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君に夢中   作者: 紳城 零
8/9

第八話

「永遠の愛を」


永遠ってどこまでの事をいうんだろうか?

どうかこの恋が続いてほしい。

私のわがままだけど

彼とずっといたい。


幸人さんとデートをしてたからどのくらいたつのだろうか?

あれからしばらくたつ。

今、お互いに忙しくてメールだけになっている。

「はぁー」

私は今。ため息しかついてない。

幸人さんに会いたいなぁ。

そういって空を眺める。

なんだか幸人さんが遠くに感じる。

そういえば恵美はどうなんだろ。

鷹文さんにちゃんと会っているのかな?

私は気になって恵美にメールする。

こんにちは、綾です。

鷹文さんとはどう?

メールの内容を確認して送信する。


しばらくして恵美から返事がくる。

こんにちは

恵美です。

心配してくれてありがとう。

実は彼は今、三週間の出張に行っています。

会いたくてしょうがないです。


メールを確認すると

「そうかぁー」

といい、またため息をつく。

恵美も大変だなぁ

社会人の彼をもつと。

私もそうなんだけどね。

幸人さんも出張とかあるのかな?

あるだろうな。出張ぐらい。

私はベッドに寝ころむ。

感傷的になってしまう。

私、幸人さんがいないと駄目だな。

気分転換にどこか行こう。

そういって部屋着から私服に着替えるのだった。

私服に着替えて鍵をかける。

すると大家さんと鉢合わせになる。

大家さんは「お出かけ?」と聞いてくる。

「ちょっと出掛けてきます」という。

すると「気をつけてね」と手を振ってくれる。

私は「行ってきます」といって手を振りかえした。

さてどこに行こうか。

久し振りに本屋さんに行こうかなぁ。

そういって本屋さんに向かうのだった。


本屋さんにつくと私は漫画コーナーに向かう。

何か面白い漫画あるかな?

そういって漫画コーナーを物色する。

すると読んでいる漫画の新刊が出ていた。

新刊かぁー。

暇だし、読んでみようかな?

そういって新刊を持ち、レジに向かう。

新刊を買い終わった私は帰ることにした。

外はすっかり夕焼け。

遅くマンションを出たからかなぁ。

私は夕焼けに見守られながら帰路を歩くのだった。

マンションに着くと一台の車が止まっていた。

あれ?

幸人さんの車にしては大きすぎる。

誰の車だろ?

そういって車を見ていると1人の女性が降りてくる。

女性が私の顔を見てはっとした顔になり、私に近づいてくる。

「丘、丘浦綾さんですか?」

「そうですけど何か?」

「わたし、こういう者です。」

彼女が私に名刺を渡してくれる。

豊永コーポレーション?

この会社、たしか幸人さんがつとめている会社だ。

彼女が話を続ける。

「実は白重から連絡が来ていると思うのですが

なかなか連絡がこないので心配してお迎えに上がりました。」

連絡?

私は携帯を確認するとそこには不在着信が何件も入っていた。

悪いことしちゃった。

「話もあれですし、急いでお乗りください」

「は、はい?」

そういって強引に乗せられる。

車は何も分からない私を乗せて疾走する。

「あ、あのどういうことでしょ?彼になにかあったんですか?」

「着けば分かります。」

そういって彼女は車をとばす。

強引な人だなと思いながらちょっと心配になる。

幸人さんになにかあったのかなぁ。

幸人さん。無事にいて

そう祈りながら荒い運転に身を任せるのだった。

「到着しました。」

そういう彼女の言葉ではっとなる。

もう着いたんだ。

そういって車から降りる。

見てみるとそこは白いタワーマンション。

きれいだなぁと見とれていると

「丘浦さん。行きますよ」

といわれて私ははいとしか言えなかった。

「川崎ですが、お連れしました」

彼女がどこかに連絡してる。

どこに連絡しているんだろ?

「はい、42階ですね。分かりました。ありがとうございます」

そういって彼女が電話を切る。

「丘浦さん。42階に向かいましょう」

「は、はい」

そういってエレベーターで42階に向かう。

何があるんだろ。42階なんかに。

嫌な予感がする

そう思いながら42階を目指すのだった。

42階に着くと川崎さんに誘導される。

誘導先を見ると人が集まっている。

何があるんだろうと恐る恐る見てみると

そこには美しいチャペルがあった。

ここってもしかして結婚式場?

な、なんで?

私が金魚のように口をパクパクさせていると

「お待たせしました。お連れの方が到着しました。」

川崎の一言で一斉にこちらに目を向けられた。

えっ?

何がどうなってるの?

私がパニックになっていると

「綾!」

聞き覚えのある事が聞こえてくる。

「幸、幸人さん?」

私は目を向けると白いタキシードを着た幸人さんが現れる。

「良かった!連絡とれて」

「ありがとう。川崎さん」

「いえいえ。多少強引にお連れしました。」

一体どういうこと?

私はちんぷんかんぷんでよく理解できない。

パニックになる私に幸人さんは

「綾、ごめんね。実は今日、ブライダルの撮影だったんだけどモデルの二人がドタキャンして

こういうことになっちゃったんだ」

「新郎役が俺になったんだけど新婦がどうしても決まらなくて。だったらいっそ綾に新婦役をやってもらおうと思って連絡したんだよ。俺も綾以外とは嫌だからさ。わがままを言ったんだよ」

そ、そういうことで!

良かったぁー。

私は思わず脱力してしまう。

「で、でも私、初心者ですよ!モデルの経験がないし、そ、それにドレスやメイクはどうするの?」

私は今の気持ちを慌てながらも言う。

「なにも心配いらないよ。ドレスもメイクも準備できているから」

「で、でも私なんかでいいのかな?」

「綾じゃないと駄目だから」

そう言われてドキっとしてしまう。

もう幸人さんったら。

「丘浦さん。そういうことですのでこちらにどうぞ」

川崎さんが試着室に案内してくれる。

「幸、幸人さん」

私は心配になりながらも彼の名前を呼び、試着室に入るのだった。

ドレスは幸人さんの言うとおり、サイズがぴったりだった。

良かった。ダイエットしていて。

ほっとしたのはつかの間、次はメイク室に案内される。

「こんにちは」

元気のいい綺麗なお姉さんが挨拶してくる。

「こんにちは」

「まぁ。かわいい子ね!もしかして白重さんの彼女?」

「は、はい」

「あら、本当?じゃあもっと可愛くしてあげないとね」

「お、お願いします」

「そんなに固くならなくて大丈夫よ。私に任せて」

そういってメイク道具を出すのだった。

私は身を任せてメイクをしてもらう。

人にメイクをしてもらうのは初めてだから緊張してしまう。

でもお姉さんは声をかけながらメイクをしてくれる。

初めての人なのに安心する。

そう感じながら身を委ねるのだった。

どのくらい時間が経ったのだろうか?

「はい。出来上がりよ」

と言われて目を開けると

嘘!私じゃないみたい。

そういって私は自分の顔をじっと見つめるのだった。

「どう?」

「私じゃないみたいです。ありがとうございます。こんなに可愛くしてもらって」

「もとがいいからよ」

お姉さんはにっこりしながら言ってくれた。


「皆さん。お待たせしました。新婦登場よ」

そういわれてみんな振り向く。

私はお姉さんにリードされながら階段を下りていく。

大丈夫だよね。変じゃないよね。

そう思いながら階段を下りていく。

階段を降りると

みんな、こっちに注目してくる。

するとおぉーと歓声が上がる。

「綺麗だね」って声が聞こえてくる。

良かった。大丈夫みたい。

「幸、幸人さん」

私は緊張しながら幸人さんに近づく。

幸人さんは固まっている。

私、変かぁ。

「ほら。白重さん。しっかりしなさいよ」

そういわれて幸人さんがはっとする。

「綾・・・・」

「すごく綺麗だよ」

彼が満足そうに笑う。

彼からお墨付きをもらい、すごく嬉しい。

「じゃあ。そろそろ準備しますか!」

プロデューサーらしき人が声をかける。

いよいよ撮影だ。

緊張してしまう。

震えている私に

「大丈夫。俺がついているから」

そういって幸人さんがウインクする。

そうだよね。幸人さんがいてくれるなら安心だよね。

気持ちを切り替えて撮影に臨むのだった。


撮影も順調に進み、あとワンシーンだけになった。

ワンシーンに行く前に休憩が入る。

「はぁー」

私は疲れと緊張で思わず息を吐く。

隣に座る幸人さんも疲れなのか目を瞑っている。

撮影とはいえこれが広告になるんだよな。

気を引き締めないと

そう感じて、もらったカフェオレを飲むのだった。

メイクも終わり、いよいよ最後の撮影。

緊張するな。

なんだろう?最後のワンシーンって?

「誓いのキスシーンいこうか?」

ち、誓いのキスシーン?

人前でキスするの?

ど、どうしよう。

うまく出来ないよ。

隣にいる幸人さんをちらっと見ると幸人さんは顔色ひとつ変えない。

私だけ?緊張してるのは。

ついに撮影になる。

私は幸人さんと向かい合わせになり、その時を待つ。

私は小声で幸人さんに話しかける。

「幸、幸人さん。」

私が心配そうに見つめると幸人さんはニコッと

笑う。

「大丈夫。俺に任せて。」

そう言うけどキスなんて告白されて以来だよ。

海でしたキスが最後だよ。

緊張している私とは反対にこの雰囲気を楽しんでいる幸人さん。

い、いじわる。

時間は刻々と迫ってくる。

ついに撮影開始。

幸人さんが私のベールをあげる。

そして

「綾、愛してる」

そういって私の唇に自分の唇を重ねる。

それと合図にフラッシュがたかれる。

プロデューサーらしき人が確認をとると

「はい。オッケー」

という言葉が聞こえる。

それと同時に彼が唇を離すのだった。

私は唇に手を当てる。本当にキスしたんだ。

私は余韻に浸るのだった。

無事に撮影が終わるとみんな、会社に帰っていく。

幸人さんもこれから会社だろう。

そう思い、私は帰りの準備をする。

すると幸人さんが川崎さんを呼んでなにか話している。

なにかあったのかなと思い、二人の様子を見守る。

すると私の方を見た川崎さんがニコッと笑い

メイクのお姉さんと一緒に出ていく。

結婚式場で二人きりになる。

なに、この空気。ドキドキする。

「綾」

彼がいとおしそうに私の名前を呼ぶ。

そして私にキスをする。

私は彼に答えるように身を委ねるのだった。

どのくらい時間が経っただろうか。

彼は一向にキスをやめてくれない。

どうしたんだろ?と思いながらも彼に委ねるしかなかった。

やっとキスが解かれ、彼を見つめると彼は真っ赤な顔で私を見つめていた。

「ごめん。綾がなかなか綺麗だったから抑えられなかった」

「ずっとさびしい思いさせて悪かった。」

そういって私を優しく抱き締める。

彼の言葉や行動に彼女はいとおしさを感じていた。

幸人さんがそう思ってくれたんだ。嬉しい。

そういって彼を強く抱き締めた。

しばらく二人はお互いの存在を確認しあうように抱き締めあうのだった。


彼も落ち着いた頃、ようやく解放される。

そして彼からプレゼントが渡される。

「開けてみて」

彼の言葉に開けてみるとそこには可愛い指輪が入っていた。

「貸して」

そういうと彼が私の左手の薬指にはめてくれた。

「嬉しい」

私は彼に今の気持ちを伝える。

「綾」

「はい」

彼の真っ直ぐな瞳に答える。

「前に俺と付き合ってくださいって言ったと思うんだけどあれを取り消したい」

「えっ?」

「俺と・・・結婚前提に付き合ってください」

「幸、幸人さん」

「今日の撮影で分かった。俺はやっぱり綾以外愛せないって」

彼の言葉に私は真剣に耳を傾ける。

「誓いの言葉もキスも綾以外とは無理だ」

幸人さんが声を震えさせながら言っている。

私の答えは決まっている。

「幸人さん。末永く宜しくお願いします」

「こちらこそ、末永く宜しく頼むよ」

そう言って二人きりでチャペルに誓うのだった。











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