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それでも地球はまわってる  作者: 浅野エミイ


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Bad Word World Meeting

 ある国際会議場では、世界の一大事だということで各国の研究員たちが集まっていた。


「……あら? ごきげんよう。他人の男を取ったコピーキャット。何年ぶりかしら」


「そちらこそ、お子さんがヘマしたみたいじゃない。スパイ防止法でとっくに逮捕してるけど?」


「あー……これだからビッチどもは。公権力を悪用するな」


「はぁ? 男性だって女性から生まれてるでしょ? サノバビッチ。科学の進歩でケツからも産めるらしいじゃない。女性より力があるなら代わりに産んでよ」


「いい加減にしてくれ……何がホワイトナイトだよ。他人を愚弄してどこがKnightだ」


「うっせぇブラック、お前はゴリラか」


「ゴリラは優しいはずやで?」


「FxxK!」


 国際会議とは思えないレベルの罵詈雑言で溢れかえっている夏場の会議場は、クーラーがあまり効いていない。空調の効いていない密室だし、窓すらないので息苦しい。金ピカの見た目も圧迫感があり、暑苦しいのだ。


 そんな中マイペースに扇子を扇いでいるのんきなやつ、一名。


「あんたがた、あまりにもここが暑うておかしなっとるんちゃいます?」


「イエローモンキーは黙ってろ」


「ほう……言うて人間はどの人種も猿人類から進化しとりますがな。ホモ・サピエンス、日本ではゲイを『ホモ』言うとりましたが……そんなら、人間は全員ゲイやし猿ちゅうことになりますわなぁ。せやったら女性も男性も人種も関係ないわぁ」


 そのあまりにも乱暴過ぎる大雑把な言葉に全員が閉口する。


「ここは神聖なる世界会議の場所や。悪口大会なんて、最近は京都でもオーバーツーリズム問題で暇やのうてやらんわ。さっさと議題に入りまひょか」


「ジャップ……お前さんは働きすぎなんだよ……この会議も工場の合間の仕事だろ」


「戦後復興言うて、死ぬ気で頑張ってるんや。敗戦国やったからなぁ」


「……うん、とりあえず全員でまじめに話し合いしましょう。確かに悪口言ってる場合じゃない。そんなことを話すより、建設的な意見が必要だから」


「ですね……」


 そう言いながら、配られたペットボトルの麦茶を全員が口にする。悪口大会は一時中断することになった。

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