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美喜との契約

「彼は自分のお金で銀座で飲む男だから、うふふ」

「自腹でですか?こりゃいい。あはは」

「続きはお店で」

「そうですね」


10時にワイン会は終わり

三々五々客が帰っていく中

亮は智子と直子に言った

「たまにはいいですね。パーティも」

「あら、その曲がった性格が治ってきたかしら」

直子が笑いながら亮の肩を叩いた

「性格曲がっていました?」

「うん」

「そうか、でも楽しかった。あはは」


そこに一人の女性がローラン・ギャロスに入って来て

周りを見渡した。

「どうしました?」

葉子が声を掛けた。

「あのう、團亮さんいらっしゃいますか?」

「どちら様ですか?」

葉子は顔を見て気が付いた。


「あのう、白尾尚子さん?」

「はい、ちょっと待ってください」

葉子が亮を見つけて連れてきた。

「亮!」

尚子は亮の首に手を回して抱き付いた。

「あれ?白尾さん神戸じゃないんですか?」


「今日、ここでパーティがあると

デビッドに聞いたので」

「そうでしたか、すみません」

「どうして誘ってくれなかったの?」

「水曜日にかぶっていたので

申し訳ないと思って」

「もう」

尚子は亮の胸を突いた。


その時点で周りの目線は

亮たちにくぎ付けだった。

「尚子さん、皆さんが居るので

・・・ここ日本ですから」

「ああ、そうか」

亮はとりあえず秀樹たちに尚子を紹介した。

「あら、綺麗」

まず、久美が声を上げた。


確かに尚子はアメリカに渡った

4年間で美しくしとやかに

成長していた。

尚子は久美、秀樹、

千沙子、美佐江とハグをした。


「團さん、お世話になっています」

尚子は改めてお辞儀をした。

「さあ、尚子さん皆さんにご挨拶を・・・」

秀樹が促した。

「はい」

尚子はマイクを持って話し始めた。


「みなさん、こんばんは白尾尚子です。

私は4年前AKKを卒業してアメリカに留学して

歌と踊りを学びました。そしてやっとアメリカで認められ

小さなライブを行っています。そしてレコーディングが

まもなく終わります」


「歌って~」

美佐江が声を上げると拍手が起きた。

「はい、では」

尚子がピアノのところへ歩いた。


尚子はピアノを開けると亮がマイクを

スタンドを持ってセットした。

そして尚子が2曲歌うと歓声が上がった。


「ありがとうございます」

尚子が立ち上がってお辞儀をした。

「アンコール」

再び声が上がると尚子が亮を呼んだ。

「亮さん、来て!」

亮は自分の顔を指さして

ピアノのところへ歩いた。


「今から亮さんとデュエットします」

「おお、プロと歌う気か?」

秀樹は手を叩いて笑った。

「マジ?」

「そうよ」

「じゃあ、愛と青春の旅立ちと

レディガガのシャロウでいい?」

「OK」

二人は歌いだすと店内から声が上がった。


「松平さん、歌も唄える・・・」

木村が亮を見つめていた。

亮と尚子の歌は驚くほど息が合っていて

店内の全員が酔いしれ歌が終わると拍手が起き

二人は並んでお辞儀をした。


亮と尚子が二人で秀樹のところへ戻った。

「尚子ちゃん良かったよ。頑張った甲斐があったね」

「ありがとうございます」

尚子は亮の家族と握手をした。

~~~~~~~

「亮さん、ジェニファーさんも素敵だけど

 私尚子さんがお嫁になると良いわ」

久美はニコニコして亮の耳元で囁いた

~~~~~~

尚子の周りには次々に握手をする人が集まり

続いて亮とも握手をして行った。

「係長、素敵でした。

今度カラオケへ行きましょう」

課の女性たちが握手をして亮を誘った。

「はい、勉強しておきます」

亮は日本の曲を知らなかった。


そこに金子紀子が慌ててやって来た。

「亮、私達も頑張って歌をやりたい」

「はいわかりました、とりあえず明日話をしましょう」

亮は尚子が必死に働いでレッスン費を稼いで

やっとレコーディングまでたどり着いた


苦労を知らず思い付きで紀子に言われたくなかった

「はい、わかりました」

紀子は亮の思いを知らずに後輩のところに戻った。

「亮も良かったよ」

千沙子が亮と握手をした。

「亮、尚子さんと結婚したらいいのに・・・」

母親の久美が耳元で囁いた。


「あはは」

亮は笑うしかなかった。

「尚子さん、日本での予定は?」

「しばらく、神戸の実家にいて

クリスマス前のアメリカに戻ります」

「了解です。東京に戻る時に連絡をください」

「はい」


「亮様」

そこへ立川が請求書を持ってきた

「ありがとう」

亮が封を切って中身を見ると

120万円の金額が書いてあった

「120万円!!」


それを聞いた智子が驚いて口に手を当てた。

「亮、後のパーティのお金も払ったの?どうして?」

亮は明細をチェックして驚いた

「ああ、さすがローラン・ギャロスです」

亮は見積も取らずに予約を取った事を反省していた。

「私も少し出すわよ、色々な方に営業したから」

直子が亮の頭をなでていると

美喜が亮の脇に立ちゆっくりと頭を下げた


「あっ、時間か」

亮の顔が引き締まった

「直子さん、今からこちらと・・・」

「はい、気を付けてねSっぽいけど」

直子は小さく手を振った。


「美喜さんどちらへ行きますか?」

「あなたの部屋に」

「えっ?」

「はい、せっかくだから静かなところで」

「そうですか」

亮は何の話かドキドキしていた。

亮はローラン・ギャロスの厨房に

行って食べ残しをパックに入れ

ボトルを持ってきた

「シャンペンとワインです。

一緒に飲みましょう美喜さん」

「はい」

美喜は顔が赤らんでうつむいた

亮は渋谷マンションに連れて行った。

「凄いマンション、家賃はどれくらい?」

「買いましたよ、自分のお金で」

「億の値段でしょう。お金持ちなんですね」


~~~~~~

美喜は2年前の出来事を思い出した。

美喜の恋人の和泉信二のマンションは

新宿御苑駅から2分ほどの場所にあり

2日ほど前から連絡が取れず

美喜はチャイムを鳴らした

応答が無くドアノブを下げると

ドアが開いた


美喜が恐る恐る部屋の奥に

入ってみると少し窓が開き

レースのカーテンが風になびいて

影が壁に映し出されていた

あっ、美喜は悲鳴を上げると

そこは家中が荒らされ

足の踏み場も無かった


信じていた信二は

何らかの原因で居なくなったに違いない

そうして美喜の脳裏を横切ったのは

「お金」

美喜は呆然と立ち尽くした

美喜は18歳の時から

モデルの仕事をしていて

ファッション誌BBのモデルとして

ほどほどに売れていた


和泉は美喜達数人のモデルのDVD

の監督で魅力的な男性だった

18歳の美喜は映画を熱く語る

和泉に憧れ付き合いが始まった

そして、ある日

「美喜、映画を作るぞ。今人気の

漫画の原作権が取れたんだ」

「凄いわ」

「うん、ヒット間違いない」

「良かったね」

「それでさ、出資金を集めなくちゃいけないんだけど」

「いくらくらい」

美喜は聞くと信二は指を1本出した。


「1億、残りは映画会社から出る」

「そうか、1億集めればいいんだね」

「ああ」

「じゃあ私は300万円出すわ」

「いいのか?悪いな」

「大丈夫、ヒットすればかえって来るでしょ」

「ああ、倍返しだ」

「あはは」


それから数日後

美喜は和泉に赤坂のニュー

赤坂ホテルの呼び出された


「投資家がいたんだ。美喜悪いけど寝てくれないか、

ファッション雑誌のモデルと言ったら、

やらせてくれたら出資してくれるといわれて」


美喜は嫌々ながら投資家という男に

一晩中抱かれた

次の日もその次の日も

美喜は知らない男に抱かれ続け

ある日、和泉は居なくなった


数日後、借金取りが美喜の部屋に来やってきて

和泉の借金の返済5000万円を迫られ

美喜は自分のサインした見覚えのない

保証人の書類を見せられた。


数日後、美喜は六本木のキャバ

クラゴールドに面接に行った。

「こんにちは」

「幸田美喜と申します」

「ん、雑誌で見たこと有あるけど」

「はい」

「それでどうしてキャバクラに?」

「借金があるんです。5000万円」

「そう、凄い借金だね」


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