750列車 リベンジ
2062年6月11日・日曜日(第96日目)天候:晴れ 西日本旅客鉄道芸備線三次駅。
僕たちはホテルの部屋で朝食を済ませて、三次駅へと歩いた。朝7時前の芸備線備後落合行きには部活動に行こうとする生徒が乗り込んでいた。坊主頭が多いところを見ると野球部だろうか。
三次6時55分→備後落合8時16分
最長往復切符復路三次駅から使用再開
備後庄原駅を通り過ぎるとある程度降りた。それからはどんどん車内の人間は減り、比婆山駅に来ると乗っていた学生は皆降りていった。客は僕と萌の2人だけになる。
比婆山駅から備後落合駅までの間は制限25キロの区間が多い。川の対岸を走る道路には次々と車が通り、ゆっくりゆっくり走るキハ120系を悠々とぬいていく。
山が開けると備後落合駅に到着する。
最長往復切符復路備後落合駅で途中下車
駅にある時刻表に目をやる。最長往復切符の通りに進んでいこうとしても、備後落合→新見間に設定されている列車は14時37分発まで無い。まぁ、あの列車に乗るのは次に備後落合駅に戻ってきてからだな。
駅の待合室に入って、ベンチに座る。1時間ゆっくりと過ごして、木次線の列車に乗り換える。ここまで来た木次線の列車も乗っている乗客は0.ここから乗り込む乗客は僕と萌の2人だけ。相変わらずこれでもよく鉄道を通してくれているものだ。
備後落合9時20分→亀嵩10時40分
備後落合→亀嵩間亀嵩駅で下車時運賃精算の上乗車
結局降りる時まで列車に乗っていた人間は僕たちだけだった。そんな僕たちも亀嵩駅で下車してしまうと、列車は完全に運転士さんだけを乗せて出発していく。小さいキハ120系でもさすがにこれは虚しくなる光景である。
僕たちは蕎麦と備後落合までの乗車券を注文し、出てきたお蕎麦を早食いする。そして、11時02分に出発する「奥出雲おろち号」に乗り込み、木次線を備後落合駅まで戻ることにする。
11時を少し過ぎた時、木次方面から列車が近づいてくる。白と青で塗られ木次線にはに会わない車両だなと思う。
「あれ・・・。お蕎麦屋さんの人外に出てきてるよ。何か持って。」
「本当だな・・・。」
まもなく列車が僕たちの前に止まる。すると・・・
「お蕎麦ください。」
列車内から手を伸ばし、ホームに出てきている店員にお蕎麦を渡している。
「お蕎麦早食いする必要なかったわね。」
「ハハハ・・・。これは知らなかったから仕方ないな・・・。これ知ってたらもう少しゆっくりしてたかも。」
「乗ろう。ナガシィ。」
「うん。」
亀嵩11時02分→「快速奥出雲おろち号」→備後落合12時36分
亀嵩→備後落合間の軟券使用開始




