11.よくこんな作戦を思いついたわね!
昨晩は日間10位でした!
すごいです! 応援ありがとうございます!
ノームさんに手伝ってもらったおかげで仕掛けは終わった。
次は俺の仕事だ。
「ほ、本当にうまくいくのかな……?」
エチカが俺の後ろで少し不安そうにつぶやく。
「自信を持って、エチカ。君とノームさんならやれるよ」
それに何より、この作戦ならエチカは安全だ。
「じゃあ、作戦開始!」
俺は鳴子に触れて、わざと鳴らした。
しばらく待っていると通路の奥からゴブリンが四匹ほど現れる。
手には棍棒を持っていて、叫び声で威嚇してきた。
「エチカ、来たよ!」
「やるのだわ!」
エチカが構えていた短弓で矢を放つ。
先頭のゴブリンの急所にヒットし、一撃で昏倒させた。
残りの連中はまっすぐに俺の方に突っ込んでくる。
慌てることなく短剣を構えて待ち受けた。
ゴブリンたちは落とし穴のないルートを鳴子を鳴らしながら走ってくる。
だが、前を走っていた二匹が唐突に消えた。
「よし!」
思わず拳を握る。
一番後ろにいたゴブリンが何が起きたのかと慌てふためいていたが、その隙を見逃すほどエチカも甘くない。
「これで終わりなのだわ!」
エチカの矢が最後のゴブリンを倒した。
落とし穴に落ちたゴブリンにも容赦なくとどめの矢が射かけられる。
「やったね!」
「やったのだわ!」
ゴブリンが全滅して、増援がないことを確認した後……俺とエチカはハイタッチした。
穴の中から小さなノーム……三角帽子を被った小人みたいな姿の精霊が顔を出して、ご機嫌そうに手を振ってくれる。
「それにしてもスラッド、よくこんな作戦を思いついたわね!」
「昔の仲間に敵の裏をかけって口酸っぱく言われてたからね」
俺の立てた作戦は単純。
大地の精霊ノームは土を操れる。その力で元からあった落とし穴を鳴子の下まで横に拡張してもらっただけだ。
落とし穴がない安全なルートだと思って突っ込んできたゴブリンたちは無警戒に穴へ落ちた。
もしゴブリンに射撃武器の使い手がいた場合、俺が囮になっている間に最優先でエチカに攻撃してもらう手筈だったけど、杞憂だったみたい。
「じゃ、今度はノームさんに穴を埋めてもらおう」
「せっかく掘ってもらったのに、なんだか申し訳ないのだわ~」
ふたりでノームさんに謝罪すると「そんなの構わねえぜ!」とばかりに埋め立ててくれる。
しかも穴の中のゴブリンをぽぽいっと上まで放り投げてくれたおかげで、討伐部位の右耳も問題なく回収。
俺たちはさらに奥へと進むのだった。




