本パニック
1 5年生初日に大遅刻!?
「いってきまああああす!!!!」大きな声とともに猛ダッシュで学校へ走る。学校に遅刻しそうなのだ。いや、大遅刻しそうなのだ。いや、もうしているではないか、、、。今は午前9時、そして1時間目始まりの時間が9時10分、、、。なんて最悪!昨日目覚まし時計かけ忘れて、起きた時にはもうやばかったの!!ああどうしよう、、5年生初日から遅刻なんてカッコ悪い、、。いやいやそんなこと考えている場合じゃない!今は走る!走る!、、って言ってももう15分だ。間に合わなかった、けど!一応はやく言ったほうがいいよね!よし!はしるぞおお!!
*チーンコーンカーンコーン、、、*あっ、、終わった。2時間目はじまりじゃん!でももう鬼に怒られる準備はできてるぞっ。よーーし!いや、でもやっぱり怖いなあ。ううっ遅刻なんてするんじゃなかった!!って言っても目覚ましのかけ忘れだししょうがないのはしょうがないかなあ。
2 鬼先生が行方不明!?
ガラガラガラガラ、、「せっ先生!!!!!!遅刻しました!!!!!」...。だ、誰もいない? どうしたんだろう。ま、まさか!今日修学旅行とか!? なわけないよね。 ま、まあとりあえず教室に行ってみよう。
「え!マジで!?」「うん。あの鬼先生が、、」「こわーい!」なっ、なんだろう。 「あ!ちーちゃん!」このこえはさゆり?「さゆちゃん?」「うん!一緒のクラスでほんとよかったあ!」「一緒のクラスじゃなかったら私不登校になるとこだったよ!」「え、ええええ!それは困る!嫌だよお」「冗談冗談!私とさゆりはいつも一緒!」「ふう、よかったあ」「ところでこの騒ぎは何?」「えっとね、鬼先生がね、行方不明になったんだって。」「えええ!やばいじゃん」「それで今先生たちが探しに行ってるの」だから職員室に誰もいないんだ。「え、授業は?」「自主勉強タイムなんだけど、先生がいないから、みんな中休みタイムなの」まあそうなるだろうね。でも行方不明ってあの鬼先生でもちょっと心配。大丈夫かなあ?
3 突然現れる変な人たち
「じゃあねー」「うんまたねー」...。 なんでかはわからないけど、突然鬼先生のことをおもいだす。 大丈夫かなぁ、死んだのかな…。いや!絶対大丈夫!あの怖い顔と大きな声でどんな悪も倒せると思う!絶対!! 実は私結構なゲームとかアニメ好き。中二病になりかけたこともある。あの時眼帯買わなくてよかったあ、、。買ってたら中二病だって馬鹿にされるもん!でもちょっとほしかったかも。『…聞こえますか』『ちょっとそんなんじゃ聞こえるわけないでしょ!』『…これが私にだせる最大の声だけど…』『はあ!?嘘にもほどがあるわ!だせるんでしょ!!ほらお腹いっぱい空気を吸ってーー!!!!!』「ちょ、ちょっと聞こえてますよ!!あんまり大きな声出されても耳が痛くなっちゃいます!」『あらそうなの。じゃあちょっと姿を出しましょ。』『はあ…』え、ちょまって何この展開!?えっ!?「どうしたんです?顔色悪いわよ」「…いや怖がってるんだよ。いきなり変な奴らが来たって。」「あっあにょ、、その、えっト一応怖がってイマしぇんので…違います!えっと、、」「こわがっているわね。わかるわよ。いきなり来られてもあれですわよね。」「…。」今の状況を説明すると、最初は姿の見えない何かに話しかけられてて、姿を現す、と言ってから上から二冊本が降ってきて、そこから人が2人でてきて、、、って状態!「ごっほん。さっきはすみませんでした。急に話しかけられたもんですから、緊張してしまって。」「あらやっと落ち着いてくれたわ!」「…早く済ませちゃってよ」「えっとあなたは確か西村千帆さんですわね?」「は、はい」え、どどどうして私の名前知ってるの!?「…どうして名前を知ってるかって不思議がってる…」「そうなんですの!?はあ、そこから説明めんどくさいわ。リュチェ、説明してくださらない?」「…私だって面倒なんだけど」な、なんか話を聞くのがきまずいかも。。でもきになるし聞いてみよう。
4 あなたの能力は?
話を聞いてみたところ、お嬢様気取りな方がパルチェで、ちょっと陰気な方がリューチェと言って双子同士らしい。そして私の名前が分かったのはリューチェの能力とやらのおかげらしい。「ところで能力とはなんですか?」「あら、そんなこともしらないんですの。能力とは、あなたの力のことですわよ。」「力?」「ええ、そういえばあなたにはまだなかったわね。」「うん、たぶんないと思います…」「では決めますわよね!?」「え、」「そう!よかったわ!ではさっさときめましょう!」なんかルンルンなんだけど…。「…パルチェは能力決めが大好きなんだ」「へえ」ふふ、ルンルンなパルチェさんってちょっとレアかも。しっかり目に焼き付けておこうっと!
「ところで能力とやらはどうやって決めるんですか」「ああ、そうだったわね。はい、これ。」「え?」なんと私が手に渡されたのは一冊の本。げげっ、最悪!! そう私は大の読書嫌い。文章を読むのが世界で一番嫌いなことなのだ。だから学校でも運動系以外全部ダメダメ!「えっとその、、本は苦手で、、、。」「あら読まないわよ!ページを開いてみては?」と言われたので開いてみると、なんかゲームのステータス画面みたいになってるの!「わっ」「ねえ!すごいでしょお?それでね、肝心な能力なんだけど、あなたの好きなのでいいわよ。あなたはどんな物語がいい?」「え?物語って?」「ええっとね、あなたたちの世界とは違って、本の中では能力は主人公のわざ?みたいなものなのよね」????ちょっと意味不明!「例えば私だったら少年小説の王子様のお助けマンの魔法使いなのようふふ♡」うふふ!?何うふふって!ちょっと気持ち悪いかも。「…王子様のこと考えてるね」「なっなんでいうのよリューチェ!!」「言わなくてもわかってたとおもうけど…」まあとにかく、能力は簡単に言うと本の中の主人公の特技や人物像のことらしい。「で、何にするのかしら」「えーでも思いつきません」「じゃあこの中から選んだらどう?参考になるんじゃない?」私はたくさんの書類のようなものを渡される。こ、この中から選べっていうの!?全く全部見るのに一日かかっちゃうかも。はあ、だから本は嫌いなの。
5 バトルなんて無理無理!
私は全部読むのはさすがに無理なので、一枚だけ読んでみることにした。ほー結構面白そう。天使とか不老不死とか呪術師とか!中二病心がよみがえっちゃう!でもなー迷う!!と思ったとき、『ヒロイン』と書いてあるのに気が付いた。ほお、なかなかいいかも。ヒロインは、ちょっと変だけど一応魔法が使えるらしい。装備は制服。ステッキもかわいいかも…!「じゃあ私ヒロインにします」「いいわね!かわいいじゃない。意外と女の子らしいところもあるのね。」意外と女の子らしい!?なにそれ!私が男の子みたいに見えてたってわけ!?はあ、ちょっと不満。「じゃあさっそくバトル開始ねー!」「えっバトル!?」「そうよ。バトルしなくちゃ能力決めた意味ないわ」「…パルチェ強引すぎ」「さっ!いきましょ」「えっええええ」「…無視は酷い」 リューチェの陰気な言葉は無視してパルチェは謎の本を開く。『バトルフィールド移動!』大きな声と同時にあたりが輝いてきた。 な、何この展開。 思ったより早く光は消えた。「ええええええ!!!!!!」思わず叫んじゃった。だってすっごく広い何かの会場みたいなところにいるんだもん!「ここがバトルフィールドよ。今回の敵はあいつよ」そう言い、パルチェが指をさした先を見る。わっキモイ!! そこにはよくゲームに出てきそうなスライムみたいなのがいた。紫色というところがさらにキモイ。【バトル開始】わっ始まっちゃった。というかいま気づいたけど服装が可愛い制服になってる!ちょっと嬉しい!おっと、そんなことはどうでもいいんだ。バトルバトル!今はリューチェさんのターンらしい。「この敵は弱いから、魔法は使わないでおく」「わかったわ」【リューチェの攻撃 対象・・・スライム(紫)】どこからか謎の声が響く。なんなんだこの場所は。【スライム(紫)体力・・・小】「リューチェやるわね。でもすぐかっちゃったら千帆の練習にならないでしょ。ちょっと力を弱めてくださらない?」「…ごめんなさい」「さあ千帆、あなたのターンよ。まずさっきあげた本を開いて、その中に’攻撃’’魔法’’技’の選択肢があるわよね。」「はい」「そしたらまずは攻撃よ。攻撃を押してみて」言われた通りにおしてみる。すると【西村千帆の攻撃 対象・・・スライム(紫)】【スライム(紫)体力・・・最小】わあ!すごい。私でも簡単に攻撃ができちゃった。「次は私のターンだけど、いまは千帆の練習中だから千帆にパスするわね」【パルチェの技 パス 対象・・・西村千帆】
【西村千帆のターンとなりました】パスされたから私の番ね!「千帆、今度は魔法よ。おしてみてくださらない?」私は迷いなく魔法をおした。そしたら、【魔法 ’マジックポム ’ヒール ’エクスプロージョン】私は手始めにマジックポムをおすことにした。【西村千帆の魔法 対象・・・スライム(紫)】【スライム(紫)消滅】
6 仲間がいる!?
「千帆、あなた結構やるわね!」「…正直見直した」「え、ほほお…」急にそんなこと言われてもねえ…「まっ、明日からは仲間もいるし、これからは死んだりすることは考えなくても良いんじゃない?」ふぁっ!?何!?死ぬ!?「え、、死ぬ?」「そうよ。これはただの遊びじゃないの。戦いなのよ?」「…今から説明している暇はないから、その本を家に帰ったら開いてね。あとその本は魔本っていうものだから。」「わ、わかりました。」「ではごきげんよう!」・・・・。死ぬってなんだろう。さりげなくパルチェが言ってた言葉がすごく心に刺さってる感じ。怖くなってきた、はやく帰ろう。〈10分後〉「ただいまあー」「お帰り。遅かったわね」そう言って出迎えてくれたのは母さんだ。でも明日からインドに行って学校の先生として働くらしいだから私は今日から家の近くの寮に泊まることになった。寮が家の近くなんて、なんか変な感じだね。「母さん、明日から頑張ってね」「うん、五年後には必ず帰るからね。・・・本当に大丈夫かしら!!やっぱ心配だわ。母さん行かないことにするわね!!」「へいきだよ!だから行っておいで!インドの食べ物もおいしいらしいし、お土産いっぱい買ってきてよ!!楽しみに待ってるから!」「本当?あら、うれしいわ。じゃあ明日から行くわね」「うんいってらっしゃい」と言ってうえにある私の部屋に向かった。ガチャン、ガチャ。
鍵をしっかり閉める。よし、本を開こう。開いたとたんにあたりが光に包まれる。 うわっどこなのここ! 見たこともないような不思議な場所。はあ、どうして巻き込まれたんだろう。【そしてこの日から西村千帆は毎日本ざんまいの日々をおくることになるのだった。 続く】
こんにちは、ほうれんそうです。読んでくださりありがとうございます(´;ω;`)これからもよろしくお願いします。