七話、平凡な高校生はリリカ・アルバと出会う。
◆◇◆
冒険者生活、五日目(狼倒してから二日ほど寝た)! 朝にギルドの訓練場に数名の冒険者が集まっていた。
地球では日曜日の朝9時に当たる時間であった。
ソラは運動しやすい服(学校指定の体操着)を着て参加。
「ガーダーさんの冒険者講座! 始めるぜ!!」
「(ガーダーさん、なんで魔法少女みたいなひらひら服を……?」
ガーダーさんは魔法少女の衣装を脱いでいつもの服装に戻した。
尚、現在時刻は休日の朝9時である。
「朝だがお前ら、目はバッチリ開いてんだろうな!」
「ムキムキのオッサンの魔法少女とかいうおぞましい存在を前に目を閉じられる勇気はないです……」
「やかましいわ。オラぁ25だ」
ガーダーはウキウキになりながら訓練場へと向かった。
「さてさて、今日の大人気講座の参加者はどんくらいかな~ははは、百人もいたら困っちゃうな~」
――――三人
「……草……うま……」
「ガーダーさん元気出してください!!」
その辺に寝そべり雑草を千切って食べだしたガーダーをソラは全力で励ました。
「…………よっしゃ! 元気を取り戻してまずは自己紹介からだ! 知っての通り、俺はガーダー・マンゴーシュ! Bランク冒険者だ」
ガーダーは軽く自己紹介を行い、次に視線でメンバーに自己紹介を促す。
「ソラ・ヤマナミです。新人冒険者です」
体育座りの状態で軽く自己紹介を行う。本当に軽くだった。だがそれでも冒険者の中には秘密主義の人間もいるため特に問題ではなかった。
そして次の冒険者が自己紹介を行う。
「エミール・ミートソースです。よろしくお願いしまぁぁぁぁぁぁす!!」
「なんか騎士おる」
参加者2。
エミール・ミートソース。今日、騎士団はお休み。
「え、あの……何で騎士様がこんな場所に……?」
ガーダーの言葉に意味ありげにミートソースは立ち上がり、顔に手を添える。それ流行ってんのか。
「ふふふ、ふーっふっふふははあああああああああああああ!! はっはっはっは!!!!!!っ、ごほっ……げほっ、………………ふぅっ!」
「(咽た……)」「(咽たな……)」
息を整えてからエミール・ミートソースは叫んだ。
「騎士たるもの! 常に民のために成長しなければいけませんからなァ!! 成長! 成長! せいちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!!」
エミールは目が充血しており、明らかに危険な香りが漂っていた。
「う!! 冒険者の指導からもなにーーーーーーーかあああああああああああ!! 学ベルカモシレナイジャナイカ!!」
「あ、この方は成長キメ過ぎてハイになってるだけなので気にしないで大丈夫だと思いますよ」
「そ、そうか……近寄らんとこ」
そして最後に残った少女がおずおずと自己紹介を行う。
「私はテイマーの……リリカ・アルバです……」
身体全体が隠れるようにローブを纏っており、フードで顔を隠してることもあって全く素性が分からない。
「おうっ! よろしくな!」
そうして訓練が始まった。
~ソラの訓練~
「ふむふむ、まずヤマナミは基礎が抜け落ちてんな。しかし何故か技と博打に出ようとするタイミングの読みは抜群だ。
結論、心技体の体が抜け落ちまくってる」
「はい」
「だがまあ、剣の方は心配しなくていい。困った時はまず斬る! ビビらせたいなら切っ先向ける! それだけ覚えれば上等よ!」
武器の基本的な使い方、応用が利く構え。そして戦闘時の立ち回りはギルドで配られてる冊子を読めと指示された。
~アルバの場合~
「とりあえず逃げ足と基本の護身術を極めろ。
戦闘は味方の魔物に任せて生き残ることに全力をを注げ」
「くぅ……的確……」
アルバと呼ばれた少女はローブを纏ったまま走り続けた。
~エミールの場合~
「体力と技と基礎と精神と何もかも足らんな!! うん!!」
「僕だけ辛辣でゲロこわ」
◆◇◆
「今日はこの辺で終わるぜ!! じゃ、おつかれー」
「ありがとうございました」
「…………ありがとうございました」
「ありがとうございましたあああああ!!
ぐろおおおおおおおおおおおおおおおおアーーーーッッッ! プぁあああああああああああああああ!!」
お礼を言って解散する。
ソラは続きの鍛錬を行い、エミールは体力アップのため限界を越えて走り続けてる。
そんな中、唯一の女性参加者リリカ・アルバはガーダーに声を掛けた。
「…………ガーダーさん」
「おん? アルバか、なんだ」
結局最後までフードをつけたままのリリカと名乗る冒険者。
怪しさムンムンの彼女はシーフードヌードルの最後まで下に埋まって汁と一緒に三角コーナーに流されてしまった卵。
「この街にいる狼型の魔物を倒した冒険者、知りませんか」
「あん?」
ガーダーはピクリと反応すると目の前の少女を真顔で観察する。
「探してるんです、何か知りませんか」
「その情報を知る立場にねえ」
ガーダーは真顔で、真正面から返す。
「そうですか……失礼しました……」
目に見えてしょんぼりとするリリカをソラは背後から凝視する。
狼型の魔物を倒した冒険者……それは十中八九ソラのことを指しているのであろうことが窺える。
「…………」
ソラは離れたところに置いていたちょっとしたウンコソードを拾い、彼女の元へ向かう。
「狼型の魔物を倒した冒険者、探してるの?」
「…………あなたは?」
ソラは一度瞳を伏せて思考を行う。
「狼型の魔物を倒した冒険者、を知ってる冒険者だよ」
「ほ、ほんと!?」
結果、本人であることを伏せてソラは告げた。だがそれでも彼女にとっては衝撃的だったのか目に見えて喜んでいるのが分かる。
「(俺はこの辺で失礼するかね)」
ガーダーはその判断を確認すると自分の荷物を持って帰っていった。
「そ、その! その冒険者さんはどこに!?」
「待って待って、落ち着いて。
その冒険者さんは…………」
その冒険者も何も狼を倒したのはソラなのだが、それをそのまま明かしてよいのもだろうかとソラは思案する。
「(俺デース☆ はまだ相手の目的とかの情報も無い状態では危険かな。
となればここでは……友人、と答えるのが無難、だが)」
ソラは瞳を伏せてから一度考える。
「君の目的が分かるまで、答えることは出来ない」
「え……?」
「その冒険者さんを害する気なら教えることが出来ない。
なので一つ聞きたい、その冒険者さんを見付けたいのはどうして?」
ソラは異世界生活一週間目だ。そのため周囲の事柄に探り探りになるのは必然とも言えた。
「……依頼を、したいんです」
「…………」
依頼をしたい。その目的は極めて一般的なモノであった。
王国が出した討伐隊でさえ倒せなかった狼型の魔物。それを単独で討伐した冒険者、その肩書は相当な威力を持っているといえるだろう。
ゆえにこの指名依頼。
「(……一応、筋が通ってる、かな?
……いや待て、指名依頼を行えば済む話じゃないか? 何故、わざわざ探す必要があった? 俺個人を特定して、ギルドを介さずに何故、依頼をしたがっている……?)」
因果関係を推測し終えるとソラは選択を強いられる。この情報が無さすぎる状況(しかも不確定要素付き)、何を選ぶのが正解なのか、と。
「(……あの人ならここは様子見か関わらないことを選択する、か。それが正解だと理解できるしここで博打に動く理由が大してない)」
ゆえに常態のソラであれば彼女に「今のは嘘でした」とでも返答していた。
――――だが。
「……俺だ」
ピキ。卵の殻が割れる音が耳に触れる。
舌に鉄の味が広がる。
「へ?」
「……私が君の探している冒険者です、依頼とはなにかな」
ソラはとても爽やかで綺麗な笑みを携えながら、告げた。
ソラはリリカの探している冒険者が己であると。
【成長ノ導】を発動します。
「あ、あなた、が……?」 【成長ノ導】を発動します。
「はい。と言っても狼は不意を突いて倒した程度だから期待外れかもしれません」
「いや、大丈夫……です!」
【成長ノ導】を発動します。
【成長ノ導】を発動します。 【成長ノ導】を発動しマす。
「あ、あの! 私を、私の家族を助けてください……!」
【成長ノ導発 動成長sま成成tす。
【成 長導】を発動死ま。
「はい、わかりました。君を助けます」
【成 【成 【成長ノ導】を発動しま。
長ノ導】を発 【成長ノ導】をははっははhh動します。
動します。
ノ導】を 【成長ノ導】を発動しす。
発動します。
「ふぇ……?」
「どうかしましたか?」
「いや、その……即答されるとは、思ってなくて」
成成長成長セイt【長ノヲ発動sます。
長ノ導】をハtあ動しマSす。
「? 冒険者の職務は困っている人を助けることだ、と聞いています」
「……それを真剣に守ってる人初めて見た……」
【成長ノせい】をア動します。
【成長 【成長ノ導死を発動します。
導】オ発ddd゛ァ゛dマす。
【成長ノ導】をw動しマ煤進末fjrkぇwkdccンvdbfdさ。
「とりあえず詳細を教えてもらってもいいでしょうか?」
「う、うん!」
しね紫煙支援し絵rfhvfkどぇんcbbvdscぁscdc目の前の成長阻害物質を殺せ、殺せ殺せ殺せ殺せ、殺して進め、疾走しろ、成長しろ、止まるな、傷を恐れるな、前へ前へ成長しろ。壊れてろ、歩け、歩いて死ね。死んでも歩け目の前にいるお前の足を引きずるゴミを肥溜めに沈めろ、お前もお前もお前も
壊れても崩れても泣きたくても死にたくても歩け、歩け歩け歩け歩け、止まるな、早くしろ、殺せ殺せ殺せ殺せ
「力は最低限の、その辺の村人並みの力は手に入れたと推定。財力、武力、共に最低限度のラインに到達したと判断した。
今のサブ目的は社会的地位を得ることに変更。冒険者としての仕事を種類関係なく正しく行うことを以て最低限の縁を得る手段とす。
つまり俺の判断は目的【いろいろな成長】に沿った非常に正しいものである。その要因が他にもあることは認めよう、だが俺の目的と比べれば軽いものであることは間違いない。
――――その罰は不当である、消えろ」
……………………。
――――【成長ノ導】 中断。
「? どうしたの?」
「なんでもないですよ、じゃあ朝食でも取ってから話は聞きましょう」
エミール・ミートソースはソラの裏ハーレム(予定)のメンバーです。他にも2人ぐらいこの裏ハーレムは増やす予定です。
こんな薬物糞糞小説を読んでくださりありがとうございます。
感想、ブクマ、評価、を頂けると励みになります。