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異世界でドラゴンに転生しまして。  作者: あさり(仮)
6/7

人間

どうやら自分の身体は人間より少し大きいくらいのサイズらしい。


何を今さら、と思うかもしれないが

これまでは自分のサイズを測る方法が何もなかったのだ。


自分の身体は大きすぎず、小さすぎず、いい感じの大きさだった。




そんなことを思っていたら、

騎士風の人間(以下人間)が何か言ってきた。


「ーーーーーーーーー!!」


「ーーーーーーーーーーー!!!!」


え?

今なんて言ったんだ?


「ーーーーーー、ーーーー!ーーーーーー!!!」


相手は必死になって何かを言っているが


言っている事が全く理解できない。


外国人の会話を聞いているというより、

猿が話しているのを聞いている感覚に近い。


元人間だったから人の言葉は分かると思ってたんだけどなぁ、


ちょっとショックかもしれない。


通じないと思うだろうけど、試しに返事をしてみる。



[あのー、どちら様ですか?]


「グルルルルルルルゥゥ…」


初対面だから丁寧な言葉を使ってみた。

通じるといいなぁ。


相手はまた何かを言っている。


「ーーーーー!!ーーーーーー!!!!!」


「ーーーー、ーーーー!!!!!!」


あれ?なんか嫌な予感がするぞ?

何で剣を抜いた?

そして、なぜそれをこっちに向けてるの?


ヤバい、何とか説得しないと。



[話せばわかる!早まるんじゃない!!!]


「グルルルルル、グオォォォォォ!!!!」


相手の表情がよりいっそう厳しくなる。


なんか”覚悟を決めた”って感じがひしひしと伝わってくる。


交渉失敗だ。


まぁそうですよねぇ

そんな感じだとは思っていましたよ

そもそも種族違いますからねぇ。


またもショックを受ける。

種族の差というものは大きいらしい。


とりあえず竜の目で相手のステータスを確認しておこう。



////////////////////////////////////////////////////////////////////


[名前]___ジェフィー


[種族] ___人間


[レベル] ___ 25


[HP]___250


[MP]___100


[SP]___180


[物攻] ___ 23(+20)


[魔攻] ___ 18


[物防] ___ 15(+30)


[魔防] ___ 15


[素早さ] __20(-10)


[精神力]___10




////////////////////////////////////////////////////////////////////


性別は分からないが、名前はジェフィーというらしい。


しかし、種族特性や、スキルなどは見えない。


[竜の目]のレベル不足だ。


レベル早く上げておかないとな、







ジェフィーは剣を振りかざしながら突っ込んでくる。


対するこちらは昔、ゴブリン相手にしたときのように、丸くなった。


やらなきゃ殺されるのはわかってはいるつもりだが、

流石にまだ人を殺すには良心が痛むし、なんかイヤだ。


あと、ステータス的に殴られても大丈夫な筈だ。



ガンッ!ガンッ!ガンッ!



懐かしい感触が自分を襲う。


あの時と同じようにHPに変化はない。


後は、ジェフィーが諦めて帰ってくれるのを待つのみだ。








一時間くらい経っただろうか。


衝撃が止んだ。

警戒しつつ顔を上げてみる。

森の中に逃げてゆく人影がちらりと見えた。


どうやら、やっと諦めて帰ってくれたらしい。


自分は、この世界では、まったりと気ままに過ごしていくつもりなので、出来ればもう人間には会いたくない。


言葉が通じないとなると、それはお互いを理解する以前の問題なのだ。


理解しようにもする方法がないのだ。


だから関わらないほうがいいと思う。





空を見上げるとちょうどお昼くらいの時間帯だ。


いつもならここから日傾いてくるまでレベル上げに勤しんでいたが、今日は洞窟に向かって真っ直ぐに歩いてゆく。



初めて人間に会ったせいかひどく疲れた。


もう家に帰って寝てしまおう。









次の朝。


今日も1日中レベル上げでもしておくか、

というかそれ以外に特にやることがないんだよ。

まぁ、今はそれが楽しいから別に不満はないけど。


そう思って洞窟を出て森の方へ歩く。


するとそこにはぱっと見5人くらいの集団があった。



えぇ、

昨日は逃げたんじゃなくて応援を呼びにいっただけだったのか。


その証拠に、昨日みたジェフィーも端のほうにいる。


せっかくいい気分で朝を迎えることができたのに…

気分が一気に沈んでゆく。







集団の方を見ると、全員が剣を抜き、こちらに向けて構えていた。

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