陰謀の駒
「どうやら、交渉上手のようね。」と腕を組んで座った。
俺が断ったのを交渉の駆け引きとでも思っているのかもしれない。
固い椅子ではなく。柔らかく背にクッションなどがついている。
オフィスチェアだろうか、どこから取って来たのだろうか?備え付きか?城にそんなものあったか?まぁそこまで気にしなくていいか。
「で、やってくれるの?やってくれないの?どっち。」と再び聞く。
「そもそも依頼の内容を聞いていない。」俺は答える。
「聞いたら引き返せないから、聞いているのよ。」バンバンと机を叩いて威嚇する。
「なるほど、そう言う内容だと。」
「そうよ、察しなさいよ。」
「いや、俺生まれたばかりだから・・・な。」
「そうだったわね。」
一枚の手紙をこちらに投げてきた。
それを手で挟むようにキャッチする。
手紙を開けて、その内容を確認する。
「これは、なるほど。」
「貴方にはこの討伐、掃討をお願いしたいのよ。」
「極秘か。」
「そうよ。私が命令したことを悟らせないように、魔獣にでもやられたように見せかけてね。」
「ふむ、わかった、今日にでもすべて終わらせておこう。」
そう言ってこの部屋を後にした。
「今日にでも?ちょっと速すぎない?」と思ったが、城をパッと出すくらいだからそれも可能なのかもしれない。
「ふーん、お手並み拝見かな?」そう言ってゆっくりと背もたれに持たれて寝だすラミーナだった。どうやらここ最近の疲れが出たらしい。
「ラミーナいるかい?」とは言ってきたのはランドル。
その寝ている姿にシーツを掛けるのだった。
俺はゆっくりと廊下を歩いている。そこに近付いてくる女がいる。
「なんだ何か用か?」
そこにいたのはトキだった。
「いえ、何処に行かれるのかと。」
「どこに、そうだな。ちょっと追い剥ぎにな。」
「身を剥ぎに!やはり貴方は・・・」と身構えるトキ。
俺は正体がバレないように夜の間、そのまま城門を出て行く。
相変わらず俺の後ろを付いてくるトキ。
なんだかその後ろからさらに誰かが付いてきていた。
恐らくラミーナ辺りが威力偵察みたいな感じで遣わしてきたのだろうか、なんか絶妙な距離で追ってきてるからプロなのだろう。
トキもプロだろうけども、眷属だからかいる位置なんか分かったりする。
まぁ内のポンコツよりマシかとミコミのことを考えた。
なぜかそこで私も忘れないでと出てくるスミン。
いやお前は優秀だからな。
闇に隠れるようにゆっくりと歩く。
その向かう先は王都に向かう道だった。
王都へと続く砦は篝火が焚かれ厳重な警戒をしている。
それはそうだろう、これ以上の不祥事は出来ない。
狙ってくるなら今夜か、明日の帰り道か・・・やっている相手はせっかちな奴だな。
焦っているのかもしれない。
いや、ここで宰相が死んでいれば良し、もし死んでいれば護衛についていた者達もろとも消すつもりだったか?
二重三重の罠か。こうなると王都にでも罠が貼られてそうだな。
戻っても大丈夫かあの宰相、心配になってくるのだが・・・
まぁ何があってもあのマリーナが力づくで解決しそうだ。
D級冒険者証を見せればここを通してもらえた。
「さてと、どうするか?」と王都への道を歩んでいた。
これは時間まで張り込むか?
マップを開く、行ったことのない場所まで出ているのは何とも言えないな。
ふむふむ、意外に大規模だな。かなりの数いるんじゃないだろうか?
これを逃がさずに狩る。無理ゲーだな。
「ふむ、一人ずついなくなってもらうか?」
この部隊の隊長は出世を欲しがっていた。
例えどんな手を使っても、今日はその前祝いに酒を飲んでバカ騒ぎをする。
こんな泥臭い事なんてこれで最後、自国に帰って後は贅沢三昧の日々を送ろうそう決めていた。
「へっく。」と酔いつぶれそうだ。
どさどさ、と周りにいる人間が倒れている。
一体何が起こっている。
剣を持つがフラフラで構えて警戒する。
「そんな状態で勝てると思っているのか?」そんな声が聞こえたと思ったら、首筋に手刀をもらって気絶した。
俺はその人間を担ぐと気付かれないようにこの場を離れた。
そしてその男をトキに渡す。
「拷問して狙いを聞け。」と言い渡した。
「いや、何が何やら説明してよ!」と聞いてくる。
「それは俺の役目じゃない、後ろの奴に聞け。」
「うわーバレちゃったかー。」と出てきたのはポルルだった。
トキは驚いた顔をして、そちらを睨む。
「おー二人とも恐い顔すんなって、なっ!代わりに俺が拷問してやるからよー。」と何処からか拷問道具を取り出して見せびらかす。
うわー。って顔をするトキ。
「じゃあ任せた。」
「ではー楽しい、楽しい拷問の時間だよー。」と始めるのだった。
トキはその様子を恐がりながら見て、ポルルからの説明を聞いていた。
俺は再びじっくりゆっくり一人ずつ影に引き込んで・・・いや、殺してないよ。
男たちの装備を剥き剥きしてた。
何が悲しくて男どもの装備を剥がさないといけないのか。
まぁ手で鎧に当てればアイテムボックス行きになるのが救いか。
「はぁー。」と盗賊たちも素っ裸でその辺に放ったらかしにする。
武器も鎧もなくなったこいつたちに尊厳はないだろう。
ああ、パンツだけは慈悲で残しておいた。
「装備は俺は使わないが、売ったら流出先がバレるな。俺のせいだと感づかれないようにしよう。復讐とかヤダだしな。」そう思うなら仕留めろというけど、まぁ殺すのをなれるわけにはいかないからね。
しかし、こいつらをここに置いておいていいのか?
まぁなるようになるか。
その後こいつらは人攫いに会い連れて行かれたそうだ。
まぁそこまで面倒は見れない。
「人のバージンロードを汚すなよ。幸せの対価はもらっていく。」と言い残してこの場を後にした。
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