やるしかないって場合(とき)もある
「えっ? 3万基?」
思わず僕は素っ頓狂な声を上げた。
地球の周りには衛星が3万基あるらしい。その中の3千基は、役目を終えて廃棄された衛星である。衛星の廃棄というのはなかなかに難しい。
スペースデブリを増やさないように言われているが、廃棄された衛星は地球に帰還という名の落下をさせるか、墓場軌道と呼ばれるところに乗せて宇宙を漂うかのふたつだ。しかし問題はこの墓場軌道のことだ。
地球の引力や宇宙の原理についてはまだ不思議がいっぱいある。わかっていないことも当然あるのだが、もし、地球を取り巻く引力などに異変が起きたりした場合、もちろんこの墓場軌道にも影響が出るはずだ。
「しかし、少なくとも3千基かぁ……」
僕は頭を抱え込む。今から僕らがやらなくてはならないことって、もしかしたらすごく仕事量多い……? こりゃ研究者も過労になるわ。まぁだからこそ妹の存在があるのかもしれないが。
ともかく妹には過労にならない程度の仕事スケジュールを考えてもらい、研究者で共有しよう。
だけどなぁ……。
「べらぼうに忙しくなりそうだ」
僕は宇宙のゴミ騒動に関してやり甲斐を感じながらも、自分の体調面も大切にしたいと思いながらつぶやいた。
「やるしかないって場合もあるんだよな」




