715列車 元東海道本線
2062年5月21日・日曜日(第75日目)天候:晴れ 東日本旅客鉄道東海道本線大船駅。
大船8時59分→「快速アクティー」→国府津9時23分
日曜日、浅野大船駅から快速「アクティー」に乗って国府津駅で下車する。国府津駅は15両編成の列車が停車するには少し周りの雰囲気が合っていないと感じる。
むしろここに来る東海旅客鉄道の315系2両編成の方がこの駅には合っている。
国府津9時49分→御殿場10時54分
御殿場線の列車に乗り換え、御殿場までゆっくりとした足取りで進む。前を見ていると時たま脇に不自然な空間がある。ある程度の広さを持ち平地。これらも全て鉄道用地だった跡だ。
「あの場所には橋台が残っているわね。」
行く手に一瞬見える遺構を萌が指さした。それはあっという間に物陰に消える。
「御殿場線は元々複線だったからなぁ・・・。」
僕が言う。
「元は東海道本線だったんでしょ。ここを特急列車が走ってたって言うのは意外よねぇ。」
「・・・。」
今の東海道本線は新幹線と同じように熱海を経由している。何故、こちらが東海道本線だったのかというと、軍部の意向もあったそうだ。海上からの砲撃で破壊される恐れがある為、海の近くには線路を引かず山の方を経由して線路を敷いたのだ。特に重要路線と位置づけられるものはこの傾向が強い。東海道本線であれば現在の御殿場線と天竜浜名湖鉄道。山陽本線であれば現在の岩徳線。鹿児島本線であれば現在の肥薩線に相当する部分がそれに当たる。これら線区は元重要路線であったり、重要路線が破壊された時の代替ルートとして建設されていたりする。
ただ、ここには軍部の意向と同程度の理由があった。熱海付近は山がちであり、現在その辺りは全長約8キロの丹那トンネルで抜けている。このトンネルを掘ることは東海道本線が開業した当時の技術力では困難だった。そのため、遠回りかつ急坂の連続する御殿場経由で建設されていったのだ。もちろん、御殿場経由のルートは熱海ルートが開業すれば役割を失ってしまい、現在に至る。
「今は完全に廃れちゃったけどねぇ・・・。」
「仕方ないだろ。ていうか、それは僕に言われても仕方ない。」
御殿場10時57分→沼津11時30分
御殿場で列車を乗り換えて、終点の沼津駅で下車。東海道本線の列車に乗り換え富士駅で下車。
沼津11時36分→富士11時54分
最長往復切符復路富士駅で途中下車
富士駅でいったん途中下車し、コンビニでお昼ご飯を買う。買ってから身延線の特急「ふじかわ号」に乗り、甲府駅へと向かう。甲府駅からは中央本線の特急列車「かいじ号」で八王子駅。八王子駅からは横浜線の電車に乗り換え、新横浜駅で下車する。
富士12時11分→「ふじかわ5号」→甲府14時02分
甲府14時25分→「かいじ114号」→八王子15時33分
八王子15時50分→新横浜16時29分
最長往復切符復路新横浜駅で途中下車




