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プロローグ大野凪

 気がつくと俺、大野凪は真っ白な空間にいた。

 目の前には、スマホが浮かんでいる。


「なんだこれ。」


 まったく訳が分からない。いや、心当たりが全く無いわけでは無いのだが…


『目の前の媒体を手に持ってください。』


「っ!」


 何だ今のは、耳からではなく、頭に直接響くような声は。

 目の前のスマホを見る。謎の声に従うのは少し恐い気もするが、何もしないで何かが変わるとも思えない。

 なら、ここは素直に従おう。

 そして、俺がスマホを手に取ると、画面に文字が浮かび上がってきた。


 《異世界転生特典一覧》


「転生、か。」


 やはりと言うべきか、どうやら俺は死んだらしい。

 死因は、おそらく事故死。ぼんやりとだが、大型トラックが突っ込んで来た記憶がある。

 そして、ここは最近ラノベで流行りの異世界転生の場というわけか。夢と言うには意識がはっきりしてるし、妙な確信がある。

 それに、これは夢ではなく、そして本当に異世界転生すると考えたほうが適当に済ますよりいいだろう。


 さて、


「おーい、俺は何をすればいいんだ?」


『その手の媒体を使い、異世界転生の特典を選択してください。ポイントは300ポイントです。』


 余り期待していなかったが、どうやら質問すれば答えてくれるらしい。

 さて、とりあえず見ていくか。



 《異世界転生特典一覧》


 〈各種初期身体能力〉

 〈各種才能〉

 〈各種初期技能〉

 〈各種特殊能力〉

 〈各種出生条件〉

 〈その他〉

 残り300ポイント


 〈各種初期身体能力〉は、そのまま身体能力を強化できるらしい。。ファンタジーでよくある魔力なんかもここだった。設定しない場合は身体能力ゼロじゃなくて、ここはただプラス値を決めるだけらしい。

 〈各種才能〉、〈各種初期技能〉も文字通り、それぞれプラスされるだけ。

 〈各種特殊能力〉は、いわゆるチート能力。【不老不死】や【能力強奪】もあった。まあ、ポイントもべらぼうに高いが。

 〈各種出生条件〉は、容姿や家柄を決められるらしい。王様は無理でも、大国の第一王子とかならいけるらしい。

 〈その他〉は例を挙げるなら、【チュートリアル】【幼馴染】【運命の相手】【大賢者の弟子】【聖剣の主】【ハーレム】など。

 まずは、


「ところで、俺がこれから行く世界はどんな世界何だ?」


 情報収集だな。もし、俺がこれから行く世界が地球のようなところで、しかも日本みたいな荒事とは無縁のところに転生するのに、バリバリの殲滅系魔法極振りみたいにしたら宝の持ち腐れ持もいいところだ。そんな訳で、聞いてみた。そして答えは…


『いわゆる剣と魔法のファンタジー世界です。ほとんどの国が王政で、魔王や勇者もいます。地球の空想上の生物も存在し、天体の大きさは、直径が地球の約三倍になりますが、自転、公転の周期は大きな違いはありません。』


 思ったより詳しい答えが帰ってきた。意外と親切だな、この声。


 それからもいくつか質問しながら進めていき、俺が選んだのは…


【不屈】100ポイント

【探求】100ポイント

【チュートリアル】100ポイント


 以上だ。

 順に見ていこう。

 まず、【不屈】

 これはどんな苦痛にも耐えられるというもの、さらに、精神操作の魔法なんかで操られることも、心を壊されることも無くなるらしい。ただし、これは苦痛を感じ無くなるのではなく、あくまでギリギリのところで踏ん張れるというもの。何億年苦痛を感じ続けても、それで心が死んだりすることは無いものの、苦痛は感じ続けるようだ。

 次に、【探求】

 これは、二つの権能がある。1つは絶対記憶。見たもの聞いたものを絶対に忘れない。もう1つは、一時的に集中力を最高に引き上げ、思考速度を無限に引き上げる。しかし、その状態の時は全ての感覚が遮断され、体も動かせない。考えることのみに特化しているらしい。

 最後に【チュートリアル】

 これは、専用の空間で実際に体を動かしたり、魔法を使ったりできるというもの。さらに、ある程度自由に環境をいじれて戦闘訓練の相手を設けることもでき、制限時間はない。ただし、ここでやったことの記憶は残るが、ここで体を鍛えても、それが転生後の体に反映されることはない。それは魔力なんかもそうだ。


 さて、それじゃこれで決定。

 





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