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小説家になろうラジオ大賞6

紙飛行機迎撃命令!

作者: 夜狩仁志

なろうラジオ大賞6 参加作品。2巡目。

テーマは「紙飛行機」

 ほんの出来心だったのに……

 なんでこんなことに?


 今や連日繰り返し報道される、謎の紙飛行機旋回事件。


 今日もワイドショーでは専門家達が見解を述べ、

 ニュースでは国会中継が、

 SNSでは陰謀論や実況が……




 ごめんなさい。

 それ……私のなんです。


 授業中、退屈だった私はノートに自作のポエムを書き連ねていた。

 恥ずかしさ満載の中二病な詩。

 しかも片思い中のクラスの(かける)君への熱い想いがビッシリと表現されていた。


 授業が終わり昼休みに。

 そのノート一面を見て、自分のしたことの愚かさに恥ずかし悔やむ。


 こんなの見られたら……

 私の学校生活が終わる!

 家に持って帰って焼却処分ね。


「おーい!」


 こ、こんな時に翔君?  


「わりい、授業寝ててノート取り忘れた。見せてくれる?」


「ノート? だめ! これは!」

「えっ?」


 私は慌てて引きちぎり、紙飛行機にして窓の外へ投げ飛ばしてしまった。


 飛行機はユラユラと風に乗って校庭の方に。

 そこには昼休みになり遊ぶ生徒たちが。


 まずい!

 拾われたら!

 お願い神様!

 落ちないで!


 願いが通じたのか、下降しかけた飛行機も、再び上昇し飛んで行く?


 不思議なことに落ちてこない。

 ずっと空を飛び続けて街の方まで行き、とうとう見えなくなってしまった。


 まあ、知らない土地で落ちたなら、誰も私たちのことは知らないだろうし。


 その時はそう思って、帰った頃には忘れてしまっていた。


 しかし翌朝から報道が始まっていた。


 謎の紙飛行機が都市上空を飛び回り、航空法の問題になったのが発端。


 そこから報道陣が中継し始める。


 UFOか?

 炭疽菌?

 テロ?


 ネットでも騒然とし、確保しようとする者まで現れる。


 やめてよ!

 あんなのも全国ネットで中継されたら……


 紙飛行機は一週間も飛び続けた。


 ついに、

 自衛隊が出撃準備?

 在日米軍が空母打撃群を派遣!?


 凄く大ごとになってるー!!


 この街にも避難勧告が出て、そのまま学校の体育館で生活することに。


 こんなことになるなんて……

 神様ごめんなさい!

 もういいです!


 そう願うと、


「大変だ! 紙飛行機がこっちに向かっている!」


 混乱する市民たち。

 流れる人混みに押し倒される私。

 背後には飛行機が……


「危ない!」


 とっさに私を守るのは、

 翔君!?


 そして飛行機は私の目の前に堕ちて……

 すかさずポケットの中に隠す!


 こうして一連の事件は謎のまま終息した。



「あれ、なんだったのかな?」

「さあ……」


 この話題には触れないでもらいたい。

 でも、翔君とは以前にも増して仲良くなりました。

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― 新着の感想 ―
紙飛行機の話の3〜4割は恋文の話でしたが、その中でも本作は馬鹿馬鹿しいファンタジー(風刺込み)を間に挟んだおかげで、純情が奇麗に浮かび上がっていました。ファンタジーな少女漫画の一節という趣で、風刺を含…
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