Under the Bridge
お兄ちゃんが衛星のシューティングをしてしばらく。私たちは何も変わり映えのない日々を過ごしていた。ーー変わり映えのない日々ーーこれが一番いい話だ。隕石だなんだと変なものが地球に落下して、事件や事故が起きたりしていないんだもん。
お兄ちゃんはなんだかんだ言っても結局ヒーローであることは変わらない。……相変わらず引きこもりだけど。
当たり前で何も起きない一日が今日も終わる。私がのんびり茶の間でテレビを見ていたときだった。
『隕石が飛来します』
テレビの中のニュースキャスターが顔面を強ばらせながら伝える。えっ? マジで? 隕石が飛来って……大丈夫なの? 私は急いでお兄ちゃんの部屋へと向かう。
「お兄ちゃん、開けるよ!」
いつもノックしても扉を開けてくれない兄だが、強行突破だ。バンッ! と大きな音を出すと、私は唖然とした。
「……何、これ」
お兄ちゃんの部屋の壁には、破った付箋の数々。部屋の主であるお兄ちゃんはと言うと、その場で寝息を立てていた。
「お兄ちゃん、起きてって。隕石が……」
「……うぅん、だからその付箋にあるだろ? 答えのある場所の座標……」
「座標?」
「スマホのマップだよ。とりあえず寝かせてくれ……あとでメシ……な……」
「お兄ちゃんってば!」
勝手に寝息を立てられてしまったけど、この付箋を全部読めってこと?
お兄ちゃんじゃなくて、今度は私の出番かと思うと、ついめまいがした。




