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第二王子との邂逅

「まずいまずいまずい。」と王城では一人呟く女がいる。

第三王妃だ。

後ろ盾だった貴族は逃げるか捕まるかしている。

これもあの冒険者がうちの子を拉致した影響だろうか。

そのせいで第一王子は次期王の争奪戦から弾かれてしまった。

あのまま行けば王様確実で母親としてウハウハの生活が出来たのに・・・

こっちは追い込まれている。

今すぐに連れ戻すかしないと。

なのに冒険者ギルドは動いてくれない。

普通こんなに懸賞金を吊り上げれば動いてくれるはずなのになぜ?と疑問に思う。

その代わり暗殺ギルドや、傭兵なんかが挑んで消されたらしい。

おかげでまた私の手駒が減ってしまった。


「どうする?どうする?うおわーーーー。」と叫びながら頭を抱え悩んでいる。

「もうこのままベットにつっぷして寝ていたい。」と現実逃避してベットにダイブしている。


「こうなったら・・・。」と起き上がる。

「デロリアン。いる?」と

「はっ、ハート王女こちらに!」と現れる執事。


「第一王子の王母として命令するわ。第一王子を攫ったのは第二王子の陰謀だと。だからこっちもやり返さないとね。暗殺ギルドや傭兵にありったけの金を積んでいいから第二王子を拉致するのよ!」と命令をした。


「よろしいのですか?」

「それしかもう、私たちの生きる道はない!」ともうヤケクソ気味だった。


「はっ!」と言って執事のデロリアンはこの場を後にした。


「うまくいってよ、うまくいってよ。」とハート王妃は呟いていた。



その様子を天井に逆さまになり聞いているクロエがいる。

?マークを浮かべて、難しすぎてよくわからないと首を傾ける。


「まぁいっか。」と第二王子から怪しい匂いがぷんぷんするような気がしてくるクロエ。

「探してみよう。」と天井からスタッと降り立ち、ドアを開けて普通に出て行った。


その様子にビクッと身体を震わせているハート。

「聞かれていた?何処から?」と天井を見るとなんか落書きが書いてある。


一見、一体何の絵かわからない。

だけどその絵はなんだかハート王女を見ているような不気味な感じがする。

まさかこれは私を監視しているぞと言う第二王子からのメッセージ。


「まずいまずいまずい。」とそんな独り言を言う。


「デロリアン、デロリアン。」

ドアを開けてデロリアンの名前を叫び廊下を走り出しす。

一路デロリアンに下した命令を止めに向かうのだった。



クロエは困っていた。

「迷った。」と女性ものの衣装がたくさん置いてある部屋に迷い込んでいた。

バッバッと開けながらまるで迷路で楽しかった。


「うーん。どれを着ても動きにくそう。」とバトル重視に考えてしまうのは仕方ないことだと思う。だって辺境生まれだし、こんなパーティーで着るドレスなんて誕生日会くらいしか着ないだろう。


「こっちじゃないのかな?」と思いながら、また一人この広い王城をさ迷い歩く。



第二王子ルオン・フォン・アケロ二アは機嫌が良かった。

目障りな第一王子を冒険者が拉致してくれたおかげで次期王座が転がり込んで来たようなものだ。


そのせいで油断があったのかもしれない。


何日前からだろうか出会いは唐突だった。

「この武器は素晴らしい。」と宝物庫を漁っていた時のことだった。

目に留まったのは東洋の刀と呼ばれる武器。

目録には記載がなかったが、見た瞬間惚れたのかもしれない。

普段は魔法杖なんかを持っていたが、武器を持ちたい憧れはあったのだ。


今のルオンには腰には見たこともない刀が刺さっており、まるで日本の将軍だとかがしている和服の服装をしている。

その刀の意志から何かを受け取って自分自身で取り入れ、そして部下に命令をしていた。


最近は着物が欲しいとか無茶な注文が多くて辟易している部下。

だがその要求にしっかり応えているあたり優秀なのだろう。


今日も今日とて無茶な命令に振り回される。

「ここにドラム缶風呂を作るでござる!」

そのござる口調にに訝しげだったが、造り始め即席でも完成していた。


今この時、露天風呂ではないが昔の遺物として転がっていたドラム缶と言うものに湯を張り魔道具で焚かせている。

「ふー絶景かな。絶景かな。」と言葉を漏らしている。

それに一人浸かってバルコニーから王都の絶景を堪能していた。


「この景色が私のものだー。ビバ キング ライフ!」と万歳しながら言っている。


「あれここじゃない?」とクロエが呟いている。


「へっ?」

「えっ?」と二人目が合ってしまう。


クロエが見たものは女の子だった。

何かを言おうとして肩を叩いてバルコニーの手すりから下に飛び降りて去って行く。


その様子に唖然としていたのも数舜。


私は何をやっているのだろうか?とこんな所でと考えるが、答えが出るものではない。

あやふやな意識で何かに洗脳されていたようなと頭を振る。

そんなことよりもだ。


「マユカ、マユカ。」と部下を呼ぶ。

「どうされましたか。」執事服の女マユカ・アケロ二アが応える。

貴族なのだからそんな服を着なくても、側近でいいと言ったのに執事服にこだわるマユカ。

「これがいいんです。なんかこうビシっとするでしょう?」と言って聞いてくれなかった。

まぁそんなわがままを許す度量を持っているのが私だった。


「って今はそんなことを考えている場合じゃない。」

「?」と訝しげな顔をする。


「見られた。秘密を見られた。」


何かを考えるそぶりをして合点が言ってポンと手を叩く。


「ああ、この間体重計に乗った時の。」

「違う、それも秘密にしたいがっていうか見てたのか!」

「うーん、見てたような?見てなかったような?」とすぐにはぐらかしてくる。


「あとで殴る。ってそんなことより曲者だ。違う、えーと賊だ。私を見られて逃げられた。捕まえろ!私も後で行く!」

「はい。」と言ってここから出て行く。


「くっそたれ、油断した!」と地団駄を踏む今はそんな事よりも着替えて、いやこれどうやって着てたか。と首を傾ける。

取り敢えず着て追いかけようとめちゃくちゃに殿様服を着るのだった。

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