里までの道のり
ガタガタと走り続ける。
途中でユニコーンたちを交代させ、進んでいく。
ユニメは先ほどのタンバリンの事を考えていたが、そろそろ着く準備をしなければならない。
「クロエ準備するから戻って来てー。」
「えーなにー?」とガタガタとうるさい状態。
「準備するから家に戻って来てー。」
「はーい。」とぴょんぴょんとユニコーンたちの背に立ちながらこちらに向かってきている。
「よっとー。ドヤー。」と戻って来てドヤ顔をする。
「はいはい、凄いね。」
もうクロエの扱いに慣れて来ているようだ。
「ドヤー。」と二度ドヤ顔をする。
「はいはい、これを着てねー。」と和服姿になる。
「おおーう。どーう?」と聞く。
「まぁいいんじゃないかな?」
「ユニメも似合ってるよー。」
「自分ではあまり似合っているように思わないんだけどね。ありがとう。」
「テトー大丈夫?」と未だぐったりして起きない背を撫でる。
「まぁ、鱗も大分再生してきたみたいだから大丈夫と思うよ。」
「そうだねー。こうなったら回復魔法で。」
「やめなさい。」とチョップする。
「あっいた~。」と雰囲気で痛い振りをしている。
「はいはい。」
ドゥンという音がする。
家が急ブレーキをしたみたいに止まった。
「着いたみたいよ。」
「?」と思ってそこに降り立つと。
森だった。
ユニメはユニコーン達の縄を解いて自由にさせる。
皆が皆集まって行動する。
何かを警戒するように・・・
「どうしたのー?」と思わず聞く。
「この子たち知らない人達の気配に敏感なのよ。」
「へぇー。いるのー?」と誰かと目が会った気がする。
風が吹いて、ささっと隠れる。
「いるのでしょうね。私にはわからないけど。」とさっぱりな合図をする。
「ふーん。」と消えたと思ったら彼等の目の前に出ている。
「くっ。」と身構えてクナイが四方八方からクロエに投げられる。
それを短剣の両刀で捌く。
隠れているもの達は冷汗をかいている。
「よゆーう。」と挑発するクロエ。
殺気立つ周りの者達。
煙玉を使ってクロエの視界を奪う。
「ちょっとー、それはダメなんじゃー。」
その煙の中から攻撃が飛んでくる。
「わわわ。」と焦りながらも持ち前の反射神経でそれを捌く、捌く。
煙が晴れると無傷なクロエがいる。
「あービビったー。」とにこっとする。
「バケモノか・・・」
「・・・様、並か。」と再び戦闘態勢に入る。
今度は直接。
「はぁーいそこまで!クロエも帰っておいでー。」
「えーもう少し遊びたいよー。」
「バカ言ってないで、もう行くよ。」
「お嬢よろしいので。」
「まぁ悪い子じゃないよ。」
「お嬢が保証するなら・・・。」と皆が引き下がるように消えていく。
「むぅー。」と頬を膨らませる。
「ほらテトを連れてきて。」
「あっそうだったー。」と家に入ってテトを腕に抱きながら森の険しい道を難なく進んでいく。
「クロエもしかして・・・。」
「どうしたのー?」
「いやなんでもない。」とまた何か考え出す。
「?」と首を傾ける。
それから里へと続く道は険しい道のりでクロエが何度も罠に掛かって、脱出を繰り返していたりした。
ロープの罠に掛かって片足の宙ぶらりん状態になり、いつの間にか脱出。
「ふっ、脱出のプロと呼んでー。」
「はぁー。まず罠に掛からにようにね。」
「はぁーい。うわぁあー。」と言った側から落とし穴に落ちている。
「よっと。」と難なく昇ってくるのはクロエゆえだろうか。
びゅーんと矢が飛んできて、人差し指と中指の間でキャッチしている。
「ふふーん。」と余裕の表情だった。
ばかやろーうと書かれた立札を睨みつけているクロエ。
「なんて書いてあるのー。」
「はぁー、先に行くわよー。」
「あっ、今行くからー。よっとおっとと。」と丸太が左右から来ていたりする。
「凄いね、まるで、いやあの子より上?」
「さっきから、変なのー。うわぁー。」と今度は袋の中に閉じ込められる。
「あちゃー、流石に・・・。」
「そうだねーちょっと危なかったかもー。」
「へっ。」とまるで罠に掛かっていなかったように自然とそこにいる。
ぎゅっと袋は閉じたまま破れなどない状態でそこにあった。
「クロエもしかして幽霊だったりする?」
「そんなことないよー。むしろ恐いかなー。」とニコニコ顔だった。
「そうね。なんかそう思うとクロエが恐くなって来たわ。」
「なんでー。」と距離を取ろうとするユニメに近づいて縮めようとするクロエだった。
ほっぺ同士が合わさってムニムニしていた。
「ごめんなさいね。」
「わかればよろしーい。」
「そろそろかな?」
「おおーう。」と隠されてる里が見えてきた。
どこにでもあるような田舎の村みたいな。
「こっちよ。」
「へっ。こっちじゃないのー?」
「あれはカモフラージュなのよ。」
「ふーん。」と付いて行くと井戸に行きつく。
「じゃあ、飛ぶから。」
「うん。」と先にユニメが井戸に飛び込んだ。
ドボンという音がする。
それに続いてクロエが・・・
「あれーなんかおかしいようなー?まぁいいかー。」と首を傾けながら井戸に飛び込んだ。
渡目は濡れネズミになりながら、井戸の岸に向かう。
クロエは天井を歩いている。
「ずるー。」
「だって濡れるのやだしー。」
「私だけー。」とこう言うルートでは行った方が安全だからとユニメに伝えられていた。
「はぁー。仲間が出来たと思ったのにー。」
「ほっほっほっ、それも人生じゃ。」
「お爺ちゃん。」
「ユニメ、今回も濡れ美人じゃのう。」
「お爺ちゃんのえっち。」
「ほっほっほ。男は皆エッチな生き物だからのう。」
「何この妖怪エロ爺はー?」と聞くクロエ。
「この人は。」
「皆まで言わんでいい。どうだそっちの。濡れネズミになっていかんか?」
「やだー。」
「すがすがしいほどの断り方よな。しかし、隙が多い。」と紐を引くと天井からドバァーっと水が流れてくる。
「へ?」と気付けばどうすることもできずにクロエとユニメは濡れネズミになっていた。
「わぁーやられたー。」
「してやったり。」と二人の世代を超えた友情が芽生えたのだった。
「あーこれ会わせたらいけなかったかも・・・。」とユニメは頭を抱えたのだった。
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