恋って何ですか?
素人の書いた駄文ですが、よろしくお願いします。
「はー」
私は大きなため息をつく。すると、仲良しの鈴那が心配そうに顔をのぞかせ声をかけてくれる。
「どうしたの?絢」
「あ、鈴那…。別に大したことじゃないんだ…」
もう一度小さいため息をする。本当のことを言うと聞いて欲しいからわざと大きなため息をしている。
私の狙い通り、鈴那は「私だったら相談に乗るよ」と言ってくれた。
「鈴那ってさ、好きな人いる?」
「いるのはいるけど。何で?」
「私さ、生まれて十七年、恋したことがないの」
今まではそんなこと気にも留めなかったけど、周りの子たちは恋バナで盛り上がっていて正直ついていけないのと、好きというのがよく分からないのだ。
そう言うと、鈴那はうーんと唸ってから質問する。
「本当に好きになった人いなかったの?」
「幼稚園のときに好きだった男友達ならいるよー」
「幼稚園って…いつ?年長さん?」
「年少さんのとき」
「それって物心つく前やんかぃ!」
全力でつっこまれた。
そう思ってノーカウントで恋したことがないって言ったのに。
「ていうかさ、友達と恋愛の好きの違いが分からないの。どう違うの?」
「ああー……、そっち系か」
どの系だと思ってたの?
「友情は、そのー…、気軽に話せて、…んー、そんな感じ」
「恋の方は?」
「その人を思うと胸がきゅーんってなるの!話すときもドキドキして…切なくなるっていうのかな!」
「ごめん、よく分からない」
鈴那はえぇっ!と驚いてるみたいだけど分からないものは分からない。
きゅーんって何だ?
鈴那は慌てふためきながら必死に言葉を探しているようだ。
あ、ひらめいたらしい。
動きが一瞬止まった。
「んじゃあ、好きな人といると緊張するの!これで分かるでしょ?」
「緊張か…何となく分かった」
鈴那は大変喜んでくれたようだ。どうして喜ぶのかは謎だけど。
「じゃあ、そろそろ帰ろうよ。課外に用事無いんでしょ?」
「ないと思うけど…」
記憶をたどっていくけど、用事は…
あった。
「数学のプリント、出しに行かないと!」
「えっ!水谷先生?今日四時すぎから出張行くって言ってたけど」
時計を見ると三時五十五分。ヤバくね?
「提出期限今日だし!厳守だし!急いで行ってくる!」
私は鞄を逆さにして中身を全部出す。すると、教科書の間から一枚のプリントがはみ出ていた。
それをひっぱると、出さなきゃいけないプリントだった。
名前と、必要な項目が書いてあることを確認して急いで教室を出た。
「あー、ヤバいって!てか何で職員室にいなくて研究室なの?数学科は一番遠いのに!」
ブツブツ独り言を言いながら走る。人という障害物をせっせと避けて、全速力で走る。
交差点でスピードを緩めるべきだけどそんな余裕ない!
そのまま全速力で角を曲がる。
「きゃっ」「うわっ!」誰かと思いっきりぶつかる。
相手はプリントの束を持っていたようで、床に散らばった。
しかも、相手の顔を見ると見ない顔の男子で、上履きをみると青色だった。
私は赤だし、一年は緑だから三年生…つまり先輩…。
「すみませんっ!!」
私は慌てて床に散らばっているプリントを拾い集める。
ヤバいよ、どうしよう!!
「ごめんなさい!怒ってますよね?」
「あ、怒ってねぇよ、気にすんな!」
「でも、本当ごめんなさい。交差点なのにスピード落とさなかったから…ってそもそも走るのがいけなかったんですけど」
申し訳ないのと恥ずかしいの感情が一気にこみ上げてくる。
「本当気にすんな!それよりケガねぇか?」
「あ、はい。それは大丈夫ですけど…」
プリントを集め終わり束を揃える。
顔を上げるとさわやかな顔をした先輩が目の前にいた。
「ならいいんだ!」
ドキッ
何で私の心配するの?ぶつかったの私なのに…。
「あ、あの、プリント…」
話しかけるのも何かドキドキする。
「おっ、サンキューな」
そう言って歯を見せて笑う彼。
「あっ、はい……」
どうしよう、心臓が破裂しそう。
何で?
男子だから?違う、普通の男子だったらこんなにドキドキしない。
先輩だから?違う、先輩にもドキドキするけど、それはただの緊張。
このドキドキはどこか違う。
『その人を思うと胸がきゅーんってなるの!話すときもドキドキして…切なくなるっていうのかな!』
鈴那の言葉を思い出す。
「顔、赤ェーぞ?大丈夫か?」
そうか…
これが“恋”なんだ…
読んでくださった方、本当にありがとうございます!
意味わかんないですね…
グダグダですみません!