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モブ女子、ついにあなたに会えました!

ようやくあの人が登場です!!


あぁーーーーー!!


本気でビックリした!!





いや、まさか団長より先にルークに出会ってしまうなんて!!!

彼は滅多に外には出ないし、好感度も上がりにくいから彼の恋愛エンドに向かって選びなけれど、ほとんど会わなくてもいいキャラだった。



むしろ、下手に会ってしまうと彼の悪役エンドの為の道具にされて、バットエンド一直線になりかねない。

団長の死亡フラグをおっていくからには、少しでも不穏な種は蒔かないことに限る!!




よし、明日から魔法院は絶対禁止区域だ!!




新たな決意を胸に顔を上げれば、そこには森の中に大きくそびえ立つ石造りの建物が並ぶ、騎士院の前にたどり着いていた。



騎士院!!




何度も何度も、いや何千回と通いきった通い慣れた騎士院!!!


毎日画面で眺めてたからか、初めて来るのになんだかすごく懐かしい〜〜〜〜!!




「おい、そこのお前!騎士院の何のようだ??」


「!!!???」




久々に故郷を訪れた時のような感動に思わず涙を流していると、そこには騎士院の入り口を常に守っている、黒髪黒瞳の銀の鎧をきた、わりとガタイのいい門番Aがいた。




「あ、あなたは!!騎士院門番のマルコ!!」


「あ、あぁ。確かに俺はマルコだが、前に会ったことあったか??」


「ありましたとも!!ありましたとも!何百回あなたとは会ったことか!!!いてくれてありがとう〜〜!!!」


「はぁ〜〜〜??!!!」




ガシッ!!と、マルコの両手を掴み、感動の涙を流しながらお礼を何度も伝える。


あの何千回と通ったマルコがいるということは、絶対にここにはあの方がいる!!!




「いや、絶対あんたとは初対面だから!!もういい加減、この手を放せって!!」


「あぁ〜〜!?ご、ごめんなさい!感動して思わず!」


「変なやつだな!ん??なんかさっきより、体が軽いような気が・・・・??」


「あ、あの!!私、城下のレストラン、ステル・ララで働いてる者です!今日はオーナーの母から、新商品の宣伝と試食をお願いしにきました!!」




能力のことを深く追求されても困るので、私は慌てて話題を変えた。



くそ〜〜〜!!



触る人触る人に能力発動するなよ!

このビッチ能力め!!




「おぉーーーー!!ステル・ララか!あそこは騎士院でも評判が高くてな!しっかり荷物検査はさせてもらうが、大歓迎だぞ!!」


「あ、ありがとうございます!!」




すごい!!騎士院の人もちらほらお店に来てたけど、けっこう評判いいんだな〜〜!!

自分のお店が評価されてるのって、やっぱりすごく嬉しい!!




「よし!!荷物検査も問題ないな!!」


「ありがとうございます!!」


「いや〜〜この新作のサンドイッチ!!ぜひ俺も食べてみたいな!!このボリューム!見てるだけでお腹がなりそうだ!!」


「はい!母の一押しなので、ぜひ食べてみてください!」


「団長に試食したいってお願いしてみるかな〜〜〜」


「ーーーーーーだ、団長!!!???」




愛しの君の名に瞬時に体が反応し、思わずマルコの胸元を勢いよく掴んでしまった。




「だ、団長に、会えるんですか??!!」


「く、くるしい!」


「団長は今どこに!?どこにいるんですか?!!」





思わず力がさらに入り、マルコの身体が宙に浮き始める。




「い、息が!でき、でき・・・ない」




あまりに必死に詰め寄ったためかマルコの顔色がどんどん変わっていくが、そんなことは知ったことか!!




こちとら早く団長に会いたくて、会いたくて

会いたくて・・・・辛いんだーーーーーーー!!!!




「マルコさん!!団長は今どこにっ!!!」


「た、助け・・・」


「ちょっと、マルコさん!!??」







「ーーーーーーそろそろ、マルコを離してやってくれないか?」




「!!!???」





背後から、低いバリトンボイスが耳に響く。





ーーーーーーーーーあぁ、この声は知っている。





声を聞くだけでも涙が自然と滲み出てくるぐらい、

ずっとずっと好きで好きで、どうしようもないぐらい会いたかった人。




ドサッ!!




「・・・・・ゴホゴホッ!!!


「マルコ、お前もいくら本気で力を入れられたからって、訓練が足りないぞ!!」



「ーーーーーーーー」



「す、すみません!!油断してました!ゴホゴホッ!!」


「全く・・・・部下が失礼をしました。おケガはありませんか?」



「ーーーーーーーーー」





微動だに出来ない私の横から、銀色の甲冑が出てきて私に話しかける。


目線を少し上に上げれば、そこには短めの無造作に跳ねた少し癖のある黒い髪に、日に焼けた健康的な浅黒い肌。


切れ長の、どこまでも深い黒い瞳に、優しく穏やかな、それでもどこか力強さと安心感を感じる穏やかな笑顔が私の視界に入ってきた。





「・・・・・・・ド様」


「はい?」





ドクン!





あぁ、生きてる。


目の前で、あの人が、生きて・・・・笑ってる。




何度も何度も、私の目の前でケガをおっては血を流し、その瞳からは光が消えて体からは熱が消えた。


その命の炎が消える瞬間まで、私が安心するようにと笑顔を絶やさなかった!!





あの人がーーーーーーーーーー!!





さらに溢れる涙で視界が霞み始めて、団長の姿がぼやけた。





「・・・・・・ジーク、フリード、様」


「あぁ、俺の名前をご存知なんですね。ありがとうございます」





ドクン、ドクン!!





どうしよう、涙が止まらない。

涙も鼻水も何かかもが、あふれ出てきて止まらない!




「ジークフリート様!!!会いたがっ・・・・・!?!?!?」





ドックンッッッ!!!!!!





目をしっかり見開いてジークフリート様を見つめれば、そこには画面越しとは比べものにならないぐらい、はるか何百倍も神々しい姿をした奇跡のイケメンが目の前に現れたーーーーーー!!!!





ガンゴーン〜〜♪


ガンゴーーン〜〜〜♪


ガンゴーーーーン〜〜〜〜♪





出会った時に、心と身体に走った衝撃と同時に流れた、荘厳な鐘の音が頭の中で鳴り響く。





ガンゴーン〜〜♪


ガンゴーーン〜〜〜♪


ガンゴーーーーン〜〜〜〜♪





か、か、か、か、カッコいいーーーーーーッ♡♡♡♡





「グハァーーーーーーー!!!」




ブシャーーーーーーー!!!!




「お、お嬢さん?!しっかり!!お嬢さん!!」





せっかく、愛しのマイダーリン♡ジークフリート様との、あんなに待ち焦がれて追い求めた奇跡の再会だったのにも関わらず、あまりのジークフリート様のかっこよさに私の心臓のメーターは粉々に吹き飛び、鼻の血のダムも見事に決壊した。





「だ、誰か早く担架を持ってこい!!くそ!!

まさか、どこからかの奇襲がっ??!!俺がそばにいながら!すまない、お嬢さん!大丈夫かっ!?」





涙と鼻水と、ついでに鼻血まみれの、はたから見たら血みどろホラーな私を、あのジークフリート様が抱きかかえて下さってる。




なにこれ?天国??

いや、私だけを見るならこの光景は地獄か?




とりあえず、さすがはヒロインではなくモブキャラ!


こんなトキメキもクソもない、ギャグみたいな出会いでしか会えないなんて!!!!




ーーーーーーいや待てよ

これ、台無しにしたのは私か???






で、でも!!抱きかかえられたなら、これはむしろラッキーじゃん!!!


終わりよければすべてよし!!うん!!





「すまない!!お嬢さん!!俺が責任持って医務室に連れて行くから、安心してくれ!!」


「は、はい!ジークフリート様・・・・♡」





ついでに、責任取って嫁にしてください♡





なんちゃって!☆



はいはい、分かってますよ〜〜〜私はモブですから。あなたの幸せの為に、陰ながら応援するのが私の役割です。


でも、役得を満喫するぐらいは許されるよね?

1年後にローズと出会ってゲームが始まるその時までは、許してくださいローズさん!!


しかも、抱きかかえられてるから、かなりの至近距離であのビューティフォーで男前なイケメンフェイスが目の前にある!!!





何この、超幸せな♡♡♡ご褒美タイム♡♡♡



しかも、この腰にくるイケメンバリトンボイスが、

耳から体の奥に響いて、響いて、響いてーーーーーーーーーーーもう、だめ。








「ーーーーーーーーッ!!」



「お、お嬢さん!?!!しまった!血を出しすぎて気を失ってしまったか?!もう少しで医務室に着くからな!!」




ジークフリート様の、破壊力満点のステキ姿とイケメンボイスの大迫力に耐えきれなくなった私は、幸せなその光景を胸に意識を遥か彼方に吹っ飛ばした。





「ーーーーーーー団長、これはあなたのせいですよ」


「何?!俺が知らぬ間に、彼女に何かしてしまったのか?!」


「ハァ〜〜〜〜何でこの人、こんなに自覚がないんだろう??」


「ーーーーーーーハァァ」


「???」






『『『『 ハァ〜〜〜〜〜 』』』』






マルコを始め、その場にいた騎士達はみな同じ思いを胸に、大きく頷いてから同じくらいの大きなため息をついたという。

おかしいな。

最初はもっと穏やかな感じの再会を考えてて、途中もシリアスな感じにしようと思ってたのに、いざ再会したら、クローディアちゃんが耐えきれずに勝手に鼻血を吹きました。


うーん、ルークの時はすごく冷静なクローディアちゃんだったんだけど、えらい違いですね。

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