シャローシ
あたしの業務内容は幅広い。と言ってもほぼ無給で、本当にやり甲斐詐欺みたいな感じではあるけど。今日は弁護士先生の依頼。どうやら人手が足りないらしい。それであたしにお鉢が回って来たって。
「タノモー!」
今日も仕事でとある会社の受付に来た。スカジャンというビジネスには不似合いな格好で。
「……ご用件は何でしょう」
「とりあえず通して。大事件だから」
「ちょ、ちょっと!」
あたしが通ろうとしたところ、警備員に止められる。
「どいてよ!」
「お嬢さん、警察呼びますよ!」
強制的に通ろうとしたところが、三人ほどの男に捕まる。……仕方ない。ここは素直に捕まっておこう。一時的に警備員の詰め所へ連行されて、事情聴取を受ける。
「だから、衛星が帰還する前にシャローシとして業務体系を見直さなきゃいけないんだって!」
「……何を言ってるんです?」
「つーまーり! あんたらの今の不健康な働き方だと衛星管理を任せられないの!」
あたしが騒いでいると、スーツのいかつい男が入ってきた。キタ。あたしの長年の勘。そいつに腕をめくってジャグアタトゥーを見せる。
「……彼女の話を聞いて上層部へ伝えてください」
だけどジャグアタトゥー入りのシャローシなんて聞かないよなぁ。
そんなことを考えるあたしだった。




