下。我々如きにそのような礼を欠いた話し方を許すのは、いかがなものかと」


 しかしディシアが苦言を呈すると、他の三人の口はピタッと閉じる。


「あー、おいスラッド。この聖女はいつもこんなか?」

「うん、ディシアはすごく真面目なんだ」

「スラッドもよ。ベルクラフト陛下に失礼のないようにしなきゃ……」


 ディシアのセリフを聞いたカシウがあからさまに嫌そうな顔をした。


「なんだなんだ、旧友をもてなすのにも作法を持ち出せというのか? まったく、神殿の連中っていうのはこれだから……」

「……旧友?」


 ディシアが聞きとがめる。

 俺は頷いた。


「ああ、カシウは昔、俺と一緒の冒険者仲間だったんだ」

「「「ええええええええっ!?」」」


 なんだかみんなに驚かれるのも慣れてきたなあ。


「そういうことだ!」


 カシウが俺の肩に手を回す。


「いや、ボクはスラッドのスキルを調べたときに過去を洗ったから知ってはいたけどね~……」

 

 みんなが驚いている中、シーチャだけは何か諦めたようにため息を吐いた。

 カシウが豪快に笑う。


「俺は元冒険者の成り上がりの王に過ぎん。ここにいるのは全員冒険者なんだ。先輩冒険者にちょっと胸を借りるくらいのつもりでいてくれ。そうでなきゃ俺も酒が進まん」

「お、王ともあろうものがこんな真昼間からお酒を……」

「ディシア、もういいのです。王様がいいというのです。みんな好きにするのです」


 レメリが言って、その辺の椅子にちょこんと腰掛けた。

 さらに部屋に用意されていたフルーツバスケットからエチカが果物をつまみだす。


「あ、うん、これすっごくおいしいのだわ! スラッドも食べて!」

「んぐ……ほんとだ。甘くてとろーっとしてて、おいしい!」

「そこも勝手に食べ始めてるんじゃないわよ!」

「ええい、ならば聖女よ、いっそ宴だ! 飲んで騒げ! これは王命だ!」


 こうして、なし崩し的に宴会が始まった。

 元よりアウトローな冒険者一同。

 いざ許可が出てしまえば、遠慮も何もなかった。

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【悲報】生殺与奪の権を竜に握られた人類、竜国の使者を「田舎者」呼ばわりしてしまう ~俺は学院生活を楽しみたいだけだから気にしないけど、俺を溺愛する竜王族の姉は黙ってないかもしれません〜
― 新着の感想 ―
[気になる点] 成り上がりってことは土地が沢山余ってるんですね。 魔王のせい?
[一言] 王様冒険者の前は剣闘士やってそうな名前。
[一言] ここまで真面目とは……ディシアがよく今まであいつを我慢できました
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