辺境領の変化
あれからラミーナがセバスチャンとフレイザに奉仕活動を命令する。
ギルドを接収したことでそこを拠点に領民への対応をすることができやすくなった。
「そんな私達二人でですか!」
「嫌なの。」とラミーナが聞く。
「嫌じゃやないけど・・・」と赤くなりながらもじもじして答えるフレイザ。
「よろしくお願いします。」セバスチャンはいつも通りだ。
「セバス、奉仕活動は貴方への一応の罰のつもりよ。期待に答えなさい。」
襲撃の時ラミーナを危険に曝したとしての罰だった。
「温情ありがたく。」と頭を下げていた。
「フレイザ二人で仲良くやるのよ!押して!押して!押しなさい!」
「えっ!えーと。」と困った顔をしている。
「セバスもしっかりフレイザの面倒を見なさいね。」
「それはもちろんです。」と男らしかった。
フレイザも惚れるね。女の目になっている。
「奥様の従者はどうされるのですか?」
そう聞いてくるセバスチャン。
「うーん、当てが一人いるのよね。だから大丈夫。」
「なるほど、彼女ですか。これも社会を知るいい好機かもしませんね。」
「そうじゃあ、期待しているからよろしくね。」
そうしたやり取りの二人が出て行った
「おう、メイド長良かったじゃないか、このこの。」とフレイザをからかって遊んでいるのはポルルだろうか。命知らずと言うか。
バチンと言う音がして、声が聞こえなくなった。
その少し後。
バーンと勢いよくドアを開けてクロエとミコミを引きずってきたノエノスが入ってきた。
困った子を見るような目をするラミーナ。
「入りまーす。」
「どうしたの?」と聞くラミーナ。
「実はクロエがダンジョンに無断で入ったみたいで・・・」とラミーナの目の前にクロエを突き出した。
「本当の事なのクロエ。」
「えーと、それはこう、あのわかんない。」もう誤魔化す方に舵を切ったようだ。
「はぁー、二人とも正座!」迫力がある顔で言う。
「はい。」とクロエとミコミは返事をした。
しょぼんとしているクロエ。
「クロエ、元気になってやりたいことをやるのはいい。だけど危ないことはしちゃダメなの!ダンジョンに入って危なくなかった?」ラミーナは座りながら聞く。
「そ、それは・・・。」イノシシのモンスターに襲われた時のことを思い出す。
「危なかったのでしょう?」
「はい。」
「ならしばらく反省しなさい。」
「はい。」と答えて涙ぐむ。母親ラミーナの圧が恐かったのだろう。隣ではミコミが震えあがっている。
「それじゃあ、これで失礼しまーす。」出て行こうとするノエノス。
「ノエちょっと待ちなさい。」
「なんですかお母様?」と聞き返す。
「入る時、ノック忘れてたわよ。」コンコンと叩くふりをする。
その言葉に凍り付くノエノス。
「わ、私は冒険者の様子を見にダンジョンに戻るからよろしく。」と目線を反らしつつ、一瞬で出て行った。
「ちょっと待ちなさい。」と制止を振り切って逃げ切った。領内でそんな事ができるのはあの子だけだろう。
「はぁー、あの子嫁の貰い手あるかしら。学園に通っていた時、番長、鮮血鬼として恐れられていたらしいんだけど。」
そうなのだ。鮮血鬼、その名前が結婚が出来ない理由だったりする。
なんでも結婚した男性を血祭りにあげるとかそんな噂話が貴族界隈に広まっていた。
逆に兄のライズは貴公子と言われている。まぁ中身シスコン(妹)だからどうするかと悩む。キャラが濃いくて悩みの種ばかりだ。
まぁもう一つ夫が反対ってところもあるけど。
「他の家に迷惑がかかるから。」と言うのがなんと言っていいのかわからなかった。
あまりに現実的過ぎて・・・
「鮮血鬼、何その名前、お姉さまカッコいい!」と目をキラキラさせているクロエ。
しまった!この年の子は物事に染まりやすい。姉の影響を受けなければ良いが・・・
「私も鮮血鬼、お姉ちゃんの訓練を受ける。ダンジョンを攻略してダンジョンマスターになるんだ!」と言って立ち上がるクロエ。
この子、大丈夫か?と言う目でミコミは見ていた。
病気になってクロエが読んでいた絵本に、ダンジョンを攻略したものに願いの一つを叶えると言ったものがあった。それを目標に元気になったら冒険しようと心に決めていた。
「うわぁー。」と目を輝かせていた本のことを思い出していた。
ダンジョンを攻略するには強くならないと、そう燃えていた。
クロエは今なんにでも染まりやすい年頃なのだった。
「ヤバイ、どうしようクロエの教育。」と悩むラミーナ。
そこにスミンがノックをして入り、なぜかラミーナに泣きながらクロエのことを頼むと言われていた。
ある程度したらクロエは解放され、自分の部屋に戻って行った。
残ったミコミ。
「足が痺れて、動けない。」どうやら負のスパイラルに入っていたようだ。
ギルドは城内に移動して、地下のダンジョンへの対応、食料の確保などを行う。
冒険者達が城の宿舎に寝泊まりすることを許され、効率よくダンジョンを攻略して行っているようだ。
まぁ階層の底がしれないが・・・
このことによって辺境領の食料事情が多少なりとも改善することになる。
その肉を使って料理を振舞うフレイザとセバスチャン。
領民は少しずつ元気を取り戻していく。
冒険者の俺は地下のダンジョンではなく。
外のダンジョンへと向かって行った。
外へ向かうたびに隆起する土と、陥没する土。
それが日増しに高く、深くなっていき立派な城壁になっている。
ある程度の大きさになったら魔力を込めて黒く固めて行った。
そうやって作った代償か、角の方が隙間ができているが・・・そこは仕方ないだろう。頑張ってくれ。
ランドル辺境伯領都は5メートルほどの城壁に囲まれることになった。
最初東側の初級ダンジョン遺跡型はアンデット系が現れて、ファイヤーボールなどで倒し、奥へ奥へと進んで、攻略は容易かった。
いやまぁ普通の冒険者じゃあ手が出ないだろうが、さすが鬼畜魔王が設定しただけのことはあるだろう。
「だが、俺には無意味だ。」と言ってレイスキングを燃やし尽くした。
今度のダンジョンの設定は何にしようかと思って、海が近かったこともあって港を近くに建設した。
前まで申し訳ない程度にあったようだが・・・立派になれば船が寄港するだろう。
それと同時に港の近くにダンジョンを移しておいた。
そこのダンジョンは魚のダンジョンだった。
だって魚食いたいから・・・
宙に浮いている魚が食い放題だ。
そしてそんなダンジョンの場所は灯台の中だったりする。
そして北側にある上級ダンジョン。山型のダンジョンだった。
ここは簡単だった。
俺が飛べることもあって、最高標高9000メートル級の山頂まで行って6本刀のムキムキモンスターを宙に浮きながらファイヤーボールの連打で倒すという。嵌め技を披露してしまった。相手がまったく攻撃できないという。仕舞には大事な刀を投げてくる始末だった。
泣いているように見えたのは気のせいだろう。
ここは砦をお願いしてその中に迷宮を移動させた。鉱山使用のダンジョンが出来上がっていた。
タルタロスがここに詰めることになった。
山の位置なんかも変えて王都への道を作った。
ああ、標高9000メートルの山はラドルガのシンボルみたいなものだから、山の真ん中に置いて、その両端を円形の道を作っていた。
もしかしたら盗賊が住みつくかもしれないな。警戒をしておこう。
これで残るは最難関ダンジョンだが・・・長年このダンジョンに俺は苦戦することになった。
マップ機能があるが・・・広すぎるのだこのダンジョン。
流石に、竜の子テトと冒険者ヘイロンの二足の草鞋なら時間をかけるしかなった。
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