第二章 神社の女巫女
あけましておめでとうございます。
そんなの俺には関係ない!
ついにこの日がやってきました初詣!
妄想が膨らみます。
「新年明けましておめでとうごさいます。
今年もよろしくお願いします。
変態ケンタラー先輩。」
「まて!なんか最後変な言葉が聞こえたような…」
「気のせいじゃないですよ(笑)」
「くっ!このさらりとひどいことを言う後輩だな」
「そんな事言ったってしょうがないじゃないですか。朝一の挨拶した時から電車から出るまで、愛用のデジカメをニヤニヤしながら拭いている先輩を隣で、生で、ず〜っと見てるんですから…世間の目も考えてくださいよ。」
そう、ここは新崎君との合流地点では無く、二つ隣の町。
ここに来るまで二駅、それなりに距離もあった。
だが、俺の頭は巫女さんの事でいっぱいになっており
それどころではなかったのだ!
「ぅうスマン、なんか今日はやけに俺テンション高くて、いぃやっほぉお~!」
「大概にしてくださいよ。」
「はぁい」
こんな会話をしながら駅から歩くこと数分、
人がどんどん増えていく。
それもそのはず、これからいく神社は地元でも有名なパワースポットでもあり一宮でもある場所。
朝8時で雪も積もっている凍える様な風の吹く日だと言うのに、目的地手前でこの人の量…
お、あの大きく赤い鳥居が見えてきた。
「やっと見えてきたか!」
「やっとってほんの10分も経ってないですよ…いつも自転車で1時間かけて何処か行くケンタラー先輩の言葉とは思えない…」
「む、確かに!だが待ち遠しかった!!」
「正直な人ですね。」
大きく神社の名前の入った石を過ぎ、
そして大きな鳥居をくぐり、
急いでお参りを済ました。
「って!急ぎすぎですよケンタラー変態。」
「いやぁ待ち遠しかったからつい!…ってせめて先輩って言ってよ新崎ちゃん(泣)」
「じゃあ変態先輩。」
「言うと思った…」
そして俺達はついに、ついに!
生巫女さんにもう少しで会える!
しかしこの時はこんな悲劇になるなんて、
思いもよらなかった…