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竜の子に転生したらテイムされました!?  作者: 矢斗刃
ラドルガの城
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ダンジョンセットアップ

ゴブリンエンペラーは人間の街を滅ぼしにやったゴブリン達から、報告がないことにイライラしていた。


順調に巣を拡大していき、このダンジョンにゴブリンの帝国を作るほど、その勢力は拡大していた。だがそれ故に世界を支配したいと思うようになり、知らぬ世界への一歩を踏み出そうとしていた。


帝国の精兵を預けたゴブリンキング達。

号令を発して人間の街へと侵攻を開始したが・・・


「奴等、俺を裏切ったか?」

玉座に座る黒いゴブリン。その姿に震えあがる周りのゴブリン達。

今まで側に二大巨頭のゴブリンキングがいたのだが、それがいなくなり歯止めが利かなくなる。


イライラすると周りのゴブリンを殺す。

暴君ゴブリンだった。


「ふん。」と一しきり暴れ、気が済んだのか玉座に戻る。


もうこうなったら俺がダンジョンから出て、覇を唱えるしかないか。

そうと決まれば早い。


「ごぉぉぉぉぉぉ。」と雄たけびをあげる。

それに呼応するようにゴブリンたちが叫んだ。


「人間を滅ぼしに行くぞぉぉ!」拳を上に突き上げて天に掲げた瞬間、上から降ってきた敵の剣に貫かれた。


「ごぉぉぉああああああ。」と言ってゴブリンエンペラーが最後に見たものは変な鎧を着た奴が笑っていた。

それがダンジョンで栄華を極めたゴブリン帝国、皇帝の最後だった。



落ちていく、どこまでも落ちていく。底が中々見えないことに恐怖を感じている俺。

それにゲームみたいなラグがある。恐いな。


意外に小心者かも知れない。ダンジョンだから、もしかしたら時間の流れだったり階層ごとの移動にずれが生じているのかもしれない。ダンジョンがそう言う調整をしているのか?意思があるってってこか?どちらかと言うとプログラムに近いのかもしれない。

異物の俺を排除しないよな?


「おっと。そう思っていたら見えてきたな。」

アイテムボックスに直していたショートソードを取り出して落ちざまに魔力を纏って突き刺した。


ぷしゅーと血が噴き出しゴブリンの遺体が消えて、冠と宝剣が出てくる。


「さて。」

未だ唖然としているゴブリン達。

何が起きたのかわかっていない。


「まず一匹目だな。」赤い瞳で睨みつけると蜘蛛の子を散らすようにゴブリン達は逃げていく。


横穴がかなり多い100もあるだろうか。

あっという間にひしめいていたゴブリンがいなくなる。

まるで蜘蛛の子を散らしているかのようだ。


「えっ?なんで?これから無双するんだけど?ねえ逃げないでよ!ちょっと!ちょっとぉぉぉぉ!」と両手の拳を握って思わず叫んでしまう。


「ああもう。」と言ってドロップアイテムを確認もせずにアイテムボックスにしまった。これからあの大勢のゴブリン達を始末するのかと思うと頭を抱える。


そんなことを考えているとガタンと扉が空く音がする。


「ほう。」とよく見れば奥に続く扉が開いたようだ。

俺は警戒したが、奥に進むことに決めて歩き出す。


しかし、このダンジョンはトラップがなくてよかった。

俺にトラップを見抜ける力はないからな。

今後ダンジョンに潜る時は斥候を雇わないといけないかもしれない。


ゆっくりゆっくり奥へと進んでいくと、部屋の真ん中で光輝く石が置いてある。


鑑定を使えばこれがダンジョンのコアみたいだ。


「ダンジョン回がもう終わりとは・・・やっぱり一層ずつ攻略した方が盛り上がったか?いや、今はそんな盛り上がりはいらない。ただ現況を破壊する。」


ダンジョンコアを剣を構えて壊そうとする。


「お待ちください!」そう言ってくる声が聞こえる。

目の前に粒子から人の形のような物が現れる。


「精霊か?」

「はい、私はこのダンジョンコアの精霊です。」


「ほう?己の身が危うくて出てきたか?」

俺はいつでもダンジョンのコアが割れるように剣を構えている。


「ダンジョンを利用してもらえるような設定に書き換えてもらえないでしょうか?」

いきなり話しをぶっこんで来たな。


「どういうことだ?」

「今ではもう忘れ去られてしまっているのかも知れませんが、ダンジョンとは人々に富と栄誉を与えるものでした。」語りだす。


「ほう。昔語りか。」この世界の歴史には興味がある。

取り敢えず敵意はなさそうなので剣を収める。


「千年前はそのダンジョンの恩得によってこの周辺は栄え、国の中心になっていきました。」

「・・・」腕を組んで黙って聞いている。


「それがとある魔王の出現によりダンジョンは攻略されて、凶悪な設定へと変更され、また人々を襲うように設定されました。およそ五百年前でしょうか、この時栄えていた王国は滅びました。」


「なるほど。ここにも魔王が来たと?」

「はい、そうなんです。そしてこの周辺にある残り3つのダンジョンもそうなっているでしょう。」


「3つもあるのか?」さすがにそれはまずい、今の領が壊滅するどころじゃないぞ!

多少細工はしたが・・・

「はい、ここと同じく限界を迎え、スタンピードの兆候があるかもしれません。」


「限界?」


「流石に500年近くは放置されていたのです。ダンジョンの拡張も止まり、モンスターの数が増えすぎたので少しずつ。放出するしかありませんでした。それが少しずつ出来ていたのですが、自我を持ったゴブリンの上位種が人間、いや魔族かも知れませんね。交流を持ったことで魔物の人為的な侵攻へと変わって行きました。」


「侵攻が人為的なもの?」


「その可能性は高いでしょう。」

「黒幕説か。」俺も少しそっちの立場になりたかったなと思ったのは内緒だ。


「私はこの凶悪なダンジョンが見つからないようにダンジョンを隠しました。ダンジョンの表層なら私もある程度干渉できるので、出て行ったモンスターが人々の所へと向かわないように方向感覚を狂わせる魔法を貼りました。モンスターならある程度調整できたこともあり、その魔獣たちに出て行ったゴブリンたちの討伐をお願いしていたのです。」


「なるほど、あの熊の魔物はそうしてレベルをあげたものか。」と納得する。

しかも次の日は魚が空を泳いでいたこともあって様変わりしていたのはコイツのせいと言うことか。


「しかし数日前に強い魔獣がやられ、私の駒が弱くなりゴブリンたちの侵攻を許してしまいます。」


「ああ、それは俺のせいかもしれないな。」

あの熊がこいつの手先だったのか、人を殺しそうになっていたが、志向性くらいしか持たせれらなかったのだろう。


「いえ、それもあるかもしれませんが・・・武器の存在も大きいです。」

ゴブリンたちが持っていた武器、あれで対抗していたのだろう。

それに俺が討伐してしまう前にも襲撃を受けているみたいだしな。


一概に俺のせいとは言い難いか。


「恐らく魔物除けの匂い袋でも持っていたのでしょう。」

「ゴブリンがか?」

「ゴブリンがです。」


無理がありそうな気がしたが、そこに何者かが干渉しているのならあることなのかもしれない。

証拠が欲しいが、残ってはいないだろう。


「これを。」と指輪とリングを渡してくる。

「なんだこれは?」

「指輪はそこそこ入るアイテムボックス。リングはここへ転移できるものです。」

「そうか便利そうだ。ありがたくもらっておくよ。」


「・・・それよりもこれをどう設定しなおしたらいい。」

大分時間が経っている。

帰り道を考えるならそろそろ先に進めてしまおう。


「このダンジョンコアに手を当て下さい。」

手を当てる。


「あっ。」と言う声を出す。なんだかなまめかしい声を出している。

精霊が・・・いや何でもない。見なかったことにしよう。


「それでどうしたらいい。」

「はぁーはぁーチートコードと唱えてください。」


「はぁぁぁぁ?チートコード!?ゲームじゃないんだぞ!」と抗議するが、それで画面が出るんだからおかしいだろう!


驚いたまま答えてしまう。


モンスターの種類からレベル、ダンジョンの種類洞窟型、塔に、神殿、空島まである。ある程度の位置まで設定できる。


宝箱の有無だったり、よくよく見れば前の設定をした人間は極悪モードみたいな設定をしている。相当人間に恨みでも会ったのかもしれない。


「位置まで変えられるのか?」それを聞いてみると。


「ダンジョンは亜空間みたいなものです。入口さえ設定してしまえばどこからでも行けます。ただし近い方がよいのも事実です。」


「なるほどそんなものか?」俺の常識はここでは役に立たないとでも思っておこう。

「そんなものです。具体的にはここからここまでなら大丈夫です。」

みたいな風に俺の画面のマップを拡大して指してくる。


なぜ見えている?


〝ダンジョンコアの精霊をテイムしています。〟

「事後承諾かよ!回答ありうがとう。」

俺はツッコミ専門じゃないのに・・・まぁいい。


細かい話しをしながら、これを一つずつこの領にとっていいものにして行く。


そうして設定が終わった。

まさしくチートのような改造ダンジョンだった。

まぁ難しさ普通のモンスターは獣系で、ドロップは食料多めの設定にした。ああ宝箱もありでそこそこ出るようにしている。人間の皆が皆、善人と言うわけではない。

あまりに宝箱が発掘され過ぎて、それが犯罪に使われてはたまったものではないからな。


「設定が終わった。ふふふ。」と楽し気に笑う。


「頼む。」と一言。


「では、おおう、大いなるダンジョンよ。その姿を変え、あるべき姿に・・・。」

手を組んでいた精霊が天に向かって手を広げる。天に祝福されている光景。

まるでRPGの画面を見ているような光景だった。感動する俺。


「確かこういう呪文でよかったはず。」と惚ける精霊。

「俺の感動を返せ!!」思わす叫んでしまったのは仕方ない。


「仕方ないでしょう五百年ぶりです。では行ってらっしゃい勇者よ。」

「いや俺、魔物なんだが・・・。」と言ったら目を丸くしてダンジョンの設定を見て安堵する。

「では行ってらっしゃい凶悪な魔物よ!」

「なぜその言い方になる。」

「違いましたか?」


「ああ、もういい。」


バイバイと手を振る精霊。


そして光の渦に巻き込まれ俺はこの場から転移した。

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