716列車 次元跳躍(ワープ)
2062年5月21日・日曜日(第75日目)天候:晴れ 東海旅客鉄道東海道新幹線新横浜駅。
新横浜駅からは東海道新幹線に乗り換える。ここからは早足で進んでいこうと思う。乗る列車は16時52分発の「ひかり321号」新大阪行きである。停車駅は小田原、豊橋、名古屋から各駅と俊足で東海道新幹線を駆け抜けていく。
最長往復切符のルートは新横浜~小田原間、三島~静岡間が東海道新幹線。小田原~三島間、静岡~豊橋間が東海道本線経由となっている。ルートの通りに行くのであれば「ひかり321号」を小田原で下車する必要があるが、東海道新幹線は東海道本線を拘束で移動することと変わらない為、このまま豊橋まで東海道新幹線を走って行くこととする。
新横浜16時52分→「ひかり321号」→豊橋18時03分
「久々に新幹線に長い時間乗るわねぇ。」
萌が言う。
「そういえば、そうだな。何時ぶりだろうねぇ。」
「うーん・・・。」
ちょっと考えてみる。最長往復切符の旅を開始して以来、新幹線はこまめに乗り換えざるを得ない。最長往復切符のルート城最も長く新幹線に乗るのは北陸新幹線の富山~若狭小浜間か東北新幹線・北海道新幹線の盛岡~長万部間か。
「そこぐらいじゃない。」
「そうねぇ。」
「でもみっちり乗ったのは最初の「かがやき608号」くらいかな。」
「多分、そうねぇ。」
ホームに入る16両編成のN700系に乗り込み、グリーン席に座る。
「こういうのも久しぶり。」
「じゃあ、新幹線に乗った時の儀式もね。」
「そういえば、今までそれやってなかったかな。」
N700系は通勤電車並みの加速力を見せつけ、あっという間に270キロまで加速していく。東日本旅客鉄道の新幹線はあまり加速が速くないからなぁ・・・。こういう加速も久しぶりだな。
「ご乗車ありがとうございます。おしぼりでございます。」
グリーン車特有のおしぼりサービスがある。それからしばらくして、車内販売がやってきた為、僕はそれを呼び止めて、アイスを2つ購入する。
シンカンセンスゴクカタイアイスと呼ばれるアイスだが・・・。
「固いわねぇ。」
「スプーン刺さらないからなぁ・・・。」
「手で暖めながら、ゆっくり食べれば良いでしょ。」」
「そうだな。それで良いね。」
アイスを食べている間に小田原駅と熱海駅を通過し、新幹線の速さに驚愕する。そうこうしているうちに新幹線の右側には富士山が見えるようになり、新富士駅を通過。それから記憶がなくなり起きる頃には浜松駅を通過し、浜名湖に架かる橋を渡る。
豊橋駅について、僕たちは新幹線から降りた。駅弁を買って在来線乗り換え口へと向かい、飯田線の特急列車「伊那路3号」に乗り換え、終点の飯田で下車した。
豊橋18時20分→「伊那路3号」→飯田21時00分
最長往復切符復路飯田駅で途中下車




