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MAIN TRAFFIC  作者: 浜北の「ひかり」
Longest Journey Episode:15
740/779

740列車 世界最長の吊り橋

 2062年6月6日・火曜日(第91日目)天候:雨 西日本旅客鉄道(ジェイアールにしにほん)東海道本線(とうかいどうほんせん)守山(もりやま)駅。

 通勤時間帯の守山(もりやま)駅は大阪(おおさか)方面行きの新快速、普通列車を待つ人でごった返している。僕たちは「はるか」のグリーン券を買って、新大阪(しんおおさか)に向かうことにする。相変わらず「はるか」のグリーン車には閑古鳥が鳴いている。

守山(もりやま)8時25分→「はるか13号」→新大阪(しんおおさか)9時13分

守山(もりやま)京都(きょうと)間の乗車券使用開始および終了

最長往復切符復路京都(きょうと)駅から使用再開

 「はるか」は東海道本線(とうかいどうほんせん)を下る。進行方向の左側には東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)の高架橋が見える。最長往復切符は京都(きょうと)新大阪(しんおおさか)間で東海道本線(とうかいどうほんせん)を使うことになっているが、東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)も使うことが出来る。しかも、最長にこだわるのであれば東海道本線(とうかいどうほんせん)よりも東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)の方が0.1キロ程度長い。乗らないけどね・・・。

 茨木駅を通過してから、「はるか」は貨物線へと入る。東海道本線(とうかいどうほんせん)を左にはずれ、坂を登ってから右へ曲がる。おおさか東線の線路が上に重なると新大阪(しんおおさか)駅に入線する。

 新大阪(しんおおさか)駅で新幹線に乗り換え。20番線に止まっている8両編成の「こだま号」に乗車する。8両編成でも0.5両のグリーン車が着いているのだから凄いものだ。

新大阪(しんおおさか)9時35分→「こだま737号」→西明石(にしあかし)9時59分

「まもなく、西明石(にしあかし)です。」

いい日旅立ちが流れてから到着アナウンスが流れ始める。

「20分ぐらいしか乗車しないとやっぱり短いねぇ・・・。」

「24分間だけ新幹線グリーン車に乗るとか贅沢すぎるな・・・。」

僕はそう言いながら、席を立った。

「このまま行ったら、私達本当にグリーン席にしか座れない体になるわよ。」

「ハハハ・・・。もう片足突っ込んでるようなもんだろ。」

西明石(にしあかし)駅からは山陽本線(さんようほんせん)の電車に乗り換え。

西明石(にしあかし)10時06分→舞子(まいこ)10時14分

 ロングシートを備える電車に揺られること8分。車窓には大きな吊り橋が見えてくる。それの脇まで来たところで電車は舞子(まいこ)駅に停車する。

最長往復切符復路舞子(まいこ)駅で途中下車

 舞子(まいこ)駅で降りた理由は一つである。舞子(まいこ)駅に上には大きな橋が架かっている。この橋は世界最長の吊り橋明石海峡大橋である。舞子(まいこ)から対岸の淡路島の間を結んでいる橋で、道路専用橋である。今日は雨が降っていることもあり、対岸の淡路島は少しかすんでしまっている。

「明石海峡大橋って見たら凄い大きいわよね。普段列車の中からでしか見てないから、大きさとか正直よく分かんないんだけど・・・。」

「そうだよなぁ・・・。大きすぎて実感わかないよなぁ・・・。」

 ふと橋のわきにあるものに気がつく。僕はそれに近づいてみた。海の方へ回り込んでみると丸い円形にたくさんのワイヤーがある。これが何の断面なのかはすぐに分かった。

「うわっ、何これ。」

「これ、明石海峡のなんて言うんだっけ。ほら、橋を吊ってる奴・・・。」

「太いなぁ・・・。こんなに太くないとあの橋つれないんだ・・・。」

「この六角形一つで127本ワイヤーが使われてて、六角形のこれが290個・・・。合計36830本のワイヤーが使われてるんだって。キョエエ・・・。凄っ。」

「1本でそれってことは、明石海峡全体で見たら73000本以上使われてるってことか・・・。そう聞くと鉄の塊じゃなくてワイヤーの塊のような気がしてきた。」

「まぁ、吊り橋ってそんなだしなぁ・・・。」

「ねぇ、ちょっと早く建物の中入っちゃおう。でないと靴の中まで水浸しになっちゃう。」

「・・・。」


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