うたはの愛刀
どこかの鍛冶屋のドワーフの前に妖刀ござるが置かれている。
それを手に取って都議直し、新しくつばと握りをつける。
そうしたら消えていく妖刀。ありがとうでござそうろう。
そんな言葉を聞いた気がするドワーフの鍛冶師。
グ!と親指を立てて答えた。
いい仕事が出来たでござると言うことだろう。
妖刀ござるはこれからどうしようか悩んでいる。
これから盛大な祭りが始まるその時自分はどこにいるべきか?
一瞬浮かんだ女がいた。
少女名はうたはと言ったか。
一緒にいた期間は意外に長かった。最初は逃げようとしていたが段々懐いてしまった。
しかし逃げてまた出戻りとはかっこう悪くないだろうか?
それにそれで嫌われている気がしたら嫌だった。
だが妖刀としての感がこの祭りの最中はあの女の側にいた方が面白いと言っている。
ふっそうか私も彼女の愛刀になりたがっているのか?
妖刀として持ち主を何百年を過ごしてきた。
その度に災厄をもたらして嫌われてきたのだ。
その私を愛してくれたのは彼女だけだった気がする。
愛に生きるのもまた悪いものではない。
そう彼女の愛刀になるべく私は・・・今一度鍛え直す必要があったのだった。
「もう探すのは辞めだ。私の力を彼女に与えよう。」と妖刀としての力を高めるべく瞑想に入った。
「ふふふ、可愛い寝顔をしている。」と第三王子ラネスの頬をツンツンとしているラノカ。
「まったく、情けないですね。この程度で気絶するなんて。」とうたはが腕を組んでいる。
「ふふそこが可愛いんじゃない。」
「そう言うものですか?」
「そう言うものです。」
そこに現れる女の保険医、なんでも先生も兼任していて男子生徒に人気らしい。
少し煽情的なかっこうをしているが、これがこの国の常識。
ペロと口を動かしたのはこの王子を狙ってのものではないかと疑ったうたはは腰に手をやるがそこに妖刀ござるはなかった。
一抹の寂しさと共に暗器を取り出しそうになる。
「そう警戒しないで。」
「無理です。」
「ふふ、ラネスちゃんをよろしくね。」とどこ吹く風のラノカ。
「私はショコラよろしくね。ラネス様。はーい、触診しますね?あれこの子まるで女の子みたいですね。」
「よく言われます。あははは。」
「そうんなんですね。あははは。」と冷や汗が流れる女の保険医ショコラ。
それは暗に秘密にしてねと言っているようだった。
時に抜けている時があるのは身内の中だけらしい。
それ以外の時はしっかり王妃をしていた。
今日の学園での挨拶が王子達ができないと知るとすぐに駆けつけて保護者代表として話しをした。その護衛に就いたうたは。
まるで他のものが信用できないと断る中でうたはだけはなぜか信頼していた。
本人に聞いたところ。
「フィーリング?この娘とラネスちゃんはうまくやれるってこうビビッと来る時があるのよ!」聞いた話ではそうやってルイネとイコイを見つけたのだからしっかりとした人物眼は持っているのかもしれない。
うたはは思ったこの人が王位に就いた方がいいんじゃないのか?としかし王国は男系の王様が就く決まりが法律で決まっている。
まぁある程度の爵位までなら女性がなれたりするらしいが・・・
「さてと、私は今日はここで過ごすかな。」
「えっ王城に戻らないのですか?」
「ふふ、ルイネちゃんが今、デート中だから邪魔したら悪いしね。」
「ああ、そう言えばライズ殿とそう言う中でしたね。」
「うん、うたはちゃんそのライズ君のこと知ってるの?どんな子?」と恋バナをしてくる。
「うーん、やばいくらいのシスコンです。」
「そう、それはやばいわね。」
「はい、やばいです。」
「でも、楽しそう。私ももっと一緒にいたかったな。」と今は亡き王様の事を思っている。
それを黙って聞いていた保険医の女
「ああ、ライズ君の事ですか?この学園でも何人もの女性を振ってましたよ。でもシスコンと知ると不思議と皆離れて男の輪が出来ていたりしてましたね。」
「まぁ顔だけはいいですからね。」
「あら顔は大事よ。この子も可愛いじゃない。」
「この子はダメです!」と二人して言う。
「ふふ、冗談よ。」
「もうからかわないでよ!」
「ふふふ、私もなんだか仲良くして欲しくてね。よろしくたぶん長い付き合いになるから。」
「?」と二人して首を傾ける。
「おっす、元気?」と入ってきたのはなんだか魔改造されたメイド服を着ている女の子だった。
「あら来てたの。報告お願い。」
「いいのか?」とこっちのラノスとうたはを見て言う。
「ああ、いいのよ。」
「お前がそう言うなら良いけど。」
そう言って近づいて鼻で匂いを嗅ぐ。
「?」と戸惑う二人。
「なるほど、微かにスミンとこっちの人からもクロエの匂いがする。関係者か?」と首を捻る。
「クロエを知っているの?」
「そりゃまぁ色々あってな。」話しを濁す。
「そんな臭いフェチの事より報告してくれるかしら。」とちょっと怒なショコラ。
「そんな怒るなって、見た目より年齢が上だってわか・・・ああ、ごめん気にしてたね。わざとじゃないよ。人をおちょくって生きるのが俺の俺たる生き方だからな。」
「はいはい。それで。」
「現在レジスタンスが動き出してこの学園に向かってきている。狙いはその第三王子だ。」
「なるほどね。」
「貴女は一体?」
「あら知らなった?私の名前はショコラ・デ・ココアーテ、現女公爵よ。」
「貴女があの男食いの女公爵!なんでここに!そうだったわね。貴方学園の理事もやっていたわね。」と苦い顔をする。
「男食い?選別と言って欲しいわね。これでもいらない貴族といる貴族を餞別おっと間違えました。選別しているだけなのよ。王妃様のおかげさまで共学になってしまいましたけどね。」にこッとする。
睨み合う二人。
「まぁ今はそんなことはどうでもいいの。それで。」
「また何かやらかしたのか?俺もやる方だが、あんたはやっぱそれ以上だぜくくく。」
「ふふふ、ラミーナも堅物でしょう。いつでも戻って来ていいのよ?」
「あそこはあそこで面白いんだ。俺は気に入っている。」
「そう、それで時間はどのくらいあるの?」
「あまり時間はないな。脱出するなら早い方が言い。」
「そう、貴方はそうね外に出た学園生を逃がしてくれるかしら。」
「げー一番めんどくさい所押し付けるな。まぁ面白そうな事になっている奴等もいるみたいだし、いいぜ。」
「あらそうなのね?気になるから、後で報告書をあげておいて。」
「あ~それはヤダ。口頭で後で聞け、いやラミーナお嬢様に手紙をかかせる。あははその方が面白いからな、あはははは。」と笑っている。
「?そんな面白いことになっているの?」
「そんな面白いことになっているんだ。くくく。」とお腹を抱える。
唖然とした二人も気になった。
「今度もしあったらそっちの二人にも教えてやるよ!くくく。」ドンドンと壁を叩く。
「はいはい、時間がないんでしょ。早く行ってらっしゃい。」
「アイアイサー。」とふざけた敬礼をして去って行った。
東方ではああいうものを傾奇者と言うそうだ。
「ということで逃げましょう。先生達に避難誘導をお願いしていい?」とお願いすれば、そこに影が現れて首を縦に振って去って行く。
そこにいることに気付かなかったラノカは唖然としている。
うたはは気付いていたようでラノカの前に出て警戒している。
「ふふ、そんなに警戒しないでと言ったでしょう。だけど戦闘能力だけは足りなくてうたはさん、しばらくレジスタンスの足止めをお願いしていいかしら?」
ラノカに確認を取るように首を縦に振った。
「わかった。」と頷く。
「さてそれじゃあ、この子は私が味見。」
「それはダメ!」
「あら残念。うふふ。」とまったくこりていないな。
ラノカはここから逃げたら、まずこの女の理事長の取り消しをしようと決めたのだった。
「よいしょと。」と思ったよりも軽いラネスを背負う。
「うたはちゃん、お願いね気をつけて。」
「はい、二人も気をつけて。」
「うん。」と頷いて地下通路から逃げていく。
「ふふふ、なんだか高ぶってきた。まるでそう戦場の祭りに赴くような。」
保健室から出て敵を迎えやすいような広場に出る。
「そうか、お前も楽しみにしていたんだね。」
うたはの前に地面に刺さっている妖刀ござるがある。
その妖気は凄まじくまるでうたはを試しているかのようだ。
”俺を扱えるか?”と聞いている。
近づくたびに圧倒される身体。これが本当の真なる妖刀ござるの姿なのかもしれない。
「拙者は決めたでござる立派な侍になると!だから、一緒に来てくれでござる!」
”ああ、お前の決意受け入れよう!”
妖刀ござるの波動がうたはの服をどす黒く染め上げる。
今のうたははどんな相手にも負ける気は起きなかった。
「さぁ、来い!」
敵を待ちきれないように呟く。
うたは参戦中!
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