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不正

亮はIIDの専務の山本に連絡をした。

「おはようございます。團です」

「おはようございます。山本です副社長」

「副社長?今名古屋に向かっているんですが

突然すみません。お願いがありまして」

「いいえ、飛んでもありません。

何時にお着きになりますか?」

「10時です」

「お迎えに向かいます」


亮が駅に着きIID本社に着くと会議室に

仰々しく会議室に通された。

「おはようございます」

「いや、どうも」

「今日お願いしたいのは、今度D1株式会社

(美宝堂)の支社長になる屋島の

部屋を事務所を探してほしいんです」


「はい、早急に」

「それと販売員の募集のお手伝いもお願いします」

「それでお約束した枕は届いていますか?」

「はい、今テスト中ですが

恐らく相当な数が捌けそうです」

亮の前に書類が運ばれてきた。


「なんですか?これ?」

「社長が来社する度に閲覧する書類です。

これからは副社長に確認してもらうように

社長に指示されています。をそれとマテリアさん

向けのリストです」


「わかりました。ありがとうございます」

亮は次々に書類に目を通して10分

ほどで確認を終えた。

「これをどのように評価すればいいですか?」

「はい、今までは社長が目を通すだけでしたので」


「そうですか?」

「何かありますか?」

「スイーツミラ5店舗ありますが、栄町店のアルバイト

の離職が多いのですけれど、店長は男性ですか?」

「はい、村崎栄治です」

「後で寄ってみます」

「僕に注意する権利ありますか?」


「はい、もちろんです」

「それとビルメンテナンス、清掃業務の

実態が見たいのでそれも後で観させていただきます」

「わかりました、後程ご案内します」

「いいえ、覆面で行っています」

「はい」

幹部が頭を下げた。


「では、物件の方をご案内します」

常務の伊藤が亮と屋島を案内した。

栄町から2駅隣の千種駅から歩いて5分程の

2LDKマンションを案内され屋島は満足し、

栄町のIIDのビルに事務所を満足だった。


「周辺を見て事務所に戻りますので

それまでに書類を用意してください」

「かしこまりました」

亮と屋島は伊藤と別れパフェ類を売っている

スイーツミラへ二人で入った。

「どうですか?」

屋島が亮が食べている所を見て言った。


「クリームが安物です」

「はい?」

「ソフトクリームの原料のクリームがあるんですけど

原料の牛乳と乳脂肪、糖分、バニラの配分で

ずいぶん値段が違うんです。ここは一番安い物

使っています。入荷伝票と2リットル当たり500円違うんです

つまり1日当たり6リットル使うとして1500円

月間45000円違います」


「何か悪い事している訳ですか?」

「しかも、アルバイト女子に対しての

セクハラっぽい態度がありますね」

「そうですか」

亮はスタッフの女性に声を掛けた。


「前田明美さん?休憩は何時から?」 

「後10分です」

「お昼一緒に食べませんか?」

「はい、いいんですか?」

前田は屋島の顔をチラリ見して

OKした。


「屋島さん、今度の店舗の方見てきてください」

「わかりました」

亮は店の外で待って前田と話をした。

「何食べます?僕東京から来たので

良くわからないんです」

「ええとこの周りだと『そーれあんかけスパゲティ』

があります。名古屋名物ですよね」


「そこへ行きましょう」

「はい」

「どうして私を誘ってくれたんですか?」

「もちろん、あなたに興味があるんからです」

「はあ」

前田は自分の顔を触った。


亮の媚薬の効果で前田は亮を信頼していた。

あんかけスパゲティはあんかけの中に

スパゲティが入っていて、麺に絡まって

中々美味い物だった。

「美味しいですね」


昔からの喫茶店はナポリタンという、

日本オリジナルパスタがあり

渋谷の壁の穴が明太子スパゲティを

メニューに居れた時から開発した時から

もはやスパゲティはイタリア料理では無くなり

フェミレスでは明太子スパゲティは

どこにでもある商品だ

そこにデザートのチョコレートパフェ

が運ばれてきた。


「美味しいですね」

前田が微笑んだ。

「あなたの店のソフトクリームと味が違うでしょう」

「はい、うちのクリームとコクが違います」

「そうなんです。あなたの店は安いクリーム

使っているんです」


「本当ですか?」

「はい、前田さんはあの店に勤めて

何年になります?」

「ええと3年です」

「パート契約ですか?」

「はい」



「あの店長嫌じゃないですか?」

「・・・」

前田は返事が出来ずにいると亮は顔を寄せた。

「実を言うとお僕はIIDの者です。

村崎店長のセクハラありませんか?」

「はい」

前田は小声で答えた。


「あの、先月入ったアルバイトの黒木さん

店長が狙っていますよね、時給も1050円だし」

「えっ!」

黒木が1050円と聞いて目を見開いた。

「店長はアルバイトの面接で気に入った女の子

ばかり雇って、かわいい子はすぐに時給を上げるんです。

それでシフトにあぶれた子が辞めちゃうんです」


「なるほど、そういう訳ですか。ありがとう。

前田さん、あなたの身分は保証しますから

これからも頑張ってくださいね」

亮は両手で前田の手を握った。


「はい、頑張ります」

「ひょっとしたら、店長が辞める

かもしれませんから・・・」


亮と別れてお店に戻ると黒木が言った。

「前田さん、店長が本社に呼ばれました」

「あ、そう」

前田は亮に言葉に嘘が無い事を確信した。


亮は屋島とIID本社に戻って契約書に

サインをしていた。

「これで契約完了です。これが自宅と事務所の鍵です」

亮は加藤から鍵を受け取って屋島に渡した。


「屋島さん、このまま名古屋に居て

準備をしてください。その方が安全です」

「そうですね、夜には実家に帰って私物をマンションに

運びます」

「こちらの仕事が終わったら連絡します。

 食事しましょう」


「はい」

屋島が会社を出ると村崎が来た。

「初めまして村崎さん、團と申します」

「はい、村崎です」

「早速ですが、ソフトクリームのクリームが

伝票の物と違うのですがわかりますか?」


「えっ、知りません」

「という事は納品業者が不正をしていると

言う訳でしょうか」

「た、たぶん」

村崎は額に汗をかいてうつむいていた。

「では、業者を呼んで確認して不正が有ったら

IIDグループとの

取引中止、損害賠償請求しなければなりません。


「はい」

「それと栄町店だけ離職者が多いのですが

原因はわかりますか?」

「い、いいえ」

「では、先日雇った黒木さんが他のアルバイトより

時給が多いのは何故ですか?」


「そ、それは経験者だからです」

「なるほど、履歴書には大学生とありますけど」

「どんな経験があるんでしょう?わかりますか?」

「以前、他の店でアルバイトをしていたそうです」

「わかりました、私が店に行って

彼女に確認します」


「えっ!」

村崎の顔色が変わった。

「ちょっと、待ってください。違うんです。

彼女がお金に困っていると言うので

時給を多くしたんです」


「そうですか。椙山は学費高いですから

生活大変ですよね」

「はあ」

「どこまで嘘をつくんでしょうね。

正直に言ってくれれば許す部分もあったのですが

残念です。村崎さんあなたを横領の罪で解雇します」


「横領?」

「ソフトクリームのクリームが伝票と違っています

その差額を裏で貰っていたんじゃないですか?」

亮はお店から持ってきたクリームの空箱を見せた。

「伝票には北海道クリームと書いてあります」

「このパッケージは一番安い物です」


「僕じゃありません、業者が勝手にやって儲けたんです」

「わかりました。取引業者は五島商事食品ここに

 連絡を取ってみます」

「はい・・・」

亮は葉子に電話を掛けた。


「こんにちは葉子さん」

「あれ、どうしたの?」

「五島商事の子会社の五島商事食品の名古屋支社の

電話番号教えてくれる」


「はーい」

葉子は電話番号を教えてくれた。

「今名古屋だからお土産買っていくけど

 八丁味噌饅頭と鶏手羽」

「ありがとう」

亮は葉子に聞いた電話番号に電話を掛けると

支社長が出て要件を話すとすぐに金丸係長が来た。


「何か問題があったそうですが」

支店長に言われ金丸係長は額に汗をかいて

息を切らせて来た。

「はい、納品書と納品された商品が違うので

ご説明いただきたいのですが」

「はい」

係長は納品伝票と出荷伝票と空パッケージを

見比べていた。


「申し訳ありません、確かに違っています。

すぐに担当の工藤を

呼びますのでお時間ください」

「はい、そもそも在庫が違っているはずなので

在庫の検品していないんですか」


「はあ、しているはずです」

「そうなると出荷した方とオーダーを

受けた担当者の工藤さんどちらも

関係しているのでしょうか」


金丸の顔色が変わり額に汗がにじんでいた。

「この問題に気付かなかったこちらにも

落ち度がありますので、いつまで遡れるか

やってみましょう」


山本に頼んで開店の5年前データを調べ

村崎が店長になった2年前から

売り上げがわずかに下がっていた。


山本は経理部の人間がやると提言したが

亮と金丸で電卓をたたいて伝票を合わせながら

他の納品した物まで調べて行った。

亮はそうしながら村崎の表情もチェックして

行った。


そこに工藤が飛び込んで来て

金丸が聞いた。

「工藤この伝票の違いは何だ!」

「すみません!」

工藤は土下座した。

「村崎店長に頼まれてリベートを渡していました。

申し訳ありません」

「いつからやった」

「2年前です」

それを聞いた村崎ががっくりと肩を落とした。


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