1/4
プロローグ
原罪。
人に生まれながら罪があるというのなら、それは人が肉を喰らい、草を喰らうこと――すなわち生きることが罪なのだ。
犠牲において獲得する生を、また人は理解していない。故に人は創造の裏に破壊を、生の裏に死を、愚かにも破滅を示すのだ。
生まれたこと、生きること、生きていくことが罪ならば――神は罰を与えるだろう。
人は餓える。
どうしようもなく。抗うことなどできず。
体と心は飢餓していく。
けれど人は人であるからこそ餓えるのだ。
人は人であるからこそ罪を負う。
例えそれが運命なのだとしても、神は罰を与える。