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日本の学者先生から衛星落下時の計算を聞いた私たちは、焦っていた。衛星が落ちてきたときの計算はわかったものの……落下の軌道がわからない。そこで私たちはもう一度学者先生に電話することにした。
……ワンコール、ツーコール。先生は出ない。困ったなと思ったときにガチャリ。
「あっ、先生! 一大事なんです。衛星の軌道がわからなくって!」
名前を言う前に要件を言ってしまったが、何より急ぎだ。先生はしばらく無言だったが、口を開いた。
「……多分、デリンジャー現象に合わせて落下してくると思います。なのでレールガンで落下地点へ誘導して撃ち落とばいいと思いますよ」
「助かります! ありがとう」
電話を切ると、急いで各所に連絡する。これで何とかなりそうだ……。しかし、指令したあと私は気になった。……さっきの電話の声、先生のものじゃなかったか? にしても、あそこの大学はどの人材も優秀なんだな。先生じゃなかったとしても、咄嗟に判断ができたのだから。
「ーー何だったんだ? 今の電話」
相手方の『先生』の代わりに電話に出た人間は、いつも通りサンドイッチを持って広場へ向かった。




