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モブ女子、運命の人と出会いました!

まだ攻略対象が1人も本編に出てこなくて申し訳ないです。もう少し、お待ちくださいませ!

前世の記憶が突然蘇って数日、私もなんとか落ち着いて参りました。




クローディアとしての16年からがあるからなんとかなってるものの、転生じゃなくてただのトリップだったら、私絶対に心が折れてたかもしれない。



それぐらい、現代の文明の利器いや、神器に囲まれて育った環境が懐かしくもありがたくてしかたがないです!!


現代つまらない!とか言ってごめんなさい!!平和と便利って本当に最高です!!


もう血も虫もアレも、もう嫌ーーーーー!!!(泣)

アレが何かはどうか察してください。


とにもかくにも、毎日が心穏やかに過ごせる安全な国って、何よりも大事です!!




ここは恐らく、私が前世でやっていたゲームの中か、ゲームの中の世界観ととてもよく世界なんだと思います。


そのゲームの名前は、『リベラトゥール』。


恋愛ゲームの1つで、中世ヨーロッパのような雰囲気のある、自然に囲まれた女神ナーサディアの加護を受ける王国・アルガンダルが舞台。



そこは剣を扱って国を守るための機関である騎士院と、薬等を扱うとともに様々な魔法の指導も行い魔法使いを育成する魔法院が国の中枢にあり、日常の中に剣と魔法が混在している世界。


私の大好きな、平和なところから見てるだけなら、最高に楽しいファンダジー世界!!!




アルカンダルでは女神ナーサディアが加護を授ける代わりに、何百年かに一度、ナーサディアが人の姿を借りてこの世に出現し、その女性を見つけて王とするか、王の婚約者として血を繋げていくことで、さらなる繁栄が結ばれるという伝説が語り継がれていて、王族・政治の重鎮達でさえもそのことを信じて疑いはしない。


それはその伝説通りの少女が本当に歴史の中で繰り返し現れ、その度にアルカンダルはより豊かに、より平和にと繁栄していったからである。


そして、今回のゲームの中でナーサディアが人の姿を借りた証となる、左の手の甲に浮かびあがった不思議な文様の痣が見つかったのは2人の少女。

この数百年間、どの時代にも同時に2人の証を持つ少女は現れたことがなかったそうで、これは異例中の異例だった。



1人目は、エリザベート・サラ・デ・グラッツィア。


公爵家の一人娘で、貴族の令嬢としてどこにでても恥ずかしくない、強さと美しさを兼ね備えた王妃候補であり、アルベルト王子の婚約者。



もう1人が主人公としてプレイする、

ローズ=カロリーナ。


こちらは平民出の明るくまっすぐなどこにでもいる、普通の女の子!という肩書きの可愛らしい雰囲気を持つ、守ってあげたいタイプの女の子です。




物語は、この主人公であるローズがアルカンダルが

生誕1000年のお祝いとして開く聖誕祭の王都に遊びに来て迷子になろところからのスタートする。


そして、散々CMでも流れていたこのゲームのキャッチコピーは、




『あなたを決して、死なせはしない!!!』




セリフのままに、このゲームの恋愛の相手となる男性達にはとにかく身近に強く死がつきまとう。


物語を進める上で恋愛エンドを目指すなら、意中の相手をとにかく死なせないための努力をひたすらにするのだ。ステータスアップにイベントのフラグ集めに、イベントに必要なアイテム探し、攻略相手の好感度アップなどなどやることはとにかくいっぱい!


私は店頭で何気なくその姿をゲームのポスターで見たその瞬間から心を全部持って行かれ、その時になぜ一人きりでこの場所に来たのかを後悔しました。



カ・・・カッ・・・か・・・カっカッコいいーーーー!!!!



ウギャーーーーー!!

ステキ!!カッコいい!!なにこれ?!

なんなの?!なんでもっと早く出会わなかったんだ!こんちきしょーーーーー!!!



しかも!!

その素晴らしいお姿に、あの!

大好きな私の声優さんのステキな腰にくる、フェロモン無意識垂れ流しなバリトンボイスのあの方を持ってくるとは、製作陣め!!



さては私をトキメキ殺す気かーーーー!!!?!?


素晴らしいチョイスをあざーーーーすっっ!!!




キュンキュン!ギュンギュン!!


あぁ〜〜〜〜もう!!!


そんな表現じゃ物足りない!!

ときめく!トキメキが久しぶりに止まらない!!微笑みならぬ、立ち姿だけでも爆弾ですよ!


心の奥から、毛穴という全身の毛穴から吹き出す!溢れ出す!私の内臓が全部内側から弾けとぶ!!!


このどうしようもないほどの萌え!!を誰かと共感できないなんて!!!!





パッケージでは攻略対象の4人が主人公のローズを囲むように写っており、その中では割と小さめの主張をしていた、騎士団長を務める攻略対象の1人の、ジークフリート=ウルンリヒ様!



無口で不器用で真面目で実直で、仕事も出来る有能な男!

そして実は面倒見がよくて、頼りになって甘やかしてもくれるけど、厳しさもあって愛した人には一途に思ってくれるーーーーーって、もう私の心をどれだけつかみとるのか!!!!



好きです!愛してます!!大好きです!!



気がついたらゲームの箱をレジに瞬時に持って行き、今だかつてない猛烈ウルトラハイパーーーーー!!なダッシュでお家に帰りました☆




婚活はいいのか?って、そんなもんはこの萌えを前に何の意味も成さない!!


ジークフリート様との出会いの前には、そんな小さい問題はクソ食らえだ!!!



あぁーーー早く!早く!!



その姿をブラウン管越しに見て、頭と魂の全てに焼きつくさなくてはーーーーーー!!!!







こうして、運命のジークフリート様と運命的な出会いをした私ですが、



私はこの時にもっと早く気がつくべきでした。



このゲームの内容も見ずに、勢いだけで購入したことも、もう少し落ち着けばすぐに分かったことだったのに。


考えなしに突っ走って自滅するのが、昔からの私の悪い欠点です。




なにが言いたいのかといえば、


私の心を萌やして萌やして仕方がないジークフリート様は、能力も魅力もそのボイスの破壊力も最高に高いとともにーーーーーー彼の心を射止める為のその難易度さえも、どこまでもどこまでも高かったのです。

自分の萌えキャラが、思わぬところで目に入ってきたり、その萌えキャラの声優さんがこれまた思わぬところで耳に入ってくると、どうしようもない前に悶えます。

そして、その萌えを共有できないことに悶えます。


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