竜の子にメイド服着せるとかないわぁー
俺が次に目を覚ましたら、なんか竜にメイド服を着せられている。
いや、なんでこんなことになっているんだ?
俺は男だ!と返したい。抗議するぞ!
「ぎゃおぉぉ。」と叫ぶ。
そして気付けばクロエに抱っこされて、あっち行ったりこっち行ったりしている。
まぁ屋敷の中だが、いやこのメイド服どうにかならない。
はたから見たらぬいぐるみに着せてるメイド服なんだけど・・・
「おう、気に入ったか?」と俺に聞いてくるのはポルルだ。
コイツの仕業か、フンとそっぽを向いてやった。
「そんな照れんなって!」と言うポルル。
顔をつついて遊んでくる。
「もう、ポルルも仕事しないとダメだよぉー!兄さんは無事なんですかぁ?」
「ああ、あいつな危機意識がないってラミーナ様に怒られていたぞ。」
そうなのだ。クロエの兄はゴブリンが襲撃している中、寝すぎると言うポカをやらかした。
いつもの光景のように正座をさせられて大変だな、まぁ同情はこれっぽっちもしてないが・・・あいつは個人的に敵だと思っているからな。
「ぎゃお。」
「なになに?お前はそう言えば襲撃の時どこいたんだ?」と首を捻る。
「そうそう私も気になってた。テト何処にいたの?」と聞いてくる。
「ぎゃお。」と答える。誤魔化しているだけで意味はない。
「まぁモンスターのことだから猫みたいにどっか行ってたんか?」
「ぎゃお!」おおう、ポルル大当たりー大当たりー。
ネコみたいって表現は嫌いだけど、まぁ言い訳としてはばっちりかな。
「そうなの?でもまだ生まれたばかりなんだから、無茶しちゃダメ!メッ!」と怒っているのか?
「ぎゃお!」わかってるって!
「それに街中は、従魔とか盗まれたりすることもあるからな。まぁ主人になれないから結局殺したり、籠の中で飼ったりするのが一般的だな?お前も気を付けろよ!」
と頭をぐしゃぐしゃ撫でる。
「ぎゃお。」はいと答えておく。
「コイツは頭がいいな。俺達の言っている事がわかっているみたいだ。」
ギクッとなる。
「まぁテイムもしてるし、私の気持ちも組んでくれてるかもしれない?」
「それかもしれねぇな。」ともう一撫でして、離れていく。
「仕事戻るわぁ。スミンに食事持ってくように言っとくからなぁー。」
「お願いね!」と頼んでいる。
「ポルルお姉さまに任せんしゃい!」
俺が寝ている間に相談していたのか、スミンと何か話したいことがあるのかもしれないな。
歩きながら右手をあげて炊き出しの所に向かって言った。
俺はその間に俺のご飯を用意しようと、クロエのところからぬけだして、どこからか取って来たふりをして肉を見せて、食堂等辺に転がっていた串を持って来て、それとなく焚火を用意しながら、ファイヤーボールを唱えて、小さく切り分けた肉を串にさしていく。
「テトって器用だね。」と子供心に感心している。
ぎくりとする。ヤバいちょっと周りが見えてなかったなと反省した。
「ぎゃお。」そう言うことにしておいてくれ。
「あーい。」と返事をする。俺の言葉がわかっているのかわかっていないのかわからなかった。
「ミコミこれ入れる。ミコミこれ入れる。」激辛の唐辛子を持って言う。
「・・・。」スミンはスープをかき混ぜながら、ミコミから奪った唐辛子を直接ミコミの口の中に放り込んでいた。
「ごあああああああ。」とミコミは口から火を吐いていた。
「スミン酷い隠し味に良いと思っただけなのにぃー水ぅー。」と泣きながら口の辛さに耐えていた。
スープの味見をしている。
コンソメのようなスープ。
まぁまぁだなと思った。
「よし!」と言った。
「出来ましたか?」と言って食事を取りに来たのはフレイザ。
若返っている姿に未だなれない。
お盆に乗せて旦那様、セバスチャン、タルタロスの所まで持って行くようだ。
「じゃあ俺はラミーナ様の所だな。」
ノエノスお嬢様とライズ様の所だ。
お盆に乗せて持って行く。
「ほらミコミも飲みな。」と言った。
「ありがとうスミン。」そのスープに口を付ける。
「ぎょあああああああ。」と再びミコミは火を吹いていた。
「お前が入れたがっていたから、唐辛子を入れたんだからちゃんと飲んでね!」
スミンの笑顔が恐いミコミ。
「ひぃぃぃぃ。ミコミ辛さに殺されるぅぅぅぅ。スミンに殺されるぅぅぅぅ。」とか言いながらも、飲み終えたのは芸人魂故だろうか。
パチパチと手を叩くスミン。
「ミコミはやればできる子。」どさっと倒れた。
ミコミの首筋に手を当てる。
「死んでる!!」と驚いているスミン。
「死んでないわぁ!」と思わず気絶しそうになった意識が戻っていたミコミ。
「わぁお。」と驚くふりをする。
スミンもまたスープを頂く。そのすぐ近くで子狼フルフに唐辛子入りのスープを飲ませようとするミコミ。
それを平気な顔で飲み干すフルフ。
「がう。」と勝ち誇った顔をする。
「くっそぉぉーミコミの方が先輩なのにぃー。」と圧をかける。
ぴゅっとフルフが吐いた唐辛子がミコミの口の中に入って再び火を吐いていた。
もはやお約束なのかもしれない。
「うぉん。」と咆えてスミンの事を心配するフルフ。
その毛並みを撫でる。
「そう動物には人の気持ちがわかるって言ってたけど、フルフは優秀だな。」
「くぅーん。」と答える。
何かを考える仕草をして行ってこようと決めた。
「少し離れる。ミコミが悪戯をしないように見張っておいてね。」
「うおん。」と任せろと言っているように聞こえるから不思議だった。
スミンはここを離れクロエお嬢様の元へ向かっていく。
「ミコミ死んだはずなのに生きてる。」と暗くなり星空を見ながらフルフに話しかける。
「おん?」と首を傾ける
「ミコミもスミンと同じでゾンビになったのかな?」
「おおん?」恐らくフルフの許容範囲を超えたのかもしれない。
「スミンはゾンビになっても溶け込めてるけど、ミコミはゾンビになってミコミじゃないって気付いてしまった。」
「うぉん?」と首を傾けている。
「ミコミわかっちゃったんだ。」神妙な顔でフルフに話しかける。
「なにかこうミコミパワーが溢れてくる。これがゾンビ!きっとこれからバイオハザードが発生して世の中すべてがゾンミコミになっていくんだ。」
コイツ何言ってんだ?ともはやフルフの理解の果てだった。?マークがフルフの頭の上に溢れている。
「ミコミはどうすればいい?」
それから先にゾンビになっていたのはスミンだと気づき。
ミコミがスミンになるのかぁぁ!と言った叫び声が響き渡ったという。
「またバカなこと叫んでいるんだろうな。」と叫ぶミコミの声を聞きながらクロエお嬢様の所へと向かっていく。
「あっスミン!」と元気よく声をかけてくる。
焚火に当たりながらいつの間にか串焼きが辺りに置いてあったりしている。
なぜだろう?とそんな食料あったかなと疑問に思う。
「むしゃむしゃ。」と直接肉を食べているのはテトだ。
まさかテトが獲って来たのか?
「ここ。」とクロエお嬢様が石上の隣を叩く。
「流石にそこは・・・。」
「ここじゃないとダメ!」と言っているこうなれば聞かないとハブてて機嫌が悪くなる。まったく誰に似たのだろうか?
「へっくし。」とラミーナがくしゃみをしていた。
風邪でも引いたかな?と健康管理に気を付けようと決めた。
「・・・」
「・・・」クロエとスミンは無言だった。
俺はそんな二人を見ながら肉を食べている。
お互いに何を話したらいいか、いや話したいことがあって、話せないのかもしれない。
仕方ないと溜息を吐きながら。二人のもとに串焼きを運んでいった。
話したいけど話すのに勇気がいる内容。
話してしまえばここでの生活が終わってしまうんじゃないかと、不安に思う。
でも話さないといけない。
でもと思う。
そんな私のもとにパタパタと飛んでくるメイド服を来たテト。
お前は何を着せられているんだと思う。まぁ十中八九ポルルのせいだろう。
そのテトが二人分の串焼きを運んできた。
「ありがとうテト。」
「ありがとう。」どうやら食べろと言っているらしい。
渡し終わったらまた肉を丸かじりしている。
可愛い顔をしてワイルドだなと思った。
ブックマーク、評価お願いします。




