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ななの巻

 


 従兄弟と弟リビングにて話し中につき、姉は晩ごはんの用意をしながら傍聴中。


「今回のテストどうやった?」


「悪かった……」


「好きな教科と嫌いな教科ある?」


「うん」


「好きな教科は?」


「数学」


「嫌いな教科は?」


「社会」


「数学は90点代取ったのすごいじゃん。そこはどんどん伸ばしていけばいいと思うよ」


「うん」


「じゃあ、得意って言える点数って何点からか分かる?」


「80点?」


「違う、90点。苦手な教科も含めて今のままじゃ目標点低すぎ、な」


 結構、きついことを言われている気がする。でも、これも試練だ弟よ。頑張るのだ。


「で、今日の本題なんだけど」


 そうそう、塾を変わる話を今日は従兄弟から弟へ話してもらおうとお願いしていたのだ。


「塾、今行っているところ楽しい?」


「ううん、楽しくない」


「そっか。じゃあ、友達と一緒ならどう? 楽しく通えそう?」


「うん」


「俺は弟くんには個別指導よりも集団授業の方が向いている気がする。今のところ楽しくないなら塾変わるべきだよ。でも、そこは弟くんが選ばないと。お母さんに言われたところじゃ、行かされた感があって納得して塾に通えないでしょ?」


「うん」


「個別と集団弟くんはどっちが自分に合ってると思う?」


「集団」


「うん、そうだよね。じゃあ、弟くんが知ってる塾言っていって。友達に聞いたりしてるんでしょ?」


「A塾、B塾、個別指導C塾……」


「C塾は個別指導だから省いて。A塾は厳しいけどいい塾だよ。B塾は元々行ってたんだっけ? 先生と合わずに辞めて今の個別指導塾に通うようになったんだもんね」


「うん、そう」


「じゃあ、今のところで先生変えてもらうか、別の塾行くかだったらどっち?」


「別の塾」


「弟くんの行きたいところは?」


「B塾に戻りたい」


 弟よ。ちゃんと会話できているではないか。母が行かせたかった塾ではないけれど自分で選んだのだから責任は持つんだぞ。


「あと、行きたい高校とかある?」


「まだ分からない」


「部活でバレーボールやってるし、バレーボールで高校行くのもありだよ」


「そうそう、制服とか意味不明な規則があるところとか色々あるからね! 白い靴下じゃないと駄目とか」


 姉、思わず高校時代を思いだし口を挟む。


「高校は絶対楽しいと思えるところに行った方がいいよ。体育祭とか文化祭とか学校によって全然違うし。なんだったら姉も一緒に学校見学でも何でも行ってあげるから、ね」


 可愛い弟のため。姉はできる限りの事はしますよ。


 と、高校の話にまで膨らんだ今回の話し合い。結局、弟は元いたB塾に戻ることにしたらしい。


 これが吉と出てくれればいいのだけれど。






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