それぞれの戦闘
外では激しい戦闘の音がする。
ノエノス様と大きなゴブリンとの一騎打ちの音だ。
どうするかと悩んでいる女が一人いた。
ここから逃げ出すか?だけど私はと考える。
そんな何も武器など持っていない女に襲い掛かるゴブリン達。
何も手に持っていないはずなのに、ゴブリン達に対応して行く。
一瞬の間に何処から取り出したのか伸びるタイプの武器のようだ。
スティレットを持って対応していく。
切ると言うより突いて殺すと言ったことに特化しているようだ。
「あの世で私に会ったことを後悔しな!」と言ってトドメを指した。
私はゆっくりと屋敷の中を歩く。
「ミコミはミコミは負けない!」と言いながら後ろにじりじり下がり追い詰められているミコミが見える。
「この野郎と。」ミコミが投げた暗器手裏剣が私の頭に突き刺さった。
「まさかミコミに良い一撃をもらうなんて。」とちょっとフラフラになるスミン。
「ひぃぃぃスミンのゾンビぃぃ。」と怖がっている。
ゴブリンに囲まれているのに余裕そうだ。
「ひぃぃぃぃーミコミにミコミに近づくなぁー。」とスミンゾンビに言っているが周りのゴブリンがそんな隙だらけのミコミの心臓を剣で突いた。
「ミコミもぉぉゾンビになるのぉぉ?」とか言って事切れた。
「ミコミそんな!」と声を掛けるスミン。
いつも明るい子だった。悪い子ではなかったはずなのだが・・・
「くっ。」と言ってゴブリン達から距離を取り、戦闘態勢に入る。
「ミコミの仇くらいは取ってやるさ。」と血が出続ける頭を長いメイド服を破いて頭に巻いた。
それから戦闘が始まった。
ラミーナは音に気付き目を覚ましたが・・・まだ寝ぼけている。
ガシャンという音と共に入ってきた奴に氷の魔法を放つ。
そいつが倒れた。
目をこすりながらドアを開けると屋敷の壁が壊れ大きなゴブリンがいた。
「なんだ夢か?」とドアを締めて再びベットに戻ろうとしてその部屋の壁が壊れ、そして大きな剣で背中から切られた。
流石の魔法士ラミーナも寝起きを襲われてしまえば抗えるはずもなく血が出てそのまま倒れるしかなかった。
ランドルもまた違和感を感じて起き上がり部屋を出ようとする。
そこにはタルタロスとセバスチャンの二人の老執事が異変に待機していた。
「何があった?」と聞くランドル。
「ゴブリンの襲撃です。」
タルタロスは自前の槍を持ってきている。
「数が凄まじく多く難儀しております。」
セバスは護身用の短剣を何本も付けた肩掛けのベルトをしていた。
やってくるゴブリンに対抗するようにタルタロスは槍で突き対処していく、討ち漏らしの敵をセバスが短剣を投げて対処していた。
「妻や子が無事なら良いでござるが・・・。」と心配するランドル。
「・・・」
「・・・」
「おい、なんとか言えでござる。」
「いやぁー仕方ない事でござるよぉー。」
「そうですその装備をするとそう発言するのは仕方ないでござるよ。」
「執事にからかわれることになるとはどうしたらいいでござる!」と今はそれどころではないとわかっているが・・・この戦いが終わったらコイツを手放そうかと考える。
妖刀 ござる
なんでもこの国と友好を結びたいと送られた品。
切れ味は良いが、ござる口調になるなんてどうにかならんのか?と思ってしまう。
「止まれでござる!」二人の執事に声をかける。
二人は止まり向こうの様子を見るそこにはラミーナ様がいて、その背中に大きなゴブリン、いやゴブリンキングが剣を振り降ろしていた。血しぶきが舞う。
三人は動き出す。
セバスが投げた短剣で気を逸らし、タルタロスが槍で刺そうとするがゴブリンが装備している武具で遮られる。
「ラミーナぁー、大丈夫でござるかぁ?」と大きなゴブリンを二人に任せて駆け寄る。
「変な声。」と笑っている。
「しっかりするでござる。今手当をするでござるから。」
「あなた、子供達をお願い。」と掠れていく意識の中子供たちのことを心配する。
「ラミーナぁー、行くんじゃないでござる。まだまだこれからでござろう!」
「変な声。」と言って意識を失った。
「なぁ、こんないっちゃあ失礼なんだろうが。」
「言いたいことはわかりますが、言わないで置くのが美徳というものです。」
「悲しいはずなのに・・・ござる口調で笑いそうになる俺は異常か?」
「今はそんな事よりも目の前に集中しましょう。」
「そうだな。俺達も死なないようにしないとな。」
ゴブリンキングと向かい合う。
ランドルは悲しみにくれていた。
「どうしてでござる。どうしてでござる。」という声が辺りに響き渡った。
彼等の長い険しい戦いが始まった。
〝おい、起きろ!〟
「うーん、なーに。」と目をごしごししながら言う。
母親譲りで眠気が取れない体質らしい。
〝どうやらお前の母親が・・・死ぬかもしれないぞ。〟
「はっえっ?どういうこと?」と思わず聞いてしまう。
〝さぁな、行って確かめるぐらいしろ!〟
「待って何?どういうこと?どういうこと?」とそれ以上反応がない。
「お母様!」と寝巻のまま靴だけは履き、自分の部屋を飛び出した。
その瞬間辺りは壁が崩れゴブリンたちが私に気付く。
「くっ。」と思って身構える。
ゴブリンが何匹も襲ってくる。
それを私は掻い潜るように躱した。
それがまるで一瞬の出来事。
「えっ何?何が起こっているの?」と自分の身体能力の高さに驚く。
今ならもしかしたら、姉上とも戦えるのではないかと勘違いしてしまいそうだった。
それから何度も敵の攻撃を躱した。
ただ攻撃のすべを知らない私は・・・どうしていいかわからない。
「おおおん。」と何かがゴブリンたちの首を噛みちぎっている。
この間ノエノスお姉さまに紹介してもらった子狼のフルフだった。
近くまで来るフルフ。
「ここは任せていい?」と思わず聞いてしまう。
「おん。」とそれに応えてくれた。
良い子と撫でて私はお母様の所まで走り出した。
「無事でいてお母様!」
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