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ビー玉

〜ビー玉〜







一つ目は赤、二つ目は青、三つ目は白・・・・




ブリキの町の片隅で、小さな布袋に入ったビー玉を、地面に並べて数える一人の少年

真黒な衣服に身を包んだその少年は、なぜか悲しげな表情をしていた




八つ目は緑、九つ目は紫・・・やっぱり、何度見ても彩のない、十つ目のビー玉・・・




真黒な少年は静かに呟くと、地面に並べたビー玉を布袋にしまった

彩のないビー玉を手のひらに残して・・・

布袋は口を紐で縛っただけの簡単なもの

少年はそれを腰に縛り付けると空を見上げた

建物の隙間から見える黄金色の小さな空は、手を伸ばせば届きそうなほど近く

気が遠くなるほど・・・鮮やかだった



ゆっくりと過ぎていく刻の中で、思い出したかのようにポケットに手を入れる少年

おもむろに取り出したそれは、しわだらけの一枚の手紙・・・

その手紙に隠された、過ぎ去りし過去

走馬灯のように蘇る記憶の中、少年が見出した一つの答え



あの日、出会わなければ・・・



あの日、話しかけなければ・・・



あの日・・・・



そう・・何度も考えた

それでもなお、彼女と出会ったことを悔やみきれず

代わりに悔やんだのは、何も出来なかった非力な自分



追憶から虚像へ・・・



ふと、少年が視線を落とすと

手のひらに輝く黄金色のビー玉

彩のないビー玉が映し出す、刻と共に流れる彩色・・・


それは美しさゆえに儚く


それは優しさゆえに淡く


少年の心を反映しているようだった



次第にビー玉の彩は失われ

やがて、手のひらに残ったのは

真っ黒なビー玉が一つ



虚像から絶望へ・・・



闇しか映し出さないビー玉に、少年は過去の自分を映し出す

闇は絶望へと姿を変え、少年のビー玉を染めていく



絶望から希望へ・・・



ビー玉の彩はその鮮やかさを取り戻す

闇に浮かぶ幻想に、いつしか流れる光の彩



それは、一つの大きな満月でもあり



それは、多くの小さな星でもあった



少年の心を彩る九つのビー玉と 一つの宝物・・・

手のひらで輝くそれを、笑顔で見つめる少年



もう・・戻れない・・・今は、それでもいい



それはあきらめではなく、今を生きる彼女に贈る

すでに少年は悔やんでなどいなかった



彼女を愛しておかげで


今の自分は笑っていられる



彼女を愛したおかげで


今を孤独に生きずにすんだ




・・・・もし生まれ変わる事が出来たなら・・・




そんな想いを胸に抱きながら

ブリキの町を歩く少年



闇夜に溶ける漆黒に

身を包んだ死神の少年・・・






この詩から何かフィーリングを得て、作品のヒントに出来たら嬉しいっす!!!

Σd(・ω´・)


その時は教えて頂ければ!!!

跳び跳ねて見に行きますですよ〜

〜ヽ(´▽`)/

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― 新着の感想 ―
[良い点] 貴兄の作品からインスピレーションを得て、ビートルズとかジョン・レノンの短編、書きました。よろしくお願いいたします。
[一言] ビー玉と彼女の関係がよくわからないな。だから、発想が膨らまない。おれには連想される物語が浮かばなかった。
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