757列車 特牛
2062年6月14日・水曜日(第99日目)天候:晴れ 西日本旅客鉄道山陰本線長門市駅。
この辺りを鉄道で旅するにはかなり苦労する。7時52分の小串行きの次は9時55分発の下関行き普通列車になる。僕たちは下関行きの普通列車に乗り込み途中駅特牛を目指すことにする。
長門市9時55分→特牛10時43分
最長往復切符復路長門市駅から使用再開
日本海側の海岸線を抜けて、列車は山の中へと分け入っていく。時折必殺徐行をかましていくあたりはいかにも西日本旅客鉄道らしい。少し坂を駆け上がった先に駅が見え、風景には似合わないステンレス車体のディーゼルカーは駅に停車した。
最長往復切符復路特牛駅で途中下車
「・・・。」
ディーゼルカーはエンジンをうならせ、ホームから離れる。しかし、このホームで一番目を惹くのは駅名標だろう。「特」「牛」と書いて、「特牛」と読む。ここまで読みがよめないもののほうが凄いと思える。
「相変わらず凄い読みよね。」
「日本にある難読駅ナンバーワンだろうな・・・。」
今日まで色んな駅に降りてきた。だが、どの駅もまだ想像出来る読みだったと思える。これはその範疇には到底収まることのない駅として認識しても良いだろう。
「しかし・・・。」
辺りを見回しても、ここは山の中という感じ。近くに数軒の人家がある以外ここに生活感というものは無い。しかし、この駅も昔は列車交換の出来る駅だったようだ。あたりにある少しばかり広い土地がそれを僕たちに伝えてくる。
ホームから降りて、線路1本入るくらいの幅のある平地を歩き、駅舎へとつながる階段を降りる。駅舎の待合室には白身魚のフライがおいてあった。かじった後はあったけど、人間が食べたわけじゃないよなぁ・・・、これ、100%お腹壊すからなぁ・・・。
「これからどうする。2時間は下関行きの列車は来ないわよ。」
「ああ・・・。」
待合室にはこの辺りにある観光地がかかっていた。いや、この辺りに海って無かったと思ったけど・・・。
「ここにでも行ってみる。」
それはすぐに決定し、タクシーを呼ぶことにした。
しばらく待って、タクシーに乗って30分程度走って貰う。日本海が見えて、近くに浮かぶ島へと渡る。その島にある灯台公園で灯台の歴史や景色を見て、特牛駅へと戻る。少し特牛駅を眺めてから、下関方面行きの列車に乗る。
特牛12時39分→小串13時10分
小串13時11分→下関13時56分
最長往復切符復路下関駅で途中下車




