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君に夢中   作者: 紳城 零
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第一話

私、丘浦綾は明日、結婚する。

ずっと好きだった人と結婚できるなんて信じられない。

今までは恋に冷めていたけど彼と出会って世界は大きく変わっていた。

彼って凄いなと改めて感じてしまう。

まさか彼が私の事を好きだったなんて信じられない。


「プロローグ」

「綾さん、おはよう」

木曜日の朝、そう言って私に駆け寄ってくる彼女。

「おはよう、恵美」

私が返事を返すと彼女はニコッと笑って私の隣を歩く。

彼女の名前は紳城恵美。

私と同じ学科で自慢の友人。

今日も恵美を見かけては複数の女子や男子が黄色い声や照れた顔をしながら何か話している。

「今日もごめんね」

恵美が申し訳なさそうに私に謝ってくる。

「大丈夫よ。慣れっこだもの」

モテる友達を持つと苦労するけどね。

そう思いながら講堂に向かうのだったのだ。

講義が終わり、お昼の時間になるとどこも賑やかな声がする。

私は恵美を誘い、テラスで食事をとる。

話の話題はもちろん。

「最近どうなの?彼氏とは」

「えっ!う、うんと」

真っ赤な顔をしながら恵美は下を向きながらうなづく。

恵美は今、10歳も歳が離れている社長秘書と付き合っている。

「いい感じだよ!今は事情があって彼の家で生活してる」

「ふーん。そうなんだ。ラブラブなんだね」

「もう。からかわないでください。」

真っ赤な顔をしながら恵美が睨んでくる。

本当に可愛いんだから。

そう思いながら私はお弁当を頬張るのだった。

授業が終わり、恵美と帰ろうと門に向かうと一台の車が止まっていた。

なんだ。そういうことか。

私は一瞬で察知した。

「恵美!」

男性が声をあげる。

「鷹文さん?どうして?」

恵美がびっくりした様子で男性に近づく。

「仕事が終わったから迎えに来たんだよ」

「そうだったんですか。ありがとうございます。」

ニコッと恵美が笑う。

「こんにちは」

「あぁ 丘浦さん。こんにちは。」

私が挨拶すると彼も挨拶してくる。

「ここで立ち話もなんだし、丘浦さんも乗っていく?」

「綾さんも乗ろ!実はおしゃれな喫茶店を見つけたんだ」

「私はいいよ!今日は歩いて帰りたい気分だから」

「でも」

「それに」

私はそっと恵美にこそこそと耳打ちをする。

「久しぶりのデートを楽しんでおいでよ」

そう言うと真っ赤な顔をしながら恵美はうなづく。

恵美は優しいけどこういうところがなかなか駄目なんだよな

もっと自己中になればいいのに。

そう思いながら車に乗った彼と恵美を見送った。

私は1人で帰路を歩いていく。

恋愛かぁー

そう言えば私が最後に恋愛したのはいつだっけ?

高校生ぐらい?

最初は告白されて付き合っていたけどだんだん冷めてきて

私から別れを切りだしたんだっけ?

「あなた、つまらないのよね」って言ったんだっけ?

今、思えば私のほうがつまらない女だ。

相手に何を求めているの?

顔?性格?家柄?

そんなの建前だ。

恵美を見ていると幸せそうな恋愛してるなぁ

年上かぁ。

私も年上と付き合おうかぁー。

なんてね。そんなに上手くいくか。

そう考えながら家路に着くのだった。

まさかそんなことを言い出した私がきみに恋をするなんて

そのときはまだ信じられなかった。





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