752列車 山間のジャンクション
2062年6月11日・日曜日(第96日目)天候:晴れ 西日本旅客鉄道木次線備後落合駅。
亀嵩11時02分→「快速奥出雲おろち号」→備後落合12時36分
列車は最後の坂を登っていく。視界が開けると列車は最後の停車駅備後落合駅に入線する。
「本日は「奥出雲おろち号」をご利用くださいましてありがとうございました。まもなく終点備後落合駅です。乗務員一同、俣野ご利用をお待ちしております。」
と案内された。
「キキキキ・・・。」
列車はゆっくりと備後落合駅のホームに入る。木次線が止まったホームにゆっくりと入った。
亀嵩→備後落合間の軟券使用終了
停車するとここまで「奥出雲おろち号」に乗ってきた乗客が備後落合のホームに出てきた。結構乗っていたようで今朝のこの駅とはまるで違うようだ。降りた人たちは次々と駅舎やこの山の中にある不釣り合いな駅をスマホで撮っている。
「私達はどうする。」
「どうするもこうするもないでしょ。ここで2時間くらい待つ・・・。」
「待ちたくないかも・・・。」
「まぁ、確かに何もないからな。」
「「奥出雲おろち号」の指定券車掌さんに言って発券して貰う。そうすればまた出雲坂根駅までは往復出来るけど。」
「出雲坂根駅の乗り換え時間が1分しか無いでしょ。そんな危ない橋は渡りたくない。」
「一応、今日中に新見には行けるわよ。」
「それでもだ。」
15分ほどしてから「奥出雲おろち号」は木次行きとなって出発していった。備後落合駅はほとんどの人がこの駅からいなくなってしまった。
僕たちは人のいなくなった駅舎の中に入る。ここには備後落合駅の案内がある。これだけ大きな駅だったことも相まって当時は結構栄えていたらしいことは写真から伝わってくる。それは前によく見ていたからなぁ・・・。
僕たちは駅舎から出てみた。しかし、何もない・・・。
「もうこの駅嫌・・・。」
「本当に嫌になるよなぁ・・・。何もなさ過ぎて。」
「やっぱりさっき「奥出雲おろち号」に乗っていけば良かったんだって。」
「もう、色々と遅い。」
僕たちは駅舎の中に戻って、芸備線の列車を待った。だが、やはり暇だ。備後落合駅のホームや過去の遺構を前回よりもつぶさに見て回っていた。そうしても時間が流れるのは遅く、列車はなかなかやってこない。14時20分ぐらいになると備後落合駅に久々の列車がやってくる。それから立て続けに東城方面、木次線から列車が集結する。
「どれも乗客いないのかな。」
「かもね。」
備後落合14時37分→新見16時00分
最長往復切符復路備後落合駅から使用再開
列車はゆっくりと備後落合駅から離れる。さっきまではゆっくり走ることも面白かったが、キハ120系になると途端につまらなくなる。これだけはどうにかならないものかな・・・。と言ったところでどうにかなるわけじゃないか・・・。
列車が備中神代駅に着いたところで最長往復切符のルートからは一時的に外れる。僕たちはそのまま終点の新見駅まで列車を乗り通し、そこで宿泊することにした。
最長往復切符復路備中神代駅まで使用
備中神代→新見間新見駅で下車時運賃精算の上乗車




