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竜の子に転生したらテイムされました!?  作者: 矢斗刃
2部 成長するものたち
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アリア・ラドルガ

「はーい、ここから出ましょうね?」とそんな声にビクッと震える影。


「探したわよアリア、ママンが帰って来たわよ~。」


両手を合わせて、なんか変な動きをしている。

そして飛び掛かりながら私に抱きついてくる。


「ああ。」と暑苦しい、頬をスリスリしてスキンシップが好きなママだった。


喋るのが苦手な私。

一生ここに引きこもっていたい。

いつも植えているもやしを食って生きていけるのに・・・どうしてここから出ないといけないのかわからない。


「いや、私ここに・・・。」いると言おうとしてビューンと荷物を背負うように私を担いで持って行った。


地下の自分の部屋で魔法の研究や、文献を読んで過ごしていたのに・・・

ママは私の生活を崩す天才だ。

この前なんか船に無理やり乗せられ船酔いで半年苦しむという苦行に・・・思い出しただけでも身体が震える。


いつの間にか屋敷の様子が変わっている。

しっかりしたつくりになっていたりする。

階段なんてあったか?と一体、私はどれくらい引きこもっていたのだろうか?

こんな建物10年位建てるのにかかるんじゃないのかと思っている。


「連れてきたよぉー。」とバンと扉を開けながらそんなことを言う。

執務室みたいな部屋には私の苦手な恐いタイプの女がいる。


ブルブル震える私。


この人はママと同じタイプの人だ。


「そんなに恐がらないで、流石に身内なんだから仲良くしましょうアリア。」


「・・・はい。」と精一杯答える。


「じゃあ、私は行く。港の領地は私がもらっておくぞ。あの場所は海軍に取っては使える。まさかあんな立派な港が出来ているなんて有効活用しないとね。」

なにか悪だくみを考えている顔だ。


「どこから人攫いをしてくるか?連合国かな?」もはや考えが海軍ではなく海賊だった。


「頑張ってくださいね。だけどほどほどにマリーナ姉上。」

「ああ、そっちもな。ラミーナ。」


「アリアもいい加減引きこもりを卒業しなさい!これはママの命令だからね!」

そう言ってママ、嵐のような人は出て行った。


「あの。」と話しかけようとして、鈴をチリンとならせば綺麗なメイドの人が入ってくる。


「奥様、御用でしょうか。」

「この子にメイド服を着せてあげて、フレイザが戻ってくるまで面倒を見てもらえる?」

「畏まりました。この前言っていた。代わりのメイドですか?」


「そうよ。面倒よろしく。私の専属にするから・・・」

「はい、承知いたしました。」と頭を下げる。


「スミン、私のメイドは貴方でもいいのよ?」

「いえ私はクロエ様に忠誠を誓っておりますので。」


「そう。」残念そうにつぶやく。優秀な子なのよね。手元に置いておきたいし、あまりグイグイ行くと離れていきそうねと考える。


「ミコミなどはどうですか?」

「あの子はね。ノエノスと組ませた方がいいような気がするのよね。」

「ああ、わかる気がします。バランスがとれているような?」


すごい、二人が話している。これが女子力なのだろうか?とアリアは思った。


「アリア、よろしくね。家族なんだから敬語でなくていいからね。」そう言っていた。



もうメイドとして生きるしかないとあきらめモードだった。


お互いによろしくお願いしますと挨拶をした。

なんだかんだとメイド服に着替えさせられ、奉仕をする事になった。


特にラミーナを起こすときは大変だったので、部屋に爆音の魔法を発動して起こすという荒業を使う。


「流石ね。私の目覚ましができる人なんてそうはいないわよ。」と褒められた。

それは喜んでいいのか?と疑問に思ったが、喜んでおいた。



ある日、スミン先輩が仕えるクロエ様の元まで来ていた。なんだか凄い戦闘の音がする。


一方は両刀の反った短剣を使っている。

あり得ない速度で対戦相手に向かって行く。


そしてもう一方は大きな大剣を使ってブンブン振り回していた。

「ありえない。」そう呟くほどの筋肉をしているのだろうか?身体強化の類だろうかとアリアは思わず考え込んでしまう。


大剣を短剣で受け止めようとして、だけど受け止めないまま風圧で吹っ飛ばされる。


「姉上強すぎ、手加減してよ!」

「大丈夫10%くらいだから。」あれで抑えているのか。

下手をしたら私のママより強いかもしれない。


それを何合したことかわからない。

まるで達人同士の戦いを見ているように圧倒されている。


吹っ飛ばされてもうまいくらいに壁に着地して怪我がないから、そうなるようにしているのかもしれないと思うと、実力がやっぱり開いているようだ。


そこから壁走りで走って、上部まで行って回転するように落ちてきて短剣で攻撃を加えようとする。それを大剣で仰いで再び、吹っ飛ばした。


近づけさせてももらえないとは・・・


近くのテーブルに座ってその様子を見ている。

そこには先客がいて、うつ伏せで寝ているメイドと、何やらその机の上で腹を出して寝ている子竜がいたりする。なんか水着っぽものを着せられているのはなんでだろうか?わからない。竜のセンス?


そして私の足にまとわりつくように子供の狼がいる。

「コン。」と言っているから狐?

「ああ、今日はコンなのですね。」と白狼の頭を撫でているスミン。

「最近はよく鳴き声をかえているみたいなんですよね。ワンとかコンとかにゃあまであったような。」

私も撫でたい。と思っているが声に出せなかった。


「撫でますか?」と聞いてくるスミン。

「えっ、いいの?」

「いいよね?」

「コーン!コーン!」と言ってくるので思う存分もふった。


こんなことができるなら外も悪くないかもしれない。



「あーやっぱり勝てない!」と嘆いてこっちに来る足音。

思わずスミンの後ろに隠れる。


「クロエはスピードは速いけど、まだ腕の振りとかが甘かったりするから特訓あるのみだね。」

「はーい。」と元気な声で言っていた。


「あっスミン来てたんだ。」

「スミン、私はダンジョンに潜ってくるから、皆の面倒をよろしくね。それとアリア、心配してたけど元気そうでよかった。」と挨拶をしている。

「はい、ノエノス姉さま。」と返事を返す。

「姉さま?」とクロエが首を傾ける。


「あっ、クロエは初めてだったね。従妹のアリア。貴方のお姉ちゃんよ。」

「・・・アリアお姉ちゃんよろしく!」と元気よく声を掛ける。

「・・・よろしく。」お姉ちゃんと呼ばれるのいいと心の中で喜んでいる。

「それでどうしてメイドの格好をしているの?」


それになんて答えていいかわからないようで固まる。


「ノエノス様。アリア様は今日から奥様付きのメイドになります。」

「えっ?従妹なのに?」

「はい、流石に引きこもりをなんとか解消してあげたいとの考えからでしょう。」

「そう。」と納得している。


「それとアリア様にはその傍ら、クロエ様の教育係として務めてもらいます。」

「教育係?」と首を傾けるクロエ?


「そうです。貴族としての勉強を明日からしてもらいますから頑張ってくださいね。」


「はっ?」

「えっ?」と二人とも驚いいている。


「勉強やっ!」と言っているのはクロエだった。

「そんなぁ、引きこもりの私に人に教えることなんて出来ません!」と抗議するアリア。


「勉強やだやだやだやだ!」と駄々をコネまくって床を転がるクロエ。

「これは奥様、マリーナ様の決定事項です。もし嫌なら、クロエ様はダンジョンには入らせないそうです。」


「うっ!」とそれは困ると言う顔をする。

「アリア様はクロエ様を合格点まで持って行けなければ・・・マリーナ様と一年程一緒に外海を冒険しに行こうと言うことなので、よろしくお願いしますね。」にっこりしていた。


そう言われてアリアはこのメイドのスミンも恐い女だと思った。



「ふむ。」と興味深い報告がアケロ二ア王国の王弟、宰相、クオン・フォン・アケドニアに上がってきている。

病状の兄の代わりに政務を司っているが、王の後継者争いで実は参っていたりする。

自分の子供たちもそれに加担する始末だった。

もう、頭を抱えるしかない。少し、休みが欲しいと内心思っていた。


辺境ラドルガの地に大きな城ができ栄え始めているというのだ。

たしか元は法衣貴族のランドルがそこを治めていたと思う。


半ば左遷、問題の領を押し付けられて同情した覚えがある。

失敗する領の経営を誰もやりたがらないのだ。

さらに戦争で名を売ってしまった。

それもあって貴族達の嫉妬、腹黒さが出た瞬間だったな。


さらに報告を読んでいく。

それだけではなくダンジョンまであるらしく、その資源で一儲けしているらしい。さらに港まで整備され、軍艦が泊まっている。


王都に続く道には砦や関所ができているとか、しかも遠回りするルートではなく、ラドルガ山脈を見ながら進める道があるらしい。

すでに商人が儲けが出そうになってその話に飛び乗っているとか。


そこまで言われても半ば信じられないな。


一度、宮廷闘争から気分転換に視察しに行くか・・・そう思って文章を書き始めた。

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