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それでも地球はまわってる  作者: 浅野エミイ


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Test Start

「なんで私がそんなことしないといけないのかね?」


 T大宇宙物理研に、御年七十の教授の声が響く。それでも僕はこの堅物を説得しないといけない。それがNYAXA職員の義務だ。


 宇宙研究機構NYAXAでは、3月の就活スタートと同時に新しい研究員を募集する。しかし、一般企業の就活のようなマニュアル通りのものではない。しかも毎年変えなくてはいけないので、試験を作る研究員は毎年徹夜で身を削って頑張っている。


 そしてその研究員が考えた今年の試験というものが、「バーチャルアイドルの動画の中から出題する」というものだった。


 もちろんこの試験はめちゃくちゃ難題だ。どのレベルかというと、「試験だと言うことを表立って発表しない」レベル。試験だと気づいたものだけが受験できるという代物。それがこのNYAXAの試験だ。


 それはそうと、堅物の説得に戻る。今回の試験……「バーチャルアイドルの動画」というものをまず作らなくてはならないのだが、必要なのは「中の人」だ。今回の試験はバーチャルアイドルの中の人を突き止めて、研究室に来ることが第一試験のクリア条件となる。


 ……まぁ、その「中の人」が今美少女バーチャルアイドルになることを嫌がっている教授だったりするのだが。


「一応台本は読んだ。だが、美少女である必要性はあるのか?」


「動物は色々意味があったりするじゃないですか」


「ボイスロイドとか今はあるだろう?」


「解答が『中の人の研究室に来ること』ですから」


「しかし、語尾に必ず『にゃん』とつけなくてはならないのか?」


「我々の所属はNYAXAですし」


「そもそも私が解答、つまり中の人でなければならない理由は?」


「教授しかいないんです!」


「ぐぬぬぬぬ……」


 そう、教授しかいないのだ。この時期時間がある研究者は。大学の講義は春休み。研究員は寝ずに試験を考えたんだから、せめてこのくらいは協力してほしいところ。


「いい人材を確保するためです!」


「ぬう……」


 しばらく間をおいて、教授は首を縦に振った。


「わかった。一肌脱ごう。いや、この場合は『一肌着込む』のか?」


「ありがとうございます!」


 よし、あとは撮影をして、動画問題を作るだけ。今年はどんな新人研究員候補が出てくるのだろう? この問題をいかに解釈するのだろう? そして、どんな新人が教授の元を訪ねてくるのだろう? 今から楽しみだーー

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