モブ女子、自分が父親似だとよく分かりました! 少し15禁かもです
おかしい。今回は3人目の攻略者が登場するはずだったのに、彼に乗っ取られました。
あの後、お店にダッシュで戻ってビック・ママの評判と、ランチのお土産の予約の件を勝手な提案をしてごめんなさいとお母さんに伝えると、それはもう大喜びで賛成してくれた。
「まぁ!すごいわ〜〜♪さすがは私の娘ね〜〜鼻がたかいわ♪」
お母さんが私の頭を優しく撫でてくれる。
「えへへ〜〜〜☆多分、今日か明日には予約の希望が入るかから、注文が受けられるようにお願いって」
「ウフフ〜〜〜♪」
「・・・・・お母、様??」
なんでしょうか??
そのなんとも言えない、いい笑顔は??
本日、どこかでそんな顔を見ましたよ?
「そしたら、次は魔法院ね〜〜〜〜♪」
「ま、魔法院??!!」
魔法院と聞いて、死亡フラグと書く。じゃなくて、
頭に浮かぶのは今日出会って怖い思いをした、あの腹黒王子!!!
「そうよ〜その時はまたよろしくね!ク・ロ・エ・ちゃん♪」
「ーーーーーーーヒィィ!!」
その瞬間、腹黒王子がニッコリ笑顔で、死神の鎌を持っておいでおいでをしている。
その真っ黒ローブと鎌がどこまでもお似合いですね!!!
「お、お母様ァァーーーーーーーー!!!」
「あら〜〜〜?」
必殺ッ!!
ジャンピング!!
ド・ゲ・ザーーーーーーー!!!
ズザザザザザッーーーーーー!!!
「な、何とぞ、何とぞ魔法院だけは、ご勘弁してください!!!」
お許し下さい!!お代官様!!
こんなところで、まさかの、死亡フラグ再びですかっ??!!!
団長の死亡フラグをおることは、そんなにいけないことなんですか?!?!?
「すごく面白い姿勢ねぇ〜〜〜♪」
「どうか、どうかお許しを!!!」
「えぇ〜〜〜?ダ・メ?♡♡」
『グハァッ!!!』
ドシャーーーーーーーー!!!
「ーーーーーーえ?」
どこからともなく先日どこかで聞いたばかりの悲鳴と、何かが吹き出す音がほぼ同時に聞こえ、振り向くと少し離れたところで男が1人、血の泉の中でダウンしていた。
「アラアラ〜〜クロエちゃん、お父さん賛成してくれるって♪」
ーーーーーー父よ、あなたは確かに私の父でした!!
けど、結婚してもう20年近くたつんだから、そろそろ耐性がついてもいい頃ですよ、お父さん!!
うん、あれだね!
自分の未来がハッキリ見えたよ、お父さん☆
いやいやいや、こんなところで身内に負けてたまるかぁぁーーーーーー!!!!
「可愛い顔して頭をコツンと傾けてもダメッ!!お父さんが許しても、私は絶対に許しません!!もうこれ以上、余計な死亡フラグは立てたくないっ!!!」
「ウフフ♪あらあら〜〜〜仕方がないわね」
なぜだろうーーーー??
ニコニコ笑顔のお母様が、今日は一段と怖い。
「そしたら(今は)なしでいいわよ〜〜♪」
「えっ??!!こんなあっさり・・・??
いや、あ、ありがとうお母様!!大好きっ!!」
「ウフフ〜〜♪そういうところ、お父さんにそっくりね♪」
「え??」
「ウフフ♪なんでもないわ〜〜〜♪」
(悪い男に、だまされようにね♪)
※※※※※※※※
「・・・・・クシュ!」
暗い星空が見える真夜中ですら、部屋には灯りがほとんどなく、わずかなローソクの淡い光が辺りをほんのり照らす中に、その男は佇んでいた。
「・・・・・まだ暖かい季節なのに、風邪かな?」
暗闇ではもはや黒にしか見えない紺のローブを纏い、フードを目深に被っている為に、そこから見える陶器のような白い肌と女性とも見紛う美しき美貌の青年は、窓から入ってくる月の光に照らされたことで闇の中から映し出される。
「クスクスクス・・・・それとも、悪い人が何か僕のことを噂してくれているかな??」
近くにあった、捨てるはずの薬草を手のひらに乗せて、フッと息を吹きかけると、一瞬にしてその薬草が炎に包まれ、瞬時に燃えつくされて消えていった。
「クスクス・・・それにしても、今日出会った彼女は面白かったな〜♪」
今朝ふと目が覚めた際に、なぜか今日は外に出た方がいいことがおこるような気がして、
100日ぶりくらいに王都を歩いていたのだ。
目の前に突如として現れた彼女は、虹色のオーラに包まれており、魂の色も普通の人とは違ってまるで全くの別人がもう1人混ざっているかのような、複雑の色彩の魂をしていた。
あんな、芸術のように美しい魂はこれまで見たことがない。
彼女を見たとたん全身がゾクゾクして、心の底がこれからの期待に震えた。
そして、そこから溢れ出る虹色と白銀のオーラを持った魔力。
あんなに見事に彼女の周りに大きな弧を描きながら常に放出され続けているのに、その中心で彼女は全く光を失わない。
どれだけ見てて飽きない、あの魂とオーラの持ち主ってだけでも、こんなに楽しいのに♪
彼女はさらに、この僕をビックリさせた。
この全身についた、紫の痣。
これは僕の家系に代々受け継がれている、先祖からの呪い。
この呪いのおかげで、僕の家系で生まれた男子は25歳までしか生きられない。
僕は今年で22歳。
呪いの効果が発動するまであと3年。
短い、とは思わない。
この20数年、やりたいと思ったことはどんなことでもやってきた。
今も、王室が認めた天才魔導師ということで、かなり好き勝手やらせてもらっている。
呪いも痛みや苦しみは特になく、じわじわと日々痣が広がっていくだけだ。
たいしたことじゃない。
ーーーーースッと、今朝彼女に触れられた腕を触る。
彼女の手は暖かく、そしてそこから流れてくる魔力はとても、熱くて心地が良かった。
「クスクスクス・・・・もう少し、触っていたかったな」
あの子はその僕の痣を一瞬で、ほんの少しとはいえ消し去った。
何をしても、どんな薬を飲もうが、どんな魔法を使ってみようが、ビクともしなかったこの痣が、だ。
「フフ・・・もう少し、触ってみようか?」
面白いことを思いついた!と、楽しそうに笑いながら、呪文を目の前の空中に向けて放ちながら、指先で大きめの円を描く。
「ミロワール!トゥクル・ルストロ・スペッキオ!
名は、クローディア=シャーロット!今の彼女を、僕に見せておくれ」
『かしこまりました』
ルークが呪文を唱えた途端、描いた円の空間が歪みその場所に1人の少女がベットの中で安らかな寝息をたてている。
「クスクス・・・・かわいい寝顔だね」
ルークは小さく笑いながら、片手をその歪みの中に差し入れた。
すると、少女の世界にも同じように片手が空間から現れる。
「スゥーーー・・・スゥーーーー・・・」
規則正しい寝息が響く中で、ルークの手がそっと少女のほおに触れる。
「・・・・ん」
熟睡してるのか、起きる気配はない。
「・・・・クスクス」
ルークはその指をゆっくり、顔のラインにそって動かす。
「う・・・・んぅ」
そして、あごのラインから、ゆっくりと首筋へ。
「あっ・・・・ぅん」
「クスクス」
ゆっくり、何度も、美しい指先が少女の首筋を撫で上げ、その度に少女からはだんだんと熱がこもった声が漏れだした。
「フフ・・・・・いい声だね」
首筋を撫で上げていた指がゆっくりと、今度は鎖骨辺りをさまよい歩く。
「あっ・・・・・ハァ、ぁん」
「クスクス。そう、いい子」
そして、鎖骨の辺りにあった指がさらに下に行こうと動いた瞬間ーーーーーー!!
「・・・・・痛ッ!!!」
突然、少女の体から黒く細い鎖が素早く伸びてきて、ルークの指を締め付けあげる!!
「これはっーーーーー!!!」
鎖が熱を持ち出したのに気がつくと、急いで入ってきた歪みから手を引っこ抜き、すぐ様歪みを閉じる。
「ハァ・・・!ハァ・・・ハァッ!!」
『大丈夫で、ございますか?』
「・・・・・あぁ。僕は大丈夫だ。ミロワール、お前も大事ないね?」
『はい。しかし、先ほどの魔力はあの少女のものではありません』
「ーーーーやっぱり。もしかして・・・あの人かも」
『まさか!!あの方でございますかっ?!』
「フフ、たぶん・・・・ね」
黒い鎖で巻かれた指先は今もまだ、鈍い痛みと熱を持って震えていた。
「クスクスクス」
未だに星空が瞬く闇夜の部屋の中で、深い紫の光が2つ、怪しく光を帯びてまたすぐに消える。
「僕を、存分に楽しませてね・・・・クローディア」
※※※※※※※※※
「ーーーーーーどうしたんだい?ララ。
ふあぁ〜〜あ、こんなに早く目が覚めてるなんて」
「・・・・ウフフ♪ごめんなさい、あなた。
なんだか怖い夢を見たものだから、つい」
「怖い夢??」
「えぇ♪大丈夫よ、もう寝るわ」
「それならいいんだが。おやすみ、ララ」
「おやすみなさい、あなた♪」
チュッと軽く夫婦のキスを交わしてから、布団の中に入る夫を暖かい眼差しで見守ると、その目はゆっくりと天井に向かって視線を移す。
「フフ・・・・」
その視線はいつもの穏やかなものとは違って鋭く、穏やかな顔も妖艶さと美しさが混じり合った、なんともいえない危険な笑みを浮かべたものに変化した。
「おいたはダメよ・・・・ぼ〜うや♪」
そのつぶやきはあまりに小さく、誰の耳にも響くことなく空へと消え、ララもまた布団の中へともどる。
その時にはもうすでに、いつもの穏やかなララの顔にもどり、寝息を立てて寝ている愛する男の背に身を寄せて2回目の眠りについた。
クローディアが知らない、誰もが寝静まった、夜中のある日の出来事である。
彼はセクシー担当で決定でしょうか?
セクシー内容は別に入れる予定もなかったのに、彼を書くときはなぜか毎回何度も書き直しをさせられます。時には、一気に書いた文を消すことも!(涙)
あと、ルークの呪文はあのプリンセスの悪役の方のセリフです(笑)
言葉を変えてるだけで、意味はほぼそのまんまです