741列車 ルート逸脱詐欺
2062年6月6日・火曜日(第91日目)天候:雨 西日本旅客鉄道山陽本線舞子駅。
明石海峡大橋を見てから、僕たちは快速列車に乗って大阪駅を目指す。
舞子11時03分→「快速」→大阪11時52分
最長往復切符は山陽本線と東海道本線を尼崎駅まで進み、そこから福知山線に入って福知山、城崎温泉方面を目指すことになっている。しかし、僕たちは快速列車を大阪駅まで乗り通した。尼崎~大阪間にも尼崎駅を通過する列車に乗車する際大阪駅まで運賃を払わずに乗ることの出来る特例がある為、次に乗る列車の出発時間まで大阪駅の改札内で過ごす。
最長往復切符復路尼崎駅まで使用
尼崎~大阪間特例適用の上便宜乗車
大阪駅でしばらく待っていると大きい音を響かせて1つのディーゼルカーが入線する。ステンレスの車体に濃い赤色のラインが入った列車は香住行き特急「はまかぜ3号」だ。
「こうしてみると昔の「はまかぜ」より無骨な感じはなくなったよね。」
「無骨って、それは昔すぎるだろ。」
僕には萌がどの「はまかぜ」を言っているのか分かったからだ。
大阪12時22分→「はまかぜ3号」→城崎温泉15時09分
尼崎~大阪間特例適用の上便宜乗車
最長往復切符復路尼崎駅より使用再開
尼崎→東海道本線・山陽本線・播但線→和田山間「はまかぜ」乗車時特例適用の上便宜乗車
「はまかぜ」はすぐに尼崎駅を通過。しかし、「はまかぜ」はスピードを落とすことがない。なぜなら、「はまかぜ」はこのまま東海道本線、山陽本線を姫路駅まで走って行くからだ。僕らからしてみれば、さっき来た道をそのまま駆け戻っていくことになる。もちろん、尼崎駅から福知山線に入らなければならない最長往復切符のルートを逸脱することになる。「普通であれば」、不正乗車になってしまう自体である。
先程「普通であれば」を強調したのはこれが「最長往復切符のルート逸脱」でも、「不正乗車」でもないからだ。平たい話はそう言うことである。なお、時刻表には「「はまかぜ」を尼崎以遠(大阪)~和田山以遠(城崎温泉・香住・浜坂・鳥取など)を途中下車しないで直通乗車する時、運賃は福地山線経由で計算すると書かれている。橋は「はまかぜ」に乗り、姫路駅などで下車しない為、福知山線を通ることになるのだ。言葉で言うと何言ってるか分かんないなぁ・・・。
進行方向左側にさっき見た明石海峡大橋が見えてくる。明石駅に停車してから、西明石駅を通過し、姫路駅に停車。姫路駅からは「はまかぜ3号」の進行方向が逆転し、播但線へと入線する。播但線を1時間ほどで通り抜け、和田山駅に到着。和田山駅からは山陰本線に入り、城崎温泉駅で僕たちは下車した。いや、車内にいるほとんどの人間が城崎温泉駅で下車したな・・・。「はまかぜ3号」は短い停車時間の後にエンジンを吹かして駅を出発していった。
「城崎温泉って言ったら外湯巡りでしょ。」
「そうなの・・・。」
「ナガシィって、そういうことは本当に知らないわねぇ。」
「良いだろ、別に・・・。」
「フフフ。」
そう言ってから、萌は僕の手を掴み、
「今日はゆっくりお風呂入ろう。入ったら混浴とか考えてあげなくもないわよ。」
「どうせ考えてないでしょ。」
城崎温泉の外湯巡り。楽しそうだな・・・。




