表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それでも地球はまわってる  作者: 浅野エミイ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/54

ROSE

「やぁっと見つけた」


 彼女はビルの間でタバコを吸っていた。多分ポイ捨てする気満々だっただろう。でも、そんなこと今はどうでもいいや。それどころの話じゃないからね。


 自分はこの女性に用がある。男好きな服装を好んでしているわけではない、彼女に。


「何? ナンパ?」


「そんな場合じゃないんだよ、シスター・ローズ」


 彼女はタバコを落とす。自分がシスターだと言うことを何故知っているんだという表情だ。


「修道院から逃げ出したって聞いた」


「だから?」


「でも人心掌握術はすごいと聞いている」


「……本来の祈りはそんなもんじゃないけどな?」


 ニヤリと笑うその表情は、挑戦的だ。


「祈ってほしいんだけど」


「何のために? ちなみにあたしは金では動かないかんね?」


「地球のためだって言ったら?」


 Rabbitのその言葉に、ローズは笑った。


「何? 地球やべぇの?」


「やばいから来てるんだよ、こんな場所まではるばると」


「ざまぁねぇな! 人間が悪の道に進んだからそーなるのは当然だっつーの」


「そこをなんとか。とりあえず地球のために『祈りの力』とか『人をまとめる力』が必要になるんだよ」


「人をまとめるのはともかく、祈りの力ねぇ……それって科学的に証明されてんの?」


「シスターが信じてないの?」


「だからこんなところでタバコ吸ってたんだよ」


 不良シスターは持っていた小さいアルコールの蓋を取り、口に含む。確かに祭事に酒は必要だ。そこは大目に見よう。


「こんなシスターに祭事を頼むのもまさに世紀末だね」


「あぁ? んなこと言うならやらねぇぞ?」


「うそうそ! 頼んだよ」


 それだけ頼むとRabbitは立ち去る。


 シスター・ローズ。彼女の祈りの力……霊力とでも言うのだろうか。それはお墨付きらしい。そんな噂を聞きつけて、非科学的な力でも宇宙軍が依頼するなんておかしな話だ。


 だけど今の地球は非常事態。頼れるものはなんだって頼る。できる限りの最善を尽くす。


 これがRabbitの方針だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ