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君に夢中   作者: 紳城 零
4/9

第四話

「誤解」

「はぁー」

今日もまた昨日と同じように一睡も出来なかった。

アルバイト先ではミスばかり。

店長も先輩も同僚も心配してくれたっけ?

駄目だな。私は。

いままでこんな感情なかったのに。

恵美と白重さんの事を考えると胸が痛くなる。

私、きっと・・・

ダメダメ。今は恋をしている時じゃない。

集中、集中。

そういい聞かせながら講義に集中するのだった。


お昼の時間になり、恵美を誘う。

昨日の事、聞いてみようかな?恵美に。

いや、聞かないようにしよう。

自分が惨めになるから。


「昨日は白重さんに会いましたか?」

「えっ?会、会ったけど」

「そうですか。なんだか綾さんの事を心配してましたよ。何かわるいことしたかなぁって」

「悪いこと?白重さんは悪くないよ。ただ私がいけないからさ」

「何かあったんですか?」

「別になんでもないよ。ただアルバイトで時間がなかったから彼に対する接し方が雑になっただけだよ」

「そうなんだ。何かあったら言ってくださいね

力になるから」

「ありがとう」

なにも言えない。

恵美には絶対。

言ったらなんて顔をするだろうか?

白重さんが好きだって

私はその感情を圧し殺すかのようにお弁当を食べるのだった。


講義が終わり、帰りの準備をする。

今日は1人で帰るか。

そう思いながら恵美にメールを打つ。

「今日は用事があるので先に帰ります

ごめんね」

メールを送信して門に向かう。

門に向かうと1つの影が見える。

そこには白重さんの姿が

やっぱり

その姿を見ていると彼が気づいて遠くから

「丘浦さん!」と呼んでくれる。

私はため息をしながらも彼に近づく。

「丘浦さん!大丈夫?心配してたんだよ」

「心配してくださってありがとうございます」

「でも大丈夫です」

「そうか、良かった」

彼の優しい言葉に涙目になる。

どうしよう。私はやっぱり

「今日も恵美に会いにきたんですよね?」

「違うよ。今日は・・・・・」

「二人とも仲いいですもんね?」

「丘浦さん?」

「ごめんなさい。用事があるので」

「待って、丘浦さん」

彼がぎゅっと腕をつかむ。

「離して」

「離さない」

「離してよ」

そういって彼の腕を振り払う。

「白重さんは恵美の事が好きなんでしょ?」

「何言って・・・」

「だって昨日も今日も恵美に会いにきたんでしょ?それに初めて会った時も私の隣に座ったでしょ?それって恵美を見るためでしょ?分かってるんだから」

私は涙声になりながらも彼に訴える。

彼は私に対して黙秘を続ける。


「なにもいってくれないんですね」

「丘浦さん、俺は・・・・」

ようやく口を開いた彼に私は

「もういいです。失礼します。」

そういって彼に背を向けて歩くのだった。

外はもう夕焼け。

憎いほどにキラキラ輝いている。

私の気持ちとは別に。

私、ひどいこと言っちゃった。

白重さんの気持ちを無視して

ひどい女だ。

嫌われた。絶対嫌われた。

私はその日、泣くことしか出来なかった。

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