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エスシド

「なるほど」

「今日本で手に入る中国漢方が多いのですが。

ここは和漢方を作っているんです」

「例の薬もか?」

「あはは、そうです」

しばらくすると男性がおむすびを持って入ってきた

「五郎さんすみません、急に」


「いはいえ、亮さんが来てくれると

にぎやかで嬉しいですよ」

「ありがとうございます」

屋島が風呂から出て椅子に座る頃

美咲と田中と今村がやって来た


「お待たせ」

「すみません」

美咲達が入ってくると五郎は懐かしそうに頭を下げた。

「お邪魔します」

「美咲さん、この薬草園を管理している

緑川五郎さんと奥さんの多恵さんです」


「あの時、僕と五郎さんと二人で乗り込んだんです」

「ああ、その節はお世話になりました」

美咲が満面の笑みを浮かべて頭を下げた。

亮は三人を席に案内した。


屋島は事の経緯をみんなの前で話した

「山口厳介か大物総会屋ですね」

今村は珍しく話し始めた

「今村さん公安は山口に付いているの?」

美咲が聞くと今村は聞いた。


「い、いいえ」

「田中さん検察の方は?」

「以前から何度も業務威力妨害、恐喝、暴行、殺

人の容疑で挙げようとしているんですけど、

立件できなくて悔しい思いをしています」

「殺人ですか?」

亮が田中に顔を寄せた


「はい、過去に山口のところで働いていた

女性の何人かが行方不明になっているんですが、

殺されたと言う噂があるんです」

「なぜ?」

「山口は有名なサディストで、

昔女性の両腕を折って傷害で

訴えられた事があるのですが。


後で告訴を取り下げられています」

屋島はその話しを聞いて亮の脇で

顔面蒼白になって震えていた

「屋島さん大丈夫ですか?」

亮は屋島の手を握って聞いた

「は、はい」


「美咲さん、屋島さんがGPSを切っているのにも

関わらず軽井沢に来たのが一文字に

わかってしまっているんです」

「どうやってかしら?」

「たぶんクレジットカードの使用

データが流れたようです」


「そこにまで、スパイがいるの?」

美咲は屋島に聞いた。

「はい、一文字はクレジットカード会社は

個人情報が入手できるので

昔から力を入れて何人も就職させています」

屋島は震える声で話をした


「ひょっとしたら一文字はカード会社のサーバーに

アクセスできるかも知れませんね」

亮が言うと美咲、田中、今村がうなずいた

「でも、一文字と山口厳介が手を組んでいるとなると

手ごわいですね」


森は大きな敵を目の前に不安になっていた

「はい、これで私達の課が本気で動けるわ」

美咲は右手を握り締めた。

「本気?」

「そうよ」

美咲は一文字との戦いに自信を持っていた


「それで課の名前は?」

「特殊犯罪捜査課 Special Crimes Investigation Division 

SCID エスシド」

「頑張ってください」


亮がそっけなく言うと

美咲はにらみつけて言った

「何言っているの、あなたもメンバーでしょう」

亮は組織に行動を縛られるのが嫌だった。


「はい、僕は原局長に言ったはずです。

もし女性が連れ込まれて

助けを求めたら突入していいですか?」

「はい、覚えているわ」

「いざ作戦が決まったら、お伺いを立てずに遂行

して良いという事ですね」


「まあ、そうね」

亮は美咲の顔を見て笑った。

「じゃあ屋島さん、森さんが一緒に居ますし

漢方園は外から入れませんから、

安心して漢方園の花でも見て休んでいてください

明日の夕方に迎えに来ます」


「はい」

屋敷は森がそばにいる事と

漢方園は外から入れないと聞いて

安心していた。

「では、森さんよろしくお願いします、

そうだ五郎さんの薬膳料理ご馳走に

なってください、精がつきますよ」

「おお、そうか、精か・・・」

森はうれしそうに笑った


屋島と森を研究所に残し

亮達がホテルに戻った時はすでにみんなは

部屋に戻っていた。


亮は部屋のドアに手をかけた時

玲奈から電話があった

「大変です、一文字から電話がありました」

「わかりました、すぐに部屋に行きます」

「はい」

1階上の玲奈の部屋に入ると玲奈は

亮に抱きついた


「どうしました?」

「一文字があなたを探している」

~~~~~~~~~~~~~~~~

「玲奈、松平は今何処に居るかわかるか?」

「はい、明日のゴルフコンペで私と同じ

軽井沢グリーンホテルに宿泊しています」


「やはり、そっちへ行っているか?」

「はい、今夜のパーティに出席しました」

「その後やつはどうした?」

「私は会長と一緒に居ましたのでわかりませんが

、親しげに話をしていた女性がいました」


「じゃあ、今夜はその女と」

「はい、そのようです」

「まさかお前も松平に夢中じゃないだろうな?」

「いいえ、一文字理事長に抱かれた時の

快感以上の物はありません」


「そうか、今度たっぷり可愛がってやるからな」

「はい」

一文字は玲奈の言葉に機嫌を良くしていた。

「そうか。実は屋島は松平と連絡を取っている」

「では屋島さんは裏切り者ですか?」


「ああ、あの女は俺を裏切った、松平に接触して

屋島の居所を聞き出せ」

「わかりました努力します、それでこちらに

連絡をする人はいらっしゃるんですか?」

「ああ、電話をさせる」

「わかりました」


~~~~~~~~~~~

「亮さん。一文字は屋島さんと亮が

連絡を取ったのを知っているわ」

「そうか、一文字は携帯キャリアの情報も盗めるのか」

「はいたぶん、私の同級生が通信会社の秘書になっています」

「なんていうやつだ・・・」


「それで、鴨志田という男から連絡があって

明日、亮さんの組のスタートを教えろと

言われたので教えました、大丈夫かしら?」


「はい、いいですよありがとう。

これで一文字は絶対玲奈さんを疑わない」

「はい」

玲奈は亮の首に手を回して亮に唇を重ねた

そして舌を絡ませ強く求めあい

玲奈の首筋からバラの香りが

漂ってくると亮は頭がフラフラしていた。


「明日が有るので・・・おやすみください」

亮は玲奈の髪をなでて静かに部屋を出た。

亮が自分の部屋に戻るとすぐにチャイムが鳴り

ドアを開けると絵里子が立っていた


「入っていい?」

「いいですよ」

「どうしていたの?パーティの途中で居なくなって」

「一文字のところを抜け出した女性が拉致されて

助けに行っていたんです」


「えっ?そんな事があったの?」

「はい、相手は手ごわいです。ヤクザが出てきましたから」

「本当?大丈夫?」

「はい、大丈夫です」


絵里子は腕に自信ある者でもヤクザには近づかないのに

簡単にヤクザから女性を救い出せる亮が謎に思えた

「亮って宇宙人?」

「あはは、まさか」


「私が話をしたかったのは、近いうちに

それを含めて大坂へ行こうと思うの」

「はい、気を付けて」

「あなたも行くのよ!」

絵里子のきつい言い方に亮は背筋を伸ばした。


「了解です」

「亮、私たちが全力であなたを守ってあげる」

「そんな事気にしないでください」

亮がすまなそうな顔をすると

絵里子が亮を抱きしめた。

「かわいい」

亮は絵里子の腕の中で話をした。

「僕は悪い連中から見張られているので当分個人的な

接触は避けましょう、絢香の事が心配ですから」


「わかったわ、気を付けて」

絵里子が帰っていくとベランダから物音が聞こえた。

亮は特殊警棒を伸ばしカーテンに隠れて戸の前に立った。

ベランダに立って中を覗くのは

美喜だった。


「はあ、美喜さんか・・・」

「ごめんね、敵はどこで監視しているか分からないから

上から降りてきたわ」

「さっきはありがとう、さすが忍者」

「とんでもありません。でも後ろから首を

切った方が楽な気がする」


「それじゃ、死ぬわい!」

「うふふ」

美喜は子供の頃から訓練してきた

成果がやっと発揮できたことが

嬉しくて仕方が無かった。


「そうだ、美喜さんを裏切った

信二って生きているんですか?」

「もちろん殺していないわ」

亮は美喜が殺していないと言ったが

生きているとは言っていなかった


「今どこにいるんですか?」

「信二が借りたノンバンクでまじめに

働いて借金を返すそうです」

「それは良かった。

まじめにヤクザの仕事をして・・・」


亮はそう言って首を傾げた。

「ねえ、ひょっとしたらもうどこかの

留置所か刑務所に居たりして、うふふ」

「気になりますか?」


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