やらかしてしまったクロエ
「どぉーん。」という音がする。
「あーいたたたた。」と誰かの上で腰を擦るクロエ。
「がおー。」俺の方が痛い。
「いいやー私の方が痛い!」と二人睨み合う。
まぁなんかクッションぽいものに助けられたような気がしないでもない。
いや勘違いか・・・ないのが虚しい。何とは言わない。
「がお。」パタパタと第三王子を足蹴にして飛び出す。
「もう、テト!しっかり着地してよ!」と怒る。
見た目に騙されてはいけない。クロエは重い!
「あーそう言えば。指輪の重量を変えれたんだったー。うっかりテヘペロー。」
「おい!」と思わず声に出すが聞いていない。
「うんん?」とクッションにしている伸びている男を見るクロエ。
顔を良く近づけて見る。
「どこかで見たようなー・・・はっ!友達二号ー!」と下にしている子に向かって言う。
「がおがおがお?」ってクロエ他に友達いたのか?
「失礼なー、クロエだってーやればできる子なんだよー!」とぷんぷん言ってくる。
右腕でしっかりこう掴んで引き寄せてじっくり女の子を見る。
「うーん間違いない、王城で会ったー。確か名前がー?トンチンカーン!」
「ぷっ。」コイツ絶対適当につけたな。あわれ友達二号。
「がおー。」でこっちのは?
「そっちはー友達3ごーう?」と首を傾ける。
どうやらこっちはわかんないらしい。
「確かー、ルイネといたートウヘンボクー!」
「ぶー。」コイツまた適当に友達の名前捏造している。
「なんだかー記憶があいまいでー、勉強したからかなー?そのストレス?で友達忘れちゃったのー。」と両手をグーにして振っている。
「がお。」まぁ死んだような目だったからな。あの時のクロエは何かが抜け落ちていた。前後の記憶があいまいなのだろう。
しかしこの現場を多くの人達に見ている。言い逃れは出来ないだろう。
「おい、まさか王子たちを二人も倒すなんて!」
「前代未聞だわ!」
「間違いなく退学ね!」
「こんなやばい子と同じ学校なんて!」
どうやら皆距離を取っている。
どうやらクロエは一躍この学校の時の人のようだ。
「そんなに褒められてもー。でへへ。」
何かを勘違いをしているクロエ。
「これで、お姉ちゃんやお母さんに並んだー。」と俺に向かってドヤ顔されてもな。
いや、きっとそれ以上のやらかしだと思うぞ!
「何をやっている。」
「クロエどうしてこんな!」
「クロエちゃん、そろそろ覚悟を決める気になった?」と一人だけ違う意味で聞いてくる。
「いやだー!」とその返答だけ一早かった。
「ルイネお前の知り合いか!こんなことしてただで済むと思ってるのか!」とマユカが聞く。
「きっと何か事情があるんです。」ルイネが弁護に入る。
「事情?この状況で?」
クロエが第二王子の首根っこを掴んで締め落としているように見えなくもない。
「うーんと、きっと事情があるはずです。」と目を反らしている。
「いや、無理だろうこの状況で!王子二人をカツアゲしている状況にしか見えない!言い訳は無理だよ!」
「待ってー友達ー。トウヘンボクじは友達なんだよー!」
「へぇー君は友達の首を締めるのかい?それにトウヘンボク?」
「うーん、最近はそう言う遊びが流行ってるってー、アリアが見せてくれた本で言ってたー。」注クロエが勝手に見たアリアの秘蔵本。アリアが焦って言い訳でそう言ったのだ。
「そうなのか?」と疑念を抱きながら聞く。
「ああ、あれは違うんじゃないかな?」と顔を赤らめているルイネ。
「何が違うんだ?」と疑問に思うマユカ。
「取り敢えず、王族暴行罪で引っ立てろ!」
「はっ!」と兵士たちが連れていく。
「がおお。」クロエー。
「うわーん。助けてー。あーれー。」なんだか意外に楽しそうな顔をしているクロエだった。
この様子ならひょっこり抜け出してくるかもしれない。
王族を気絶させたのだから、リアルではこんな対応をされるだろう。
ましてや殺人未遂のようなものだからな。
乙女ゲームみたいにはいかないのだよクロエ。
主人公になれなかったクロエに合掌をした。
どちらかと言えば立ち位置的にラスボス系かもしれないが・・・
その他に異常がなかったわけではない。
王族三人が在校生と入学生のあいさつができず、代わりにマユカとルイネが挨拶をする。
「醜態だけは晒すなよ。」とすれ違いざまに耳元で囁くマユカ。
「そちらこそ、まぁまぁでしたね。」
ルイネも及第点の挨拶をした。
そして各クラスに分かれて、クロエの退学も発表された。
そのことに頭を抱えるルイネ。
だが一番ショックを受けたのはイコイだった。
「クロエちゃんがいない学校なんて辞めてやる!」と息まいて学園長室まで押しかけたほどだった。
その様子を見てほくそ笑むマユカ。
「王城に運んでおいて。」と命令する。
「はっ!」と丁重に第二王子のルオンを運び始める。
マユカの考えはこうだ。ここから即決で決めなければならない。
まずレジスタンスの首領ミコミを処刑する。
そのことによって反乱分子を一掃。
その功績により第二王子の王様就任、就いてしまえば第三王子など後でどうとでも処分ができる。急がなければ!と焦る気持ちで処刑台のある広場へと向かうのだった。
スミンが学校について事のあらましをルイネに聞いて頭を抱えた時にはすでに状況は大きく動き始めているのだった。
その様子を影でこっそり見ているものがいるとは知らずに・・・
王城の地下牢に入れられるクロエ。
「やっちゃったー。でも一度脱獄してみたかったんだよねー。」にぱーとしている。
「しくしくミコミ何もしてないのにー!」と牢屋でそんな声を聞くと恐い。若干ブルブル震えるクロエ。
「うん?」と隅の方で見覚えのある声がする。
「ミコミー?」
「へっ?クロエ様ー。助けに来てくれたんですかー?」と瞬時に近づいて手を握ってくる。
「えっ違うよー!何か入れられちゃったー!」
「へぇーそうなんですね。あはははは。」
「そうなんだよー。あははははー。」と二人して笑い合う。
「ってダメじゃん!捕まってんじゃん。もう、終わりだーミコミー殺されるんだー!」と頭を抱える。
「えーそうなのー?」
「ミコミ今日までの命なんだってー。何もしてないのにー!シクシク。」
「本当にそうなのー?」
「そうです。信じてください!頼れるのはクロエ様だけでーす!アーメン!」と拝んでいる。
「うーん、うーん、そう言えばこの前ー、私が楽しみにしていたお肉食べたよねー?」
「えっいつのことですか?そんな小さなこと覚えてないです!」
「それも何回もー。楽しみにしてたのにークロエだけ量がちょっと少なくなったー。」ニコと肩に手を置いて!
「お肉を取ったのは万死に値するー!」
「がーん!ミコミわざとじゃないのに!身体が勝手に動いたんですー。」と言い訳をする。
「許さないものは許さないー。お肉の罪は末代までってークロエの中では決めてるのー。例え神が許しても・・・クロエは許さなーい。」ちょっとノリで言っているところがある。
「そんなー!はっ!」と何かを閃くミコミ、何かをキャッチする。
「そうか、この手で行くしかない!」と急に大人しくなる。
「?」と疑問に思ったがクロエも牢屋に入れられたごっこを楽しむのだった。
何がそんなに楽しいのかうたを歌ったりしている。
「~♪」その歌が最後の晩餐歌になるとも知らずに・・・
ミコミは震えているできるはずだと・・・
こっちに歩いてい来る兵士達。
「うん?一人多いぞどっちがミコミだ?」
「さぁ?」
「おい、どっちがミコミだ!」
「この人が、この人がミコミです。」
「へー?え?」
「おおうそうか?」
「ふふふ。」と完璧な計画にミコミの顔が変わっている。
「まってあっちが本当のミコミだよー!」
「うん、この期に及んで嘘をつくな!」
「本当!本当だからー!これじゃあプリズンブレイクできなくなるー!」
「そうかどうする?」
「面倒くさいから二人連れて行こう。」
「へっ。」
「えーーー?」
「だけど・・・。」
「どの道ここに入れられた奴はとんでもない悪人だ!極刑さ!」
「そうかそうだな!よし二人とも連れていくぞ!」と手錠をつけられて連行されていく。
「えーどこ行くの?」
「ついて来ればわかるさ。」
「どうしてこうなるのー。」とミコミが泣きじゃくる。
逃走を謀ろうとして、ズッコケた。
「本当にコイツ等のどちらかがレジスタンスの影のリーダーなのか?」
「間違いない、頭は相当に切れるらしい。二人とも演技をしているんだ気をつけろ。」
「はっ!」と気合を入れなおす。
そして二人が連れられてきた先は大きな広場に沢山の人で埋め尽くされていた。
二人の前には大きなギロチンが用意されている。
「これより王都を混乱に陥れる史上最悪の極悪非道のレジスタンスの影のリーダーミコミの処刑を始める!」
「うぉおおおおおお。」
「あああああああ。」と歓喜なのか絶望なのかどちらとも取れない声を出す民衆。
ここから歴史が怒涛の如く動き始めるのだった。
ブックマーク、評価お願いします。




