天狗党の面々
「この子は一体?」と声を掛けるユニメ。
「わーすごーい。」とクロエが降ってくるようにユニメの後ろに乗る。
ちょっと重たそうにするペガサス。
「この子はユニコーン達のリーダーの子、名前はタンバリン。」
「なにそれー変な名前ー。」
「ふふふ、そうだね。」
「あははははー。」
「ひひーん。」と抗議の声を上げる。
空を飛んで元の場所に戻るかと思ったら段々と高度を下げている事に気づく。
「あれーなんか落ちてるー?」
「本当だ。どうして?」
「頑張れー頑張れー。」と応援するクロエ。
ゆっくりとだが落ちている。
「ユニメが重いからー。」べしと叩く。
「ツッコミ速いよー!」と一瞬の出来事。
「あっつい、それにクロエのが重いでしょ。」
「そんなことないよーあはははー。」とこのやり取りも楽しいらしい。
「ひひーん。」と何かを語り掛ける。
「クロエが重たいって。」にこっとする。そして自分が重いわけではないとホッとする。
「がーん、噓でしょー嘘だと言ってくれー。」と楽しそうにタンバリンに言っていた。
ペガサスの羽根が少しずつなくなっていっている。
「もしかして魔法で一時的に出したもの?」と考え込む。
「進化をしたわけではない?でも進化先が天馬ならあり得る。」角がないこと、それにより魔力が内に向かっていること。
それに誰かを思っていること、私を助けようとしてくれた。これは憶測になる。
「これ大丈夫ー?」
「ううん、大丈夫かな?」と着地前に羽根がなくなりストンと落ちて着地する。
「うぉぉぉ。」と衝撃に揺れるそれから元の場所に戻ろうと崖を昇っていくタンバリン。
「凄ーい。凄ーい。」と感心するクロエ。
「ぜぇーはぁーぜぇーはぁー。」
「もう、クロエは乗せないって。」
「がーん。」と言っているが別にそんなにもショックではないのかも知れなかった。
それからユニメが穴の出来た場所を戻すように土魔法を使う。
「まったく、クロエどれだけの魔力を持っているのよ。」とこの場所を消してしまった程の威力で使ったはずなのに未だ余力があるようだ。
「うーん、まだ余裕かな?」と自分を計りかねているようだった。
そのことに疑問を抱く。
「普通は自分の強さによって強くなっていくのだけど・・・クロエのはなんかこう借り物の強さに振り回されているような。いやまぁそれを楽しんでいるのはいいことなんだけどね。」
「そーう?でもまだまだー上に行ける気がするー。」
「そうね。頑張りなさい。これから行くところにヒントくらいはあるはずだから・・・。」
「何処に行くのー?」
「この忍びの国の中枢、忍びの隠れ里よ。」
「おおーう、なんかすごぞーう!」と目をキラキラさせている。
「見た目はそんなに凄くはないけど、色々見つけることが出来ればきっとクロエのものにできるはずよ。」
「?」と首を傾ける。
「ふふふ、楽しみにね。」と土の舗装が完了する。
「それじゃまた出発しましょうか。」
「おー。レッツゴー。」とさっき拒否られたタンバリンに乗っているクロエ。
嫌そうな顔をするタンバリン。
「ふふふ。」それを見てまた笑うユニメ。
他のユニコーンたちも笑っているようだった。
タンバリンがクロエを振り落とそうとしているがそんな事で落ちるクロエではなかった。
天狗党アジト
「ここはどこでござる?」と気が付けば知らない場所に連れて来られているうたは。
拘束から抜け出そうとする。
「くっ。」となかなか抜け出せない。
「あら、起きたのね。」
「アヤノ。これは一体どう言うことでござる?」
「見たままよ。本当ならこのままこの羽根で貴女を拷問するんだけど・・・それはダメってお偉いさんが言っているからね。」
「速くこの拘束を解くでござる。」
「いいわ、でもそれには条件がある。」
「なんでござる?」
「これをよくみるのよ!」と紐で括りつけてあるコインを垂らす。
「これがなんでござる?」
「よーく、よーく見るの。」と糸がブラブラと揺れる。
そのコインをよく見続ける。
「これになんの意味があるのでござる?昔からこれをしていたでござるが?」
「そうね。そろそろ効き目を試していいかもしれない。」
「どう言うことでござる?」と目がぐるぐる模様に変わってきている。
「ふふふ、そううたはのご両親を殺したの棟梁の風魔小太郎。」
「・・・おじいちゃんがお父さん、お母さんを殺した。」
「そうよ。うたははその仇を取らないといけない。」
「私は仇を、お父さん、お母さんの仇を。」
「そうよ。できる?」
こくと頷くように答える。
「では行ってらっしゃい。」と拘束を解いてあげる。
「うん、言ってくるでござる。」とここをフラフラと立ち去って行った。
「大丈夫なのか?」和服の頭巾で顔を隠して僧兵の衣装をしている男が聞く。
「デンデン、何?」
「そんな不完全なものを頼るより・・・やってしまった方がよかったんじゃないのか。」
「・・・色々規制があるっていったでしょ。それをすり抜けるためにはあれしかなかったのよ。」
「確かに規制は厄介だ。そうか妖刀ござるを持っている以上下手に手を出すと、妖刀の機嫌を損ねてしまうか。」
「そうね。」
「アヤノ、お前はどうしてこちら側に付いた?」
「今更なに?」
「そうだったな。知っていただけど何度も確認したいのが私と言うものだ。」
「目的は栄光の侍の国を取り戻すため。」と静かに闘志が燃えている。
「そうか定まっているならいい。」
「なんの話しをしているんだぐわわ。」と聞いてくる。
「これはバル殿、なに老人のおせっかいをね。」
「そうかぐえぐえ。」
「それより体調はいいの?」
「ああ、まぁ激しい運動は禁止されているぐわわ。」
「クーカに見てもらったのね。」
「ああ、完治は無理。後は望みを刀に託すしかないと。グーグー。」
「ごめんなさいね、妖刀ござるはすでに宿主を決めてしまって・・・。」
「アヤノ気にしないでいい、残りの天下七刀の六刀のどれかを握れば私に適性のあるものがあるかもしれない。ぐわぐわ。」
「その病、アヒルになっていくって聞いたことないんだけど・・・。」
「遺伝的なものだからね、仕方ないんだ。ガーガー。これを直そうと思ったら、伝説にすがるしかないぐわー。」
「そうお気をつけて。」と言ってここを去って行く。
「ぐわー。」と返事をする。
「わざとらしかった?」
「いいえ、完璧な演技です。まぁ病自体は本当でしょうが、そのぐわわが真実味を見せているでしょう。」
「お前ほどではない。」と二人が会話をしていた。
「あの二人バレバレなんだよね。」
「演技下手だからね。」とアヤノと会話するクーカ。
「いい女は嘘がうまいらしいよ。貴女みたいに・・・。」
「まだ疑っているの?」
「当たり前じゃないここは諜報活動に長けた忍者の国よ。疑わない方がおかしいわ。」
「・・・それで本当の具合は?」その話題をスルーをする。
「良くもないわね。このままいくと急な発作でなくなってしまうかもしれない。」
「それは精神的にも、肉体的にも負担を掛けられないってこと?」
「そうとってもらって間違いない。・・・人って何が原因で死ぬかわからないものですからね。」
「昔の後遺症か・・・。」と忍びの国で行われていた過酷な訓練施設での出来事。
私達がここにいる理由。
「速く忍びの国を滅ぼさないとね。」
「ええ、侍の国にして行きましょう。もうあんな思いをするのは私たちだけで十分なはずだから。」と震えているクーカを抱き締めるアヤノだった。
「私たちは強くない・・・でも簡単には死なないわよ。」と今度の決意は本物だった。
「・・・。」と扉の向こうで聞き耳を立てている鎧姿の男がいる。
どこか誰かに似ているような雰囲気のもの。そこからギシギシ音を立てながら廊下を歩いて行くのだった。
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