554列車 初の途中下車
2062年3月8日・水曜日(第1日目)天候:晴れ 九州旅客鉄道九州新幹線長崎ルート諫早駅。
「まもなく諫早です。大村線、長崎鉄道線はお乗り換えです。」
いい日旅立ちのチャイムが流れ、まもなく諫早に到着するというアナウンスが流れ始める。「あかつき」は諫早で到着後すぐに発車するとのアナウンスも入る。僕たちは荷物をまとめて、そそくさと降りられる準備をした。
諫早駅に到着。ドアが開き、僕たちはホームへと降り立つ。
「11番線から、「あかつき621号」長崎行きが発車いたします。次は終点長崎です。」
発車メロディが流れてから、ホームドアと車両のドアが閉まり、N700Zはさっさと諫早をあとにしていった。
「萌、どうする。大村線の乗り換えまであと1時間あるけど。」
「1時間かぁ・・・。とりあえず、途中下車する。」
萌にも考えはないんだな。
僕たちは改札口に行って、嬉野温泉から有効になった最長往復切符を持っていった。「途中下車をお願いします。」というと駅員からは「どこに押しましょうか。」と返ってくる。播州さんは「鉄道ファンには途中下車印の押す場所で文句を言う人がいる」と言っていたが、こう聞き返してくるのはその現れなのだろう。
最長往復切符往路諫早駅で途中下車
「萌、コンビニでお昼ご飯でも買う。」
「「シーサイドライナー」とかじゃお昼にはならないでしょ。それともなに、あんまり時間無い。」
「うーん、どこかに食べに行く時間は無いかな。」
「じゃあ、ちゃんと買っとこうか。」
諫早駅からは大村線に乗り換える。諫早から佐世保の方へ抜けていくことが出来る列車が走っている。
諫早10時34分→「快速シーサイドライナー」→早岐11時29分
大村線を走る「シーサイドライナー」にはYC1系が投入されている。九州旅客鉄道が保有するYC1系は多くが817系と同じ全面が黒で車体は薄いグレーっぽい色で塗られているのだが、これは青色だ。海の脇を通り抜けていく、大村線にふさわしい色だろう。
ハウステンボス駅はハウステンボスの最寄り駅である。別に降りるわけじゃないが、オランダの街をもして作られたテーマパークを車両から見る。ハウステンボスの次の駅で僕たちは「シーサイドライナー」から降りる。
早岐駅では30分くらい列車を待つ。佐賀方面に向かっていく特急列車は12時00分までなく、普通列車は12時37分の列車までない。先を急ぐ旅でもないが、12時00分の特急に乗ろう。
11時51分。「みどり14号」と連結する「ハウステンボス14号」が先に早岐駅に入ってくる。僕たちの知っている787系は黒一色だったのだが、「ハウステンボス」の787系はオレンジ色だ。僕たちは先に入ってきた「ハウステンボス」に乗り込んだ。利用は武雄温泉までの短い区間だが、指定「席」暴力団の僕たちは指定席を取っている。
11時55分。「ハウステンボス」の前に黒色の787系が現れる。やはり、僕たちの想像する787系はあっちだ。
早岐12時00分→「ハウステンボス14号」→武雄温泉12時29分
「みどり」・「ハウステンボス14号」は武雄温泉駅が近づくと高架線へと入る。元々「リレーかもめ」が使っていたホームにゆっくりと入っていく。博多方面へ向かう場合は対面乗り換えとはならないところがいたい・・・。だが、乗り換えが便利なのは間違いないだろう。
武雄温泉12時45分→「かもめ458号」→肥前山口12時52分
武雄温泉駅からは新幹線に乗り換え、隣の肥前山口駅へ向かった。
一口メモ
九州旅客鉄道787系
かつての九州旅客鉄道のフラッグシップは現在黒い「みどり」、オレンジの「ハウステンボス」で活躍。大規模な改修が施されているとはいえ座席のフレームなど細かいところにかつての栄光「TSUBAME」・「ARIAKE」のロゴが残る。そろそろ置き換えられる予定。




