魔法適性
「では、授業を始めます。」とアリアは普段はつけていない眼鏡をくいとあげて授業をはじめようとした。
「えーとまず貴族ならば知っておかなければならないことがあります。この国アケロ二ア王国は貴族制を敷いています、貴族制とは王様が一番上で公爵、まぁ王位継承権の人とかもここら辺になるかな?その下に辺境伯や侯爵家が入ってきます。まぁ同等に扱う事が多いですね。その下に伯爵と、子爵があり男爵や騎士爵なんかがあります。それから名誉貴族位とかがあったりしますね。」
「・・・先生すごい、魔法の詠唱みたい。」クロエは感心している。
「・・・。」頭を抱えるアリア。
スミンはこくんと頷いていた。
「はぁー、まぁ取り敢えず貴族としてのラドルガについてだけれども、始まりの貴族と呼ばれています。まぁ他にも4大公爵と20の始まりの貴族たち。その始まりの貴族たちは法衣貴族や、侯爵、辺境伯や伯爵なんかに多いです。全部が全部そうではないですが、大体はそうでしょう。」
「何言っているのかわかんない。」と笑顔で答える。
「流石に難しすぎるんじゃないですか?」とスミンが苦言を呈する。
「そうかもしれませんが、これが基本です。歴史とは自分の貴族家がどう栄え、どうなって来ているのかこれを語れれば満点みたいなものです。逆に自分の貴族家のことを知らないなんて、貴族としてどうなの?と言われても仕方ありません。」
「そうなの?」とちょっと興味を持つ。
「なるほど。」と頷くスミン。
「えーと、ラドルガ家が始まりの20家。と覚えておくこと。はい復唱。」
「ラドルガ家が始まりの20家!」
「はいまぁそれだけで学園に入学する試験で5点はあるでしょう。」
「後はそうですね。我々が辺境伯に昇爵したのは戦場での活躍、ラミーナ様やノエノス様が連合王国の戦争に勝利する立役者になったからですね。」
「お姉さま強い。」
「・・・。」スミンはそれが理由でここにスパイとして入り込むことになったのだった。
「その戦争の名前がエスリーヘネワトの戦い。」
「あれは激戦だったそうよ。両軍数多の死傷者を出してアケロ二アは撤退していたほどだった。」
「そこからラミーナ様とノエノス様が奇襲を仕掛けて敵大将を捕縛。それを交渉材料に連合国のエスリー領とヘネワト領は王国のものになったの。」
「ふーん。」
「なるほど。」二人ともわかってなさそうだ。
「まぁそこが重要ではなくて、その戦果のおかげでこの辺境伯領を賜わることになったのよ。まぁここにいた貴族が途絶えてなり手がいなかったのもあるけどね。」
「この辺境伯領は戦果によって得たものと覚えておくように!いいですねクロエ。」
「・・・はい、先生。」と混乱しているようだ。
俺も何気に聞いている。
「まぁ貴族史は取り敢えずここまでにして魔法についてやっていきましょう。」
「ま、魔法!」とクロエの目が輝いている。
「魔法とは沢山あるのだけど、基本は火、水、風、土の属性になるの。」
「属性!」さらに目を輝かせ椅子から立ち上がっている。
「私の属性は土ね。」ドンと大きな壁を作って見せた。
「おおう。」とパチパチする。
「ちなみにラミーナ様は氷属性。水と炎の上位属性になるわ。それからランドル様とライズ様は風属性。火の属性だけ見たことはないわね。」と解説する。
「なるほど。」
「それからノエノス様は恐らく身体強化の魔法が使えているんじゃないかと思うわ。」
「だから強かったんだね。」
「ただ身体強化は無属性魔法で誰もが使える魔法でもある。クロエも使っていたかもよ。」
「私も?」と戸惑う。
「気付かないのも仕方ないけど、たぶん戦いのとき無意識で使っているんでしょうね。そう言う天才型もたまにいるのよ。ただ、残念なことに学園では上級貴族は身体強化だけでは差別の対象になるから、それ以外の属性を修得できていた方がいいわ。」
「おおう。」と目を輝かせる。
「ではやって見ましょう。何か魔法を唱えて見て。」
「うーん、ヒール。」と言ったら魔法が自分にかかった。
「うん?ってそれ聖魔法じゃないの!なんで使えるの?」と驚いている。
「いやそれが・・・なんでだっけ?そうなんか夢の中で習た気がする?」
「まぁ先祖が出てきて、魔法を教えてくれるなんて話もあるくらいだからね。先祖の幽霊にでもあったのかもよ。」
「幽霊。」となんだかガタガタしている。何かトラウマでもあるのだろうか?
スミンが俺を睨んでいる。俺が教えたようなきがするのだろう。そのこと話すの忘れてた。
〝後で話しがあります。〟とスミンが念話で話しかける。
〝はい。〟と答えておいた。
「なるほどね。でも聖魔法、得に強力な聖魔法は教国なんかに人攫いにあったりするから、気を付けなさい。隠しておいた方がいいわ。」
〝おい、教国のスパイ攫うなよ!〟
〝攫いませんよ。〟と平気な顔で念話するあたり、内心がわからないな。
「しかし、聖魔法ですか、一応他の魔法を使えるかどうか検証しましょう。まずこれと同じように土壁を出してください。ロックウォールと。」
「ロックウォール。」そう唱えるとボコっと。土が盛り上がった。
「適性はありそうだけど、まだ使えるわけじゃないと二属性?一応、水魔法もやって見ましょうウォーターと。」
「ウォーター。」と言ったら水がちょろちょろ出ている。
「これもまぁ出来なくはないか。三属性。」
「では次、風魔法ウィンドウ。」
「ウィンドウ。」とそよ風が吹く。
「最後に火魔法ファイヤーボールと。」
「ファイヤーボール。」ポスッと音がする。
「5属性・・・」
「これはどう言えばいいのですか?」
「いや適性があっても使えるものではないのです。特にちょっと魔法が出る程度では・・・残念な可能性があるから。」
「そうなのですね。」確かにちょこっと
クロエはその間魔法で遊んでいる。
「ファイヤーボール。」ボッ。煙が出る。
「ウォール。」ボコ。土がちょっと盛り上がる。
「ウィンド。」フゥー。と風と一緒に息を吹きかけている。
「ウォーター。」と言って俺に水をかけてくる。まるでじょうろのような魔法だ。
俺、草とかじゃないけど?
「洗わないとね。」と言っている。まぁそっちならいいか。
「はぁーまぁ一応もう一個の魔法もしてみましょうね。」
「何ですか。」と返事をする。
「闇魔法です。」
「闇、何それかっこ良さそう!」きっと子供心にわくわくしているのだろう。
「闇魔法はとっても危険な魔法なので扱いには気をつけてくださいね。まずシャドーと唱えてください。」
「シャドー。」と唱えると、影から何か物体が出てくる。それをツンツンとつついて遊ぼうとしてすり抜けているクロエ。
「わぁーなんかこれ使える気がする。」
「また人に見せられないような魔法を・・・。」と言ってアリアは頭を抱えたのだった。
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