救出
その時、亮は直子が開けてくれた勝手口の
上にあるブレーカーを切った
「よし、直子さん逃げろ!」
亮はそう心で叫ぶとウエストバックの中にある盗聴器を
一つ冷蔵庫の裏側に付けた。
「今よ、真理ちゃん」
「待って、スマートフォンが・・・」
真理がやっとスマートフォンを見つけると
直子は真理の手を引き
応接室の戸を開けて玄関へ向かって走った
「どうした。電気が消えたぞ」
山口は動揺して怒鳴ると
広島がもう一人の男
千葉に向かって言った
「おい、ライターを点けろ。
それから懐中電灯だ」
「は、はい」
二人は恐る恐る台所へ向かった
亮はその二人をやり過ごし
階段の下のドアを見つけ
地下室の入り口を見つけ
そこに盗聴器を付けた
「あと一つ」
「みんな、時間です。止めてください」
森が言うと四人はすぐにトラックの荷台から降り
森はトラックを走らせた
四人は何食わぬ顔をしてさっき
いたファミレスの方へ歩き
後ろを振り返った。
「大丈夫か、うまく行ったかな?」
「結構、汗かいた」
智子と葉子は心配そうに山口邸を見ていた
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「おい、ゴルフボールを打って
いるやつを捕まえろ」
山口は怒鳴ると福井も外に飛び出し
そこは街の灯りで
問題なくボールが飛んでくる
方向へ走ることができた
その先には先に行った
新藤と瀬田を見つけたのは
ミニスカートをはいた、美人の四人組だった
「おい、犯人は見つかったか?」
福井が新藤達に声をかけると新藤が答えた
「いいえ、見つかりません、
どうやってゴルフボールを投げたんだかも」
「わかった、また来るかも
知れないから外で見張っていろ」
「はい」
二人は門の所に残った
「ああ、見張りがついちゃったよ」
直子と真理は隠れていた生垣の所で
小声で話した
「ごめんなさい、私がスマートフォン
なんか探していたから」
「いいわよ、気にしないで」
直子はそう言いながらどうして良いか悩んでいた。
「はい、すみません」
真理が涙ぐんでいると直子が山口の家を見上げ
その時山口の家の明かりがついた
目薬を点した亮は暗闇の中を難なく歩き応接室の
隣の部屋のサッシを開けて出ようとした瞬間
「キャー」
応接室のほうから女性の悲鳴が聞こえた
「えっ?直子さんたちがまだ?」
亮は応接室の方に戻ると
部屋の明かりがついた
すると、亮の前に広島が立っていて
「誰だ?」
亮に殴りかかってきた広島のこぶしをよけ
逃げようとする亮に声を上げた。
「とまれ、止まらんと撃つぞ」
そう言って広島はピストルを
亮の背中に銃口を向けた
亮は振り返って無言で両手を上げた
「先生、犯人を捕まえました」
広島が大声を出すと
山口と千佳と福井が入ってきた
それを見た亮は
さっきの声が千佳のものだと気がついた
「なんだお前は、何の目的で入ってきた」
亮が何も言わずにいると
山口は隣の部屋にあった竹刀で
亮を何度も何度も殴ると
見る見る顔に赤い跡が残っていった
「おい、みんなを集めろ」
広島が福井に命令し門の前に立っていた
二人が戻って来た
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直子と真理はその隙に外に出て
早苗は門の前に車を止めて二人を救出した
「早苗さんありがとう、亮は?」
「まだ出てこない」
「えっ?」
直子は嫌な予感がした。
「やはりスマフォを取りに戻った私のミス」
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亮は地下室へ連れて行かれ
服を脱がされて手足に手錠をはめられ
全裸の亮を新藤は殴りながら
楽しんでいるようだった
「おい、なんの目的でこの家に入った?」
山口が亮に質問すると福井が箱型の
盗聴器を三つ持ってきた
「先生」
「他には?」
「見つかりませんでした」
「なるほどな、盗聴か?」
山口は竹刀を大きく振りかぶって
亮を殴りつけ
横たわった亮の髪の毛を
つかんで何度もゆすった。
「誰に頼まれた?」
亮は返事をしないでいると山口は立ち上がった
「まあ、いい」
「吐かなかったら、始末しろ」
広島に命じ階段の所で立ち止まった
「広島、ここでは殺すな。俺は幽霊が嫌いだ」
地下室から一階へ上がっていき
千佳はそのまま殴られる
亮をじっと見つめていた
「広島さんちょっと良い?」
千佳は舌なめずりをして言った
「はい」
「30分痛めさせて。終わったら呼ぶわ」
「分かりました」
広島は仕方なさそうに他の連中に合図を送ると
全員が階段を登っていった
千佳は壁にぶら下がっている鞭を手にとって
何回かたたくと亮に近づいて耳元で囁いた。
「良い物持っているわね」
千佳は亮の物を見ながら
笑いながら睾丸を強く握った
「あはは」
千佳は甲高い声で笑った
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「亮が出てこないわ」
美咲と待ち合わせをした
公園の駐車場の前で
直子が悲鳴を上げていた
「直子さん、亮は捕まったようよ」
美咲が冷静に言うと直子が聞いた
「どうしてそんな事に?」
「どんな理由があるにせよ
捕まったのは事実だ」
森は動揺した様子もなく冷静に答えた
「美咲さん盗聴器は見つかっていないのかしら?」
直子がおそるおそる聞くと首を横に振った
「はい、直子さんが取り付けたのは
見つかって居ないわ
亮がダミーの盗聴器をセッティングしたおかげね」
「はい、それで?」
「亮は見つかって、ピストルを付き
つけられどこかに移動したみたい」
「きっと地下室です、地下に拷問部屋のような
怪しいところがあるんです」
真理は小さな声で言った
「そうか、地下室には盗聴器がないわね」
「どうする?救出に行くか。このままだと殺されるぞ」
森が聞くと美咲は森を止めた。
「待って、せっかく苦労してここまで来たのに
亮の努力が無駄になるわ。
山口は誰の命令で来たかとても
気になっているはずだから。
亮が吐くまで殺さないと思う」
美咲は冷静を装うって言ったが
内心は穏やかではなかった
「とにかく音で亮の様子を監視するわ」
美咲は傍聴システムがある
黒いワゴン車に飛び乗り
ヘッドフォンをしてモニター
音声モニターを見ながら祈った
「亮がんばって」
「私が行きます」
美喜はDCコミックから出てきたような
キャットウーマンの黒いキャットスーツに
着替えていた。
「何それ、エロ!」
めぐみは美喜の体にフィットしたボディラインを
露わにしたボディスーツに声を上げた。
「でも危ないわ!」
直子が止めると美喜が笑った。
「大丈夫!私強いから」
美喜は山口邸に向かって走った。
門の前に立っていた男が美喜を止めて
全身を舐めるように見た。
「なんだお前」
「山口に用が有るの」
「何の用だ」
「殿を救出に行く!」
「殿だって!」
男は美喜の腕を掴んだ。
美喜は男の腕を掴み手首を返し捻った。
「いてて・・」
捻った腕を持ち上げると男は痛みで
膝を付いた。
「何をするんだ!」
もう一人の男が美喜を抑えようとすると
男を後ろむきで蹴った。
「この野郎」
男が襲ってくると美喜が抑えていた男の
腕を持ち上げた。
「バキ!」
肩の関節が外れた。
「ワー、痛てぇ」
男が肩を抑えて転がった。
「止め!」
美喜は股間を蹴り上げた。
「次はあなたよ」
美喜が瀬田に飛び掛かり特殊警棒で
顎を殴ると
一瞬で男は後ろむきに倒れ
美喜は止めの蹴りを股間に入れた。
美喜はすぐに走って山口邸に入った。
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台所では福井と新藤が話していた
「千佳さんはまた男責めですか」
「女王様だからな」
福井はしばらく考えて身震いした。
「新藤昔、金玉をペンチでつぶされた男が居たな」
「ああ、黒木電気の社長ですか?」
「ああ、そうだそうだ。
株の譲渡を拒否してした男だ」
「男じゃあんな残酷な事はできないですよ、
いっそ一思いに殺してくれと叫びたくなります」
「うん」
福井はうなずいていた
千佳は地下から階段を上がり
応接室で話をしていた
山口と広島に向かって言った
「ちょうど30分ね」
「はい」
広島は立ち上がって千佳の顔を覗き込んだ
「先生あの男、はきました」
「ん?」
山口が返事をすると何を吐いたか知りたかった。
「DUN製薬が雇った森と言う探偵です」
「そうか、例の件ばれていたのか?」
「そのようです」
「わかった、だがもう手遅れだ。
明日には200億円分の
DUN製薬株を買ってこっちの物になる、あはは」
山口は大声を出して笑った
「広島」
「はい」
「奴を始末しろ」
「はい」
広島が部屋を出ると山口が笑った。
「千佳、相変わらずだな、玉をつぶしたか?」
「いいえ、ペンチを見せてあそこをつまんだら
簡単に白状をしました」




