733列車 UFO
2062年6月1日・木曜日(第86日目)天候:雨のち曇り 西日本旅客鉄道北陸新幹線富山駅。
鉄道唱歌の接近チャイムが鳴り響き、東京方から「かがやき号」が入線する。北陸新幹線に所属する車両である。
富山8時27分→「かがやき601号」→金沢8時46分
最長往復切符復路富山駅から使用再開
最長往復切符復路金沢駅で途中下車
今日の最長往復切符のしようも一つ列車に乗っただけで終了である。金沢駅でいったん下車し、七尾線に直通する「能登かがり火1号」に乗り、羽咋駅で下車する。
金沢8時56分→「能登かがり火1号」→羽咋9時29分
金沢→羽咋間の乗車券使用開始および終了
羽咋駅からほど近いところにコスモアイル羽咋という場所がある。この博物館は宇宙関連の展示物がなされており、衛星のレプリカなど観察することが出来る。アポロ計画で使った月着陸船のレプリカもある。ただ、ここでの一番の見所はUFOの目撃情報だろう。
「・・・。」
その情報に僕と萌は見入った。写真と文章でこの目撃情報の信憑性を論じている。今僕たちが見ているものは「この撮影者はSNSなどでたびたび嘘の証言を指摘されており、この目撃情報に関しても信憑性は薄い。これがUFOで有る可能性は限りなく0である。」とも論評がなされている。
「こき下ろされてるな。」
「科学者がここまで調べてこき下ろすって言うのも・・・。真剣にやってるのに凄いふざけているようにしか見えない・・・。」
「ああ、言える。」
「次の目撃情報は・・・。」
「・・・うーんと、何々。」
浮遊物体の上にかすかに白い糸らしきものが見えます。物体の状態とそれらしきものが見える位置からして、浮遊物は上部からつられている状態になっていると思われ、これは偽物であると断定します。
「偽物だって・・・。」
「よくそんなのまで見えるわね。一口にUFOの写真って言っても、結構真剣に見てるのね。次は・・・。」
「えーっとねぇ・・・。」
撮影者の過去の投稿を坂登る限り、この方が嘘をつくとは考えにくい。今までもこの付近ではUFOと思われる目撃情報はあり、これら写真はUFOである可能性が高いものと判断します。
「・・・。」
「・・・本物かもって書いてあるけど。」
「いや、本物かもってだけで本物とは決めつけてないよ。・・・うーんでも、こういう光も乗って特定の場所だとある話って言うのは昔の番組で見たことあるけどなぁ・・・。ほら、ガスバーナーの炎色反応みたいな感じで、物質が何かしらの奴で発光するっていうんだって。」
「へぇ、そんなのもあるの。でも、写真を見てみても不自然に動いてるようにしか見えないけど。」
「その発光の奴も相手が空気だから、変な動きになるって言ってたけど。」
「そうなの。ああ。まぁ、空気はゆらゆら揺れてるし・・・。」
これは見てて楽しいなぁ・・・。結構な時間ずっとその情報を見ていた。
博物館から出て、駅へと向かって歩く。
「ああ。楽しかった。」
「うん。結構面白かったね。」
「本当、私達もUFOとかUMAみたら、これは本物ですとか科学者がこき下ろしてくるかしら。」
「さぁね・・・。」
僕は少し間をおいてから、
「でもさ、ああいう未確認飛行物体ってパイロットとかが見ることが多いんだって。」
「空飛んでるから。」
「さぁ、それは分かんないけど、パイロットの情報って言うのはかなり信憑性が高いんだと。まぁ、嘘をつくような人がパイロットやってたら色々と問題だから何だろうけど。」
神秘って言うのは分からないのがちょうど良い。




